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38話 悪夢から目覚めて

「ーーんん?」


目覚めるとベッドの上、ーーー自分の部屋にいた。外を見ると日は沈み真っ暗になっている。


「あーっと、確か……」


思わず腹を擦る。


はっ! そうだ、ヒルダの顔を鷲掴みにして殴られたんだ!。


「謝んなきゃ……。いや、殴られたんだし両成敗でよくね?」

「ーーー良くないわよ」

「ヒャーーー!」


いつの間にかベッドの横の椅子に座っていたヒルダが声を掛ける。何故かヒルダの後ろには殴られる前に居たメンバーが揃っていた。

そしてやはりヒルダとジーク以外はみんな何処か警戒してる様な雰囲気だ、というかさっきも居た知らないお姉さんは明らかに俺を敵意がある。


「ヒルダ?これは……」

「……ねぇ、コウタって別の世界から来たの?」

「あ、あぁ…そうだけど」

「そう…なんだ……」


ヒルダは苦しそうな表情を浮かべながら俺にあるものを見せてくる、それを見た瞬間思わず驚きの声を出してしまった。


「やっぱりこれがどういうのか知ってるのね……。ねぇ、正直に答えて…。ーーー貴方は"使徒"なの?」


緑色の宝石ーーー使徒の証を見せると共にとんでもない事を聞いてきた。









「ね、姉さん……」

「あっ……」


数時間苦しそうに寝ていたコウタがやっと起きたと思えば急に顔を鷲掴みされ思わず殴ってしまった……、そのせいで再びベッドに沈んでいる。


「ま、まぁ目が覚めたら謝れば大丈夫よね……。ーーーミランダ止めなさい」

「はい」


コウタが私の顔を鷲掴みにした瞬間後ろに控えていたミランダが魔法を発動させようとしていたのを止めさせる。


「それにしても彼からは嫌な感じがしないな」

「…父様達は使徒と会った事が?」

「あぁ……」

「聞いても……?」

「ーーこれは他の使徒もそうだが基本は普通なのだ。ただ、勇者や魔族が絡むと途端におかしくなる……」

「おかしく…」


思わずベッドで寝ているコウタを見てしまう、一瞬だけだったとはいえ彼はいつも通りだったと思う…。

コウタを見ていると心配そうな表情が出ていたのかミランダが意外そうに尋ねてくる。


「…ヒルダ様はその子を信頼されてるのですね」

「え?……そう…ね、友人だもの」

「それは助けられたからですか?」

「それもあるわね、でもそれだけじゃない…。最初は私の立場を知らなかったみたいだけど、それでも普通の子では無いとは判ってたはず。

私達の事を知る前、知った後も彼の態度は変わらない所か知った直後はちょっとだけ嫌味を言われた位だわ」

「……楽しそうですね」

「えぇ、信頼出来る人は居るけど立場の関係が無い友人は初めてだから……」

「そう…ですか……。アインとルルは彼をどのように?」

「最初のヒルダ様からの聞いた話からは不安しか無かった…、と言うのが正直な所だ」

「掌で短剣を受け止めるとか聞いたらそれわねぇ……」

「あぁ、でもまぁ…実際話して見ると普通の子だな。性格は悪くない、腕も立つ。護衛としては充分、という評価だな」

「以外ね貴方がそこまで評価するなんて」

「奴は自分は周りに比べたらまだ駄目だ、とか言ってるが兵の4、5人は相手に出来るんじゃないか」

「普通に強いじゃない」

「本人はそう思って無いがな。ーーールルはどうだ?」

「そうですねぇ~……、頼りになる同僚です! 私がティータイムの時にお菓子を忘れて焦ってたらお菓子を持ってきてくれたんです!」

「「ん?」」

「はぁ……、この子のドジを色々カバーしてくれてたのよ」

「はい!」

「その…、ルルはもうちょっと頑張りましょうね?」

「あれ~?」


全くもって気の抜ける会話でだ。そっとため息を吐くとコウタが「うーん……」と言い身じろぎする。

目が覚めたら使徒の事を問い質さなければならない。使徒は父から聞いた話と資料で見た が、勇者や魔族やらが絡まない限りは他よりちょっと優秀程度の人なのだ。

しかしどっちかが絡むと自分自身所か他人の命を巻き込んで勇者を助けようとする。

そして使徒と言われる者達は例外なく白銀の鎖に緑色の宝石が付いたアクセサリーを持っていたそうだ。そしてコウタもそれを持っている、きっと聞けば関係が大きく変わってしまう。

どの国でもそうだが、使徒は疫病神扱いだ歓迎はされない所か敵対視する所もあるだろう。そしてそれは帝国も同じ…。

この宝石の事を自分だけが知ったのなら知らない振りも出来たかもしれない、でもみんなの前でそれを見つけてしまった。知らない降りは出来ない、そういう事が出来る立場では無いのだ。


ーーー国を出されるだけならまだいい、もしかしたらここで戦うなんて事になるかもしれない。嫌だ…、出来れば何も起きないで欲しい。せっかく出来た友人を殺さなくていけない様な事態にだけは……。



私はそんな願いを心に秘めながら目が覚めたコウタに問い掛けた。

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