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EMPATHY  作者: 月龍蛇
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プロローグ3

扉はギ…ギ…ギッという鈍く重い音を響かせながら、ゆっくりと左右対称に開いていく。

『クウ、こっちだよ。ついて来て。』

『あ、ああ。』

シルルと名乗った少女に手を引かれ扉の奧に誘導された。扉を潜ると薄暗い通路が続き、暗闇。そして、光に包まれた。

『っ!?ここは?』

言葉を失った。そこは、神々しく神秘が広がっていた。半ドーム状の空間と眩いばかりの星空を想像させる一面の光の幕。金色の柱が並び、見たことのない材質の金属でできた壁。神殿。そう思った。この場所は、天から7色に色を変える水が絶えず降り注いでいる泉が中央にあるだけだったのだ。

だが、その神秘性を感じたのも一瞬だった。ここの神秘はハリボテだ。この、空間は表面だけで中身がない。殺風景の空間は扉に入る前の場所と大差変わらない。草や木々、空に浮かぶ海。幾重にも張り巡らされた通路。神秘性を感じたものたちは、ただの飾りでしかなく、本当のこの世界には何一つ 本物 が無いのではないだろうか?と、この空間に足を踏み入れて、そう感じたんだ。

俺はこの場所を神殿だと思った。何故かはわからないが神殿であることを知っていた。そんな感覚だ。

目の前にある泉。この泉だけは違う。この世界で唯一の本物だ。泉だけが誰かの''想い''を持っている。幻想的な外見は偽りでしかない。おそらくは、泉から作られた世界に意味という形を与えるための外見なのではないだろうか?この泉こそが中心で全てなのだから。泉は、ハリボテなどではない。誰かの想いが伝わってくる感じがする。仮初めではなく純粋な願いによって役割を与えられているのではないだろうか?

『シルル・エンデ・エフィールさんだっけ?』

『長いからシルで良いよ。それと さん はいらないよ。』

『わかった。じゃあシルで。シルに質問なんだが、ここは何処なんだ?今まで通って来た道とは雰囲気が違うみたいなんだが?』

『それを説明するには、ちゃんと順番を踏まえないとクウが混乱しちゃうよ。』

『クウと言うのは俺の名前なのか?』

『そう、あなたの名前は天季 クウ。…くすっ。何か、クウから教えてもらったことを私がクウに教えるのも不思議な感じがするね。ふふ…もう気が付いてるかも知れないけど、クウは一度この世界に来てるんだよ?』

あまき…天季…クウ。それが俺の名前なのか?思い出せないけどどこか聞き慣れた、それでいてしっくりくる名前だった。

シルは俺が一度この世界を訪れたことがあると言う。確かに、長い迷路の様な通路を歩いていた時の感覚は不思議とそんな感じがあった。それは、記憶を失う前の記憶なのか?だから、懐かしさに似た感覚があったのだろうか?

『ああ、何となくだが覚えてる。この場所も、この世界も。』

『そう。』

シルは嬉しそうに微笑むと言葉を続けた。

『じゃあ最初は、この世界 エンパシーについて教えてあげるね。』

シルは握っていた手をそっと離すと泉の方に歩いて行った。

『綺麗でしょ?』

シルは泉に絶えず降り注ぐ七色に輝く水を指差す。

『あ、ああ…』

確かに綺麗だった。七色に輝く水もそうだが、泉と並んで立つシルの姿がとても幻想的で目を奪われてしまった。そう、まるでエンパシーという世界全ての美しさを凝縮したようにさえ感じたんだ。

『ここは、エンパシーという世界の中心に位置する場所。全てを生み出す泉でエンパシーの象徴でもある''感情の泉''って言うの。』

『感情の…泉…』

改めて泉を見る。七色の光に何処か安心感を感じた。

『そう、今から話すのは、ずーーーーっと昔の話ね。とても信じてもらえるような話じゃないけれど、全て本当にあった真実の話。だから、クウには信じて欲しい。』

シルが不安と悲しみが混じった様な表情で俺を見つめている。

『この世界、エンパシーには…たった一人の神様がいたの。』

『神様?って、あの…神様…か?』

予想していなかった単語に思わず叫んでしまった。神様、そんな不確かな存在の話をこのタイミングでされるとは思わなかった。確かに、普通の人間に神様の話なんてしたら信じてもらえないだろう。しかし、シルは真剣な眼差しで話を続けた。

『世界というのは発生した瞬間に自らの意思を世界に住む者に伝える存在として、世界自信の化身を作るの。それが、クウたちの世界で言うところの神様。』

『………』

『このエンパシーという世界も例外じゃなく神様を作ったの。』

シルは天井に映る海を眺めながら言う。まるで、過去に起きた出来事を1つずつ思い出している様に。俺も視線を天井に向けた。

『でも、作り出された…いえ、生み出された神様は本来なら知る筈もない、ある感情を持って生まれてきてしまった。』

『知る筈もない感情?それは何だ?』

『本来なら、世界が神様を生み出す場合、神様には感情そのものを与えないの。自我はあるけど、所詮は世界を意思を伝えるだけの存在だから自分の意思を持たせない様に作るの。でも…』

シルが一呼吸、息を吸い込んだ。

『この世界の神様は余計な感情を持って生まれてきてしまった、と?』

『うん。その通りだよ。エンパシーの神様は違ったの。この世界の化身は 孤独 を知っていた。』

『孤独?』

『独りでいることの寂しさ、悲しみ、切なさ、辛さ。1つの感情は新たな感情を連鎖的に生み出し続け何も持たない筈の人形だった神様はいつの間にか、自らの意思を持ってしまっていた。』

負の感情の連鎖。感情というのはパズルなのだ。最初のバラバラな状態が、世界が生み出す本来の神様の在り方。しかし、僅かに一部が噛み合った状態で生まれてきてしまったが故に、噛み合った感情のパズルを次々に組み合わせていってしまった。パズルは完成し1つの絵を…意思を作り出してしまった。

『そこから神様は、ずっとエンパシーで独りぼっちの寂しさに耐えながら長い年月を過ごしていくの。何百…何千…何億年も。それこそ気が遠くなるほどの間孤独に泣いていた。』

シルの表情から読み取れるのは、何故か罪悪感や後悔といった感情だった。

『そして、神様は孤独に耐えられなくなり生き物を、生物が住む世界を創ることを考えてしまった。エンパシーという世界をコピーしたもう一つの世界。クウたちの住む 神創世界 を創造したの。』

『神創世界…』

神が創りし世界。本来知り得ない感情を持った、孤独を知る神様が孤独を打開するための苦肉の策。エンパシーが造りし感情の泉と神様が創りし神創世界と人間たち。神様はその上で何をしようとしたのか?

『でも、いくら神創世界で俺たち人間を生み出したとしても神様はこの世界に独りなのは変わらないんじゃないか?』

単純に考えれば、どんなに人間を生み出そうとお互いの関係に繋がりがなければ孤独という感情は決して埋まることはない。住む世界が違う以上、命は神創世界で誕生し神創世界で終わる筈。エンパシーには命そのものの繋がりは発生しない…筈。

俺はシルの語る世界の成り立ちを、必要以上に理解することができた。まるで、最初から知っていたように…自分の中に閉じ込められていた記憶がシルの言葉によって少しずつ蘇っていく様に感じていた。だが、確信がなかった。わからないことが多すぎる。

『人間を作ることが目的じゃないんだよ。人間の進化の可能性を利用して自分と同じ階級に位置するもう一人の存在を作ろうとしているの。』

『神様と同じ階級?つまり、神様を作ろうとしているのか?もう一人の神様を?』

それって…

『神様を作るためだけに、俺たち人間が作り出された…そういうことか?』

『うん。』

シルの言う神様にとって神創世界に住む人間全ては、もう一人の神様を創造するための材料であり素材であると置き換えられる。それだけの存在だと言うことか、俺たち人間は…。神様の目的はあくまでも神を作ることなのだから。

『何て言う…』

『クウの言いたいことは解るし、その感情は間違っていないよ。神様の身勝手で生み出されたんだもん。怒って当然だよ。クウたち人間は被害者だもん。』

人間の存在とは神様によって生み出された時点で決定しているんだ。そう考えると人間の歴史にはどんな意味があったんだろう。神様にとっての人間の歴史はただ進化でしかない。ただ、進化せよと、早く神へとその存在を高め近づけよと、そう言っているんだ。じゃあ、人間にとっては?歴史とは何だったんだろうか?

まだ、解らないことがある。

『シル?そもそも人間の進化ってどういうことなんだ?具体的に教えて欲しいんだが?人間の存在を神様にするなんて、本当にできるのか?』

当然の疑問だ。人間が仮に進化、成長を重ねたところで神様になるなんてできる筈がない。第一に存在そのものが違うのだから。

『それを説明するには一つ確認しなきゃいけないことがあるの。ねえ、クウは魂って知ってる?』

『魂?言葉くらいは、どういうものかを説明しろと言われたら困るが。』

『くすっ、そうだよね。ごめんね、ちょっと意地悪な質問になっちゃった。魂というものは、感情の集合体なの。魂は複数の感情というエネルギーが混ざり合って構成されているの。』

『複数の、感情?ごめん、もう少し解りやすく頼む。』

シルはニコッと笑うと感情の泉に手をかざした。すると、シルの動きに呼応するように泉の水が放つ光を強くした。

『クウたちの世界、神創世界で死んだ人間の魂は世界の繋がりによって、この感情の泉に回収されるの。そして、魂を構成しているエネルギーである複数の感情に分解され泉の水に溶け込むの。』

シルが泉の水に触れる。すると、水の光が激しく点滅した。

『分解された感情は泉の中で蓄えられていた別の違う性質を持つ感情と組み合わされて新しい魂の形に作り変えられて、再び神創世界に送られるの。この時点では真っ白で穢れが全くない綺麗な魂。そして、神創世界に送られた魂には肉体が与えられるの。』

二つの世界、エンパシーと神創世界は魂が行き交う流れによって繋がっている。

『でも、それでどうやって神様を作るんだ?いくら世界に繋がりを持たせたとしても人間が神様になれるなんて、とても思えないんだが?』

『人間にはね。一生の中で何度か 感情が高まる 時があるの。激怒、歓喜、感動や恐怖みたいなね。そういう感情は魂に 記憶 として記録される。その高まった純度の高い感情を感情の泉が回収した後に分解して、今度は高まった感情同士を組み合わせて新しい魂の人間を作り出す。そうして作り出された人間は普通の魂を持った人間よりも高い能力を持って生まれてくる。神創世界は魂の性能に合わせて強い肉体を与えるから、この工程を繰り返していけば人間は少しずつ神様の持つ能力に近づいていく。言ってしまえば、神様っていう存在は純度を極限まで高めた魂を持つ者のことなの。』

『……』

シルの表情が暗くなっている。瞳が少し曇っていた。

シルの説明は余りにも現実離れしていた。普通の人間ならば信じることすら、耳を傾けることすらしないだろう。発言者を馬鹿にして鼻で笑うかもしれない。

だが、俺は違っていた。シルは嘘をついていないことがわかったんだ。いや、少し違うな。

知っていたんだ。シルが言う世界の真実を元々知っていた。忘れていただけなんだ。シルの言葉によって僅かに残っていた俺の記憶が蘇っていくような感覚が確かにあった。俺は…この世界を知っている。

だが、俺は思う。神様は自分と同等の存在が欲しいだけ。人間とはその為の過程の存在でしかないのではないだろうか?内容だけ聞くと、人間とは、その存在の為の道具でしかなかった。

『でもね。』

話をするシルの表情はとても辛そうだった。

『神様の作ったシステムには致命的な欠陥…バグがあったの。』

『バグ?』

神様の作り出したシステムに生じた欠陥。人間の俺には想像すらつかなかった。

『感覚の泉には…限界があったの。』

シルは深く溜め息をつく。泉に流れ落ちる水をそっと掬い俺を見つめた。

『感情の泉は、感情を精製、合成、転送、回収、分解、再合成を永遠に繰り返す永久機関。でも、回収する工程と人間の成長を神様は甘く見ていた。怨み、妬み、嫉妬や怒りといった 負の感情 が急激な速度で増えていったの。泉は負の感情も例外無く回収してしまう。負の感情は普通の感情よりも互いに強く引き合う性質があるの。負の感情同士が組み合わされて作られた魂が神創世界で肉体を与えられる時、その肉体は人間の姿ではないの。』

『人間の姿じゃない?どういうことだ?』

『クウたちの世界で言う妖怪や悪魔、幻獣や妖精などと言った 神獣 と呼ばれる生物として肉体を与えられるの。彼らは高められた負の感情の魂を持つ。人間を苦しめる存在となった。』

『待て!妖怪?悪魔?そんなものが存在するのか?』

神様の次は悪魔か?

『うん。彼らはいる。負の感情は互いに引き合う性質上、より高密度の魂になる。神獣は負の感情だけで作られた魂を持つ存在なの。クウは見たことがある筈だよ。神獣と呼ばれる存在を。』

『俺が!?……ッ!?』

頭痛。突然の痛みに顔が歪む。このエンパシーで目覚めた時に起こったものと同じ痛み。自分の過去に触れようとした時に感じる鈍い痛み。記憶が痛みから滲み出るように映像として浮かび上がるのを感じた。

『そうだ…思い…出した。』

三メートルを超える体を持った桃色の犬。姿を人間に変え俺に襲いかかって来た琴亜と名乗った少女を思い出した。

『あれが、神獣…なのか?』

『そう、クウが今思い出したのがクウ自身の中に残っていた最後の生前の記憶。クウはその神獣に殺されたの。』

そうだ。俺は琴亜に胸を貫かれて死んだんだ。

『神獣が生まれてしまったことで神創世界とエンパシーで行われている神様を創る計画のバランスが崩れると思った神様はエンパシーと神創世界の他に負の感情のみが流れて送られる世界、神現世界を創ることにしたの。』

『神現世界?二つの世界の他にも別の世界があるのか?』

『神創世界と神現世界は対極の位置にある世界。言わば表と裏の世界。二つの世界は違う次元に存在していてエンパシーによって繋がっている。それは、エンパシーを中心に回る惑星のように。』

シルは俺に、こう説明した。

世界は パラレルワールド と呼ばれる空間でできている。パラレルワールド内には様々な在り方を持つ次元が幾つも存在すると言う。エンパシーもその一つ。繋がりを持つ世界同士は銀河系の動きに似ているらしい。中心となる世界の周囲を繋がっている世界が回っている。太陽系で例えると、エンパシーが太陽。神創世界と神現世界が地球や他の惑星のような関係だと。

『神現世界を創造したおかげで、神創世界に送られていた負の感情は無くなり神創世界で神獣が生まれることがなくなったの。そして、負の感情だけが送られる神現世界は必然的に神獣が支配する世界となったの。こうして、神創世界の人間は神様が望むように進化を続けていけると神様は思ったの。』

そうだ。神を誕生させるための素材である人間を脅かす神獣との間に次元という壁をシェルターのように設置したのだ。エンパシーとの繋がりがあるにせよ二つの世界に直接的な繋がりは排除された。神の生み出してしまった世界の欠陥は取り除かれたことになる。

あとは、人間が神への階段をただ昇って行くのを待つだけだろう。

だが、シルの表情からは問題の解決は、神の思惑通りにはならなかったことを物語っていた。

『まだ、何かあったのか?』

『うん。二つの世界は次元の壁に阻まれたことで直接的に干渉し合うことは無くなったの。けど、二つの世界の共通点はエンパシーに繋がっていることと、エンパシーを中心にその周りを回っているということ。』

そうだ。シルの説明では二つの世界はエンパシーという太陽の周りを公転する惑星のようなもの。

『でもね。二つの世界はその軌道上で次元越しに寸分の狂いもなく重なり合う時があるの。その事は、世界を創造した神様ですら予想していなかった問題だったの。』

『新たな問題ということか?』

『その問題こそが一番で、最大の問題。二つの世界が次元越しに重なり合った時に発生する第三の世界。エンパシーの周りを回っている三番目の世界を私たちは幻想世界と呼んでいるわ。クウが迷い込んでしまった世界のことだよ。』

記憶が少しずつ甦っていく。

俺が突然迷い込んでしまった不思議な世界。黒と白の二つの月が浮かぶ赤い空の世界。人の気配を感じない空間。今、思い出すと建っている建造物は荒廃していたとはいえ俺が住んでいた街の光景だった。人間が滅んだ後の世界みたいな。

『あの世界が幻想世界なのか?』

『だんだん思い出してきたみたいだね。そう、クウは運悪く幻想世界に迷い込んでしまい、そこで、琴亜という神獣に出合い殺された。』

『…そうだ。ああ…思い出したよ。』

琴亜に刺された胸を撫でた。傷はない。

『幻想世界は、不定期で出現する。発生と同時にクウのように感情の力…クウの世界で言ったら魔力かな?その数値が高い者を数人取り込んでしまうの。』

『魔力の数値が高いというのは?』

『感情の濃度の高さ。エンパシーに回収された回数が多い感情で作られた魂のこと。極端に言ったら神様に近いということ。幻想世界に取り込まれた人間には一瞬で風景が変わったように感じるの。』

『俺もその濃度の高い魂だったのか?』

『そう、生前のクウは、人間で最高の魂を持っていた。クウは覚えてないかも知れないけど、あらゆることが常人以上にこなせた筈だよ?』

俺が…いや、待てよ…

『神獣はどうなんだ?』

幻想世界には琴亜という神獣がいた。あの世界に取り込まれ迷い込むのは人間だけじゃないのか?

『神獣も神現世界から幻想世界に数体取り込まれるよ。でも、神獣は自分から幻想世界に行きたがるんだけど。』

『自分から?』

『そう、幻想世界に取り込まれた人間と神獣が出会う。それは、それぞれの世界が別で存在する現在では有り得ないこと。二つの存在には魂を結ぶ繋がりがある。人間には神創世界との神獣には神現世界との繋がりが。その繋がりが時間の経過で消えていく幻想世界から自分達の世界への帰還方法になるの。』

『その時間っていうのは?』

『そうね…だいたい六時間くらいね。』

『六時間…そんなに。』

長い時間だ。あんな気味の悪い世界で過ごさなければいけないのか。

『でもね。問題はそこじゃないんだ。』

『?』

深刻そうなシルの表情。

『幻想世界で人間を殺した神獣は、殺した人間が持っている神創世界への繋がりを奪ってしまうの。』

『何?どうゆうことだ?繋がりを奪うって…まさか!?』

『繋がりは、自分達が住む世界へ帰る権利。』

それを奪うっていうことは?

『神獣が神創世界に出現する?』

俺は幻想世界で琴亜に殺された。それはつまり、俺が神創世界に帰るはずだった権利を琴亜に奪われた。琴亜は今、神創世界にいるということか。

『そう、既に神創世界には数十から数百の神獣が潜伏してるの。』

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