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春の終月第六週火の日
今日はちょっとだけ雲の多い日だったけど、雨が降ってこなくてよかった。
外班のみんなでいつもの山に行ったんだけど、自由時間にジェイジェイとラインお兄さんは延ばし延ばしになってたハノハナイチゴの確認に行ったの。
その間に私は何時もの滝側で貝を集めてた。今は裏口で砂抜きしてるのよ。明日にはスープにしてくれるんだって。
その中でも一番大きい貝を掘り出した時にローラへの贈り物を入れるのにぴったりだと思ったから明日ちゃんと回収しようっと。
春ももう終わりだから森で取れる葉っぱもだいぶん硬くなって来たの。夏になったら採って良い植物が変わるから、また本を読んだり年長組に聞いたりして覚えなくちゃ。
あ、そうだ、夏の初日が過ぎたらあなたに書き留めておこう!そうしたら忘れちゃった時にあなたを見返せば良いんだもんね。
それでね、ハノハナイチゴの藪は結構大きかったんだって、鳥さん達の分は残しとかなくちゃだけど、それでもジャムが出来るくらい!実が赤くなるのが楽しみ。
今日の晩ご飯は刻んで塩もみしたアオイの葉、それをパン粥上に散らせて二個の小さなアオイのツボミが添えられてた。
もうじき小さな白い花が咲くんだけど、花の時期はアオイの木に近づいちゃいけないの。
蜜がたっぷり溜まってる花に沢山のハチが集まってきて危ないからね。
それとラララの若葉の炒め物。ちょっと苦いから苦手なんだけど、春のラララには毒抜きの力があるから病気にならない様に採れたら全員で分けて食べるの。
あれ、何か裏口の方で声がする。
ちょっと行ってくるね。
もうっ、男の子達が私の貝にいたずらしてた!
糸とか草の葉とかを開いた口に差し込んで、閉じた貝を釣ってたの。
ちゃんと口が開いてないと砂抜きできないし、水が糸や千切れた葉っぱで汚れてたし、一回汚れた水を捨てて新しく入れてあげたんだけど砂が残ってたらあの子達のせいなんだから!
でも、ちょっと楽しそうだったかな?
んん、でも私ももう大きいし、そんなことして遊ぶ様な赤ちゃん達じゃないし、うん、別に羨ましくないもの。
今日はこれでおしまい。それじゃあ、またね。




