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台詞は読み飛ばすけど、イベントシーンだけ読み込む系男子

 というわけで町長の屋敷の前までたどり着いたのです。

 えっ?その他のサブイベントみたいなことは無かったのかって?……もちろん、ありませんでしたが何か?

 おかげで皆さんは屋敷の前までカットです。いいですね、話がサクサク進んで。まるで周回プレイみたいですね!

「周回プレイとか言うなよ……」

 町長さんの住んで居る屋敷は、アルゲートの街の中心にあります。

 砂漠の町の長らしく、宮殿のような風貌と大きさを誇っているそれは、アルゲートの街のどこからでも見ることが出来るほど大きく、今では街の一つのシンボルになっていますね。ピラミッドとかありそうです。

「いやいやいや……。デカッ!」

「うーん、さすがに町長ともなると、住んでいる屋敷も凄い大きさになるんだね?」

「すごいわねー。ミキちゃんがー、百万人分くらいかしらー?」

「どういう単位なんですかそれ!」

「……いいから早く入らない?」

 それぞれに思うところはあるでしょうが、テルさんに急かされて、皆さん続々と屋敷へ足を踏み入れます。

 ……ていうか、私はいつも思うのですが。

 他人の建物に断りなしでいきなり突撃するのっていうのは、世間的にどうなんでしょうね?あれですかね?もしかして『勇者だからあらゆる罪は帳消しになる』とか、そういう感じなんですかね?

「そんなわけねぇだろ」

 ですよね。

「おぉ、よくぞいらっしゃった!魔王に立ち向かうべく立ち上がった若者たちよ!私はこの街を治めている町長のクラ――」


 ☆割愛☆


 というわけでクロ君たち二代目パーティーは街を離れ、魔王の幹部的な奴が立て籠もっているとかいう魔物の棲家『アルゲートの洞窟』までやってきました☆

『ちょっと待てぇ!』

 えっ?なんですか?時間ないんですからさっさと行きましょうよ。あぁ、大丈夫ですよ?ちゃんと私が操作して、パーティー全滅とかさせませんからww

「そういうこと言いたいんじゃねぇよ!いやいやいや!おかしいだろ絶対!?町長との会話を全カットとか!」

 あぁ、いいんですよあんなの。特に何かフラグがあるわけでもないですし、思わせぶりなこと言っても別に何も起きないですし、話し長いし、爺だし。

「最後、とんでもない理由出たぁ!」

 私、ああいうイベントはAボタン連打で読み飛ばすタイプなんですよねww

「知らねぇよ!」

「ま、まぁ確かに、町長さんのお話は長かったのは長かったですけど……」

「ねー。私たちの両親の武勇伝をー、沢山聞かされたものねー」

 とにかくあんな爺のことは忘れて、さっさと敵を倒してサクサク物語を進めましょう!そうすれば、会話をブツ切りにされた町長さんの未練を晴らすことも出来ますから!

「元凶が完全にお前なんだけどな……」

「きっと天の声さんのことですから、罪悪感なんて微塵も感じてないんでしょうね」

 こうして二代目の皆さんは、ぞろぞろと洞窟の中へと踏み入ります。

 ちなみにここ本当はですね、最初の扉を開けるために『特殊な呪文』を詠唱する必要があったのですが……。


 それは先代の方々が前に解除してあるので、今回は別に何事もなく内部へと侵入することができますwwww


「たった今、物語のイベントが無条件に一つ飛ばされたのね……」

「ちょいちょい雑ですよね、この旅って……」

「ま、そんなものじゃないかな?この作品自体が、もう設定上破綻してるし?」

「イ、イツキさんの笑顔が黒いです!」

「ミキ、あんまり見ちゃ駄目だよ。性悪さがうつるから」

「テルは相変わらず厳しいなぁ」


 イツキは わらっている。

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