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ウェリエの聖域:滅びゆく魔族たちの王  作者: 加賀良 景
第2章-歴史の分岐点- 姫
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一日目 昼夜



 さて再起動した、オウネさんからもリーネもといクオセリスとの婚約に、祝福の言葉――とはいえ、相変わらず家名についてはまだ納得していないようだ――を貰ったところで、思い出したことがあった。

 それは、このお祭りは何に対しての祀りなのか。

 このタイミングを逃すと、当分聞けなさそうなので今聞いてみた。


 返ってきた答えは二つあった。

 一つは、まず拒否はまずされないであろうということで「姫」との婚約パレード。

 ということで例年よりも派手らしい。

 どう派手なのかは分からない。

 興味はあるのであとでゆっくり見ようか。


 ちなみにこの婚約パレード。

 拒否されていた場合、悲しいことになっていたようだ。

 どう、悲しいことになっていたかは教えてくれなかったが。


 で、もう一つは宮廷魔術師に対してのお祭りなのだとか。

「我々はこの国を守ってくださる宮廷魔術師に感謝しています」ということらしい。

 ……中々良いタイミングに俺とセシルの誕生日があったもんだ。

 

 家族水入らずってことでゼルとオウネさんら二人で、街へ繰り出すようだ。

 クオセリスは二人も一緒にと誘うが、それを拒否する。

 家族水入らずというよりも、こちらを想っての行動だろう。

 それと予想だが、嫁に行った家族がいるんだ。

 きっと二人で泣くのだと思う。

 俺と共に学園に行くのであれば、成人の十五歳まで、言い方悪いが学園にカンヅメにされる。

 その七年間、会いたくても会えない。

 

 いや、王族として強権を使えば会えるだろうが、それは望まないだろう。

 成人したクオセリスをどうなるか、二人で予測して「楽しみだね」って二人で黄昏れる。

 なにそれ悲しい。

 きっと屋台で二人仲良く座って、「おっちゃん、酒とおでん一つ」とか頼んで愚痴るんだぜ。

 そこら辺はただの予想だけども。


 閑話休題。


 それでもしつこく誘うクオセリスを「まあまあ」と留めて、家族五人で南街へ繰り出した。

 流石にこの都市(ツペェア)を知っているだけあり、中々の知識量で各街の良さを教えてくれる。

 もちろん、観光したセシルとエルリネも色々教えてくれる。

『船頭多くして船山に登る』とはよく言ったものだが、セシルとクオセリスの両名の知識が良い具合に絡み合い、初見の俺とエレイシアは中々に楽しかった。


 こういうときのエレイシアの知的好奇心は中々の強い武器だ。

 なにせ、直ぐに聞きたがる。

 聞かれて答えて、また聞く。

 納得して、また気になればまた聞く。


 教え甲斐のある生徒というべきか。

 そのため、話が途切れずたどたどしかったクオセリスも、速攻で仲良く話の輪に入っていた。

 西街の観光は大成功というべきだろう。

 エレイシアに感謝しないとな。

 

 早速仲良くなったということで昼飯も屋台のモノを食べ歩き、観光した。

 夜もとっぷり更ければ、適当な大衆食堂に入り夕食を摂る。

 朝に起きたゼルとの戦闘以外に小競り合いも特になく、一日目はこうして平和なまま終わりを告げた。



 ……ところで、この世界というかこの国にチョコバナナみたいなものがあるなんて、お兄さんびっくりです。




非常に短いですが今日はここまでです。

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