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キャラ立てするときは、まず髪の色を変えるといいのよ(チラッ)

 平和は突如として崩れた。

 魔王が討伐され、平穏になった世界。

 そんな幸せに満ちた世界は、ほんの一瞬にして崩れ去ることとなった。

 昨日までは確かにあったはずの日常は、昨日までは確かにあったはずの退屈さは、今日という日においては全く無縁のものになっていた。

 地獄絵図。

 阿鼻叫喚。

 何故なのか。

 いや、事において、それはもはや何故かと問いかけるまでもないことだった。

 理由など単純明快。


 そこに新しい魔王が、誕生したからである。


 かつての勇者たち一行が、魔族との激しい死闘の末に勝ち取ったささやかな平和は、たった数十年という、儚くも短いものだった。

 人々は嘆き悲しんだ。

 ようやく手にした日常は、一瞬にして破壊されることとなった。

 そんなものだ。

 失うときは一瞬で。

 この世に万年の平和など訪れはしないのだ。

 世界に改めて生れ落ちた新しい魔王は、すぐに行動を開――


「ながぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!」


『プロローグを断ち切った!?』

「長い長いよ長すぎるわよ!そういうのは、第一章を始める前にやりなさいよ!なんで『零章』とか『プロローグ』とかそういうのが終わって、ようやく物語が始まるっていうタイミングで、こんな長ったらしい語りをぶっこんでくるのよ!?バカなの!?死ぬの!?」

 あははは、まぁまぁ落ち着いてくださいよテルさん。

「落ち着いていられるわけないでしょ!」

 いやいや、違うんですよテルさん。

 私も本当はですね、『プロローグ』とかそういった前語り的なところに、語りを書いておきたかったんですよ?

 しかし最初にメタ発言に対する注意点を説明するスペースをとってたら、なんだか連続で前語り的なものを書くのが難しくなってしまいまして『あー、もうこれ別にここでいいかな?笑』みたいな感じになってしまったんですよwwww

 妥協案ですよ、妥協案ww

「wwとか言ってる人に、そんな適当なこと言われたくなかったよね!そもそもなんなのよ!あのミキとシズネのあんなグダグダな会話!なぜ何の躊躇いもなく堂々とあれを最初に置けたの!?なんという図太さ!会話だらけでわかり難いんだけど!」

「テ、テルさん……天の声さんも反省してますし、もうその辺で――」

「ミキが、しっかりシズネを監督してないからでしょうが!」

「ぴぃ!す、すいませんー!」

 まあまあテルさん、そんなにミキちゃんを怒らないであげてください。

 せっかくのその綺麗なお顔が台無しになってしまいますよ?あぁ、勿論テルさんは、怒ったときの顔も可愛らしいですけどね。

 ミキちゃんはちゃんと『シズネさんを監督する』という重要な役目を果たしてくれましたし。最終的には、読者の皆さんに伝えたかった情報を、きちんとお伝えすることが出来ましたから、おおよその十分な成果は出してくれました。

 それにそろそろ二代目勇者御一行の皆さんの紹介に入らないと、これを読んでいるであろう読者の皆様が、一体今がどの場面で誰が喋っているのかを理解するのに困ってしまいますよ?

「なぜか私が迷惑みたいな!?」

 さぁ今、絶賛ハイテンションで私たちに華麗なツッコミを繰り出しまくっているのが、二代目パーティーの美少女『テル』さんです。

 テルさんの外見の特徴は、やはりまず若干十九歳とは思えないほどのその抜群のスタイルですよね。

 それに加えて綺麗に後ろで束ねている蒼い髪です。いわゆるポニーテールというやつですかね?いやはや可愛いです。

 あぁ、ちなみにですが。

 テルさんの最近の悩みは『ご自分の体重』だそうです。

「最後わざわざ言う必要あったの!?」

 そんな細身な身体で、悩みが体重ってwwww

 可愛いです、結婚してください。

「求婚されたんだけど!?」

 おっとそうだ、言い忘れてましたね。

 職業は『魔術師』です。

 一応、世間では千年に一度の天才とか言われているんですよ?まさにリアル魔女さんです。可愛いですねそうですね。

「職業がおまけ扱い!?そこはキャラクターを紹介するのに一番重要なところなんじゃないかな!?むしろそこを最初に紹介するべきなんじゃないかな!?」

「……むぅ、そんな抜群のスタイルを持っているのに身体の悩みなんて……。そんなのはきっと、あの大きな胸が原因に違いないんですよ」

「ちょっとミキ?怖いんだけど、邪気が溢れているんだけど」

 そしてそんなテルさんの隣で『魔王族も泣いて後悔の懺悔を始めるレベルの呪いの視線』を投げかけているのが『ミキ』ちゃんです。

 歳が十四歳と、パーティーの中では最年少なので、二代目のパーティーの皆さんやその他の方々と話すときは、基本的に話すときは敬語ですね。

 薄灰色に近い銀色に輝く、長く美しい髪を下ろしたその姿はまさに天使。

 いや可愛い。神々しい。マイシスター!

 結婚してください。

「天の声さんの、この求婚していくスタイルってなんとかならないんでしょうか?」

 やっぱり正義―――可愛いは偉大ですね。

「今のところ、言い直す必要ありました!?」

 ちなみに先程、ミキちゃんのことを『天使』と言ったのですが、ミキちゃんの本来の職業は『盗賊』です。

「えっ、なんで職業の所で露骨にギャップを演出したんですか?そこはさらっと言いましょうよ、さらっと」

 盗賊といえば、やっぱり『盗み』ですよね。いやぁ、私の心もすっかり盗まれてしまいましたよ。

 その手際の良さは、まさにルパ○三世のよ――

「あっ、テルさん!私シズネさん呼んできますね!」

 今!?

 そんな!私の……私の心の天使がぁ!

 でもそんなつれないところも可愛いです。愛しいです。モフモフ系ですね。まさに私の癒しです。

 ちなみに、ミキちゃんの最近の悩みは『クロ君』だそうです。これがどういう意味かと言いますと――

「お?なんだ?呼んだか?」

 …………さて、残りはシズネさんと野郎だけなんで、とりあえず現時点での人物紹介はここまでですね。

 いやー、さすが私!しっかり仕事してますね!いやはや、皆さんの個性的なキャラ紹介だけで天の声も一苦労ですよ!

 さてと、それじゃあ張り切って、二代目勇者の旅を始めましょうか!

「おいこら、ちょっと待て」

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