第8章 星と狂気
前回のあらすじ!
お気楽な舞歌は白玉楼、紅魔館に行き、またどこかに行こうとすると姫妖に能力は何かと質問され答える。そして狂羅に見つかる。
「あなたを三途の川に突き落としてやるわ!」
「キサマニハシノクルシサ アジアワセテヤル!」
一文字飛んだ。もちろん舞歌と姫妖は気づく。その文字のところにはノイズが入っていたのだから。
(という事は、蜩はきっと…考えたくもないわ。ま、私なら大丈夫よねクトゥルフの力で)
「行くわよ!『狂気の山脈にて』!『クトゥルフの呼び声』!」
二つ宣言する。邪神や神話生物が召喚される。
「」
何か言っているようだが何も聞こえない。
「…へえ、面白いじゃない。さすが人造人間なだけあるわ」
「ねえ舞歌、私は輝夜と同じなの。だけど天狗よ所詮。」
「それがどうかしたの?」
「こういうことよ、昔の封印されたあの破壊神、私は天狗の里で見たことがあったわよ」
一気に光が広がる。そして何かが映る。
「私の能力は昔話を再現する程度の能力。もちろんどこかの地域だけの話もできるわよ。今のうちに私は戻るわ。何かあったら天狗の里にある城に来てね」
妖姫は飛んで天狗の里へ行く。
「……………………………………………
わらわの黒歴史を思い出させるでない。そして、この歴史、は、死の舞踏会でもある。今殺し、貴様の歴史を無くしてやろう」
狂羅の声が不壊の声になる。
「それは困るわね。まあいいわ。蜩を返してもらうわよ!」
「この娘か。この娘はもはやわらわの操り人形。充分に働いてもらう」
蜩の姿が映る。蜩は何かの服を着せられ、両腕を広げ、足は閉じており、目を瞑っている。
(……まさに生贄ね。本当、何が起こるかわからないわ。それが面白いことでもあるけどね)
「あなたの操り人形、結構いい子よ。いつかあなたを倒しに行くわ」
「笑わせてくれるな。この、わらわが作った操り人形がわらわを倒しにくる?そんなことあるわけないだろう」
その会話が続く。
「見つけた!」
朱子がやってくる。それと同時に映像は終わる。
「その声は不壊!どうして出てきたんだ!」
「貴様には関係なかろう。そうだな、充分に楽しませておくれよ」
そう言い終わると狂羅は消える。姿まで。
「待て!」
「やめなさい。朱子、あなたの気持ちはよぉくわかるわ。狂羅にはなにかかりがあるのでしょう?」
「う…うん。なぜか一回、盾になってくれた」
「それに、もう朱子と狂羅は表と裏、光と闇、同心一体」
「え…もう?」
舞歌は全て知っている。実は狂羅にも心はあるという事を。操られた人造人間、ホムンクルスだが人と変わらない優しさがある。朱子の身体に封印した時からすでに同心一体、狂羅はただ操られているだけで朱子と同じ心を持っている。
「だけど不思議ね…表と裏なら違うはずなのに…同じになっている。あ、でも性格が似ている表と裏というものもあったわね」
クトゥルフ神話の神、なんでも知っている。
次回
第9章 心の中にある星