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ウェリエの聖域:滅びゆく魔族たちの王  作者: 加賀良 景
第2章-処刑-
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報告

短いです。


 セシルの実家に着いてからは、一度宛てがわられた部屋に帰る。

 部屋に何か細工されたとか、そういったことはないようで普段通りだった。

 一応念のため『前衛要塞(フォートレス・ヴァンガード)』を起動しながら、細工がないか簡単に調べるもやはり特に異常はなかったので、二人を招き入れる。


 招き入れてから、早速セシルに今日あったことを教える。

 つまり、三人+トカゲくん一匹で仲良くツペェアにお引っ越しと、めでたくセシルは名義上はフロリア家の一員になったことだ。


 お引っ越しの理由については何も言われなかった。

「お父さんと兄姉(きょうだい)と会えなくなるよ。」

 と、念のため聞いてみるも、顔を横に振っただけで特に言及されなかった。

 あの大きな寝台じゃないとか、そんなことも言ってみたが首を横に振るだけで、俺の手の平を大事そうに両手で抱いている。


 この状態の彼女に、おっさんと俺との間で『セシルは、俺と婚約または結婚した』旨を彼女に伝えた。

 ポカンと呆けた顔をされ、意味が一瞬分からなかったようだったので、もう一度伝える。


「つまり、セシルは"セシル・キュリア"ではなく、"セシル・フロリア"になったんだ」と。

 当の本人(セシル)を介さずに、外野(おっさん)と俺で決めたことだ。

 おっさん側としては、彼女を使って学生時代に友人であったフロリア家と繋がろうとか考えていたかもしれない。

 それに対して、彼女の意志がない。

 状況的には彼女自身が結婚を望んでいるが、俺とおっさん間で決めたことだ。

 

 道具として見てしまったのも、また事実。

 そのことについては申し訳ないと思いながら、彼女にその旨を伝えるとみるみるうちにその目に涙が溜まっていた。


「急に押しかけた迷惑な女だと思っているものかと思っておりました」と、彼女の心情が吐露される。

 そのことは事実だし迷惑だとも思ったが、おっさんから提示された報酬がとても欲しかったものなので、「結婚をします」なんてことは言えない。

 

 仕方なくだ。

 そう、仕方なくだ。

 うん。

 まあ、彼女の環境に同情もあったしね。

 うん。

 そういうわけだ。


 こういう理由で結婚するのも、異世界ワールドならではだなーなんて思ったり。

 俺が強者であるからこその話だが。


 エロゲ世界であれば、このあと目眩(めくるめ)く初夜になるだろう。

 だが悲しいかな、ここはエロゲ世界ではないし、そもそもお互い七歳なので、俺"が"興奮しない。

 腰に抱きついておいおいと泣くセシルの頭を撫でている内に、エルリネもこてんと頭を肩に載せてきた。

 エルリネの頭を撫でる。

 褐色の笹葉耳がピコピコと嬉しそうに跳ねる。


 なんだか可愛らしい娘が出来た気分だった。

 その後は一日が終わるまで、寝台の上でエルリネの頭を肩に載せて、セシルには俺の股に身体を寄せて太もも枕をした。


 二人共、女性なだけあってとても柔らかかった。


 

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