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殺人奴隷と魔女男

書くのが少し遅くなってしまって申し訳ない…

ご新規の方は設定資料集を見てから読んだら少しわかりやすいかも…?

あらすじ:ダンジョンに入った主人公コトハ(コトハ)たちそこにめんどくさい貴族とその奴隷がやってきた!貴族とコトハたちが言い争っていると貴族が麻酔煙幕を使うよう奴隷に指示!それで、自分は煙を吸わない様にマスクを寄越すよう奴隷に言うが奴隷の裏切りで見事奴隷以外全員昏睡!

「コ…ハ……コトハ!」

「…ここは…」


ダンジョンの…どこだここ。

見たことがない場所だな…


「少なくとも一階層ではないな。…ってアレは…」


オークジェネラルの最後の一撃で開いた穴…てことは相当下の階層に来たみたいだな…

昨日の帰り際にチトセに聞いたことだが、ダンジョンは破損している間修復に魔力を使うらしく破損している階層に魔物は沸かないらしい。


「でもなんでわざわざここまで連れて来たんだろうな。人目に付きたくないのは分かるが適当にこの手錠つけた状態でポイってすれば死体も食べて貰えて嬉しいだっただろうに…」

「僕の手でお前たちを殺すためだよ!」


コイツ誰だっけ…ヰだっけ?


「ん…ハッ!ヰ!お前!私に何をしてッ!」

「お前を殺してやる…!」

「殺すぅ?私のあんたなんて魔法で一発よ!くらいなさい!【ウォーター・レイ】!」

シーン

「…は?なんで…!」

「魔法封じの手錠。あんたの屋敷の倉庫から十個ほど持ち出した。」

「も、持ち出したァ!?」

「いっつも僕を荷物持ち担当にして準備も僕任せだったからな。簡単に持ち出せたよ!」

「あんた!そんなことして良いと思ってんのォ!?窃盗よ!窃盗!」

「窃盗…?お前だってこれまでずっとしてきたんじゃないか、命の窃盗!」


なんかややこしいところに首突っ込んだなぁ…


「毎日毎日、一人奴隷を仕入れては適当に奴隷を選んで魔杖樹にして…!」

「やったのはあんたじゃなァい!何さも自分は悪くないみたいに言うワケェ!」

「ああ、僕自身も悪いさ…!だが命令をしたのはお前だ!」

「殺人してるのはあなた自身。生きてて申し訳ないとか思わないワケェ?生き恥じゃない、悪いことしたのは自分なのにさも自分以外も悪いみたいに…」

「黙れッ!今も覚えている…ハ先輩の優しさを…暖かさを…!毎日毎日奴隷が二人ずつ呼ばれて片方は魔杖樹になる奴隷も片方は杖を持たせて固定する奴隷…固定する方が拒否したら次の日はその人が魔杖樹になる人になる…!」


前から聞いていたけど結構えげつないことしてるんだな…実際俺がやっていたらどうなっていたのだろうか…


「一回目は固定することができた人でも五回もすれば病んで拒否する人が多かった。そして僕の時もきた!初めて殺したのは同い年の子だった。ずっとおしゃべりとかして楽しかった子だった。次は年下の子、トイレに一人で行けなくてよくついて行ってあげた子だ。次は年上の人だった。いつも世話を焼いてくれた人だった。流石に僕は病みそうになったよ。次は…ハ先輩だった。」


さっきから言っているハ先輩ってどんな人なんだ…?


「入ってきて間もない頃、お前の所業が怖くて泣いてしまって寝れなかったときにいろんなお話を聞かせてくれた。お前が嫌がらせでご飯をくれなかったときに、ご飯を育ち盛りなんだから、と分けてくれた。人には優しくするように、と教えてくれた。僕たちが人間として生きようと思っても良いと教えてくれた。そんな恩人をお前はまいっていた僕に次の対象として選びやがったよな。」

「そんな恩人をよく殺せたわねェ!キモッ!殺したやつの詳細全部覚えてんのかよw」

「ああ、覚えているさ。流石に殺そうなんて思えるわけ無かった。だけど、先輩は言ったんだ。『お前は生きろ』ってな。『死んで恨むヤツがいても少なくともお前を恨むのではない、あのクソ野郎を恨む』ってな。」

「…」

「はァ?何言ってんの?私は女、お前らは男。女が男に恨まれるわけがないじゃなぁい。」

「黙れ。」

「…はァ?なんでこの奴隷じゃなくてあんたがそんなこと言うわけェ?洗脳でもされたのォ?」


つい、口が動いてしまった…


「先輩は魔杖樹になる時何も叫ばなかったんだ。僕のために。苦しそうな顔をしていたけど、絶対叫ばなかったんだ。最後に苦し紛れに…笑ってくれたんだ!そのあとお前はこう言ったな。『お前面白いから専属奴隷にしてやる』って。その日から固定役の仕事は固定を拒否した奴隷に対するときだけにして。いろんな雑用を押しつけてくるようになったな。」

「…そろそろ腹が立ってきたわァ。アンタ馬鹿ねェ。奴隷の首輪をしていることまで忘れちゃってるなんて。」

「!」

「【主人が命ずる!死ね!】」

「う…ぐ…うわああああああああああああああああああああああああああ!」


うわ…滅茶苦茶苦しそうだ…正直この女のことは心底嫌いだ。その女を殺そうとしていたヰには死んでほしくない。


「…なんてね。」

「なッ!なぜ死なない!」

「首輪の術式は解除済みだ。」

「か、解除済みィ!?ど、どうやって!?」

「専属奴隷になったあと、僕に神がチャンスをくれた…お前に復讐するチャンスを!以前お前が読むのを諦めて、処分しておくよう言った本があったよな。あの本を字が読めないことが分かっていたが読んでみようとした。そしたら不思議なことに文字が読めたんだ。僕はユニークウィッチで、ユニーク魔法はどんな字でも読めるようになるという効果だった!ずっと前からなんとなく字が読めなくても意味は分かっていた。でも初めて、自分の魔法に気づくことができた!」


…男ならウィッチではなくないか?でも、魔法を使うのが女前提だから男の魔法使いを意味する言葉が用意されてないんだろうな。


「それからずっと寝る間を惜しんで勉強した。お前が捨てたのは魔法の術式の構築論についての本だった!ずっと考えていたんだ。魔法を封じるのはダンジョンに入る準備をしている過程で魔法封じの手錠があるから大丈夫として奴隷の首輪の術式の解除をどうするかでずっと悩んでいた。そしたら復讐対象が自ら自分の首をとってくれと言わんばかりに本を渡してくるわけだから、部屋でこれでもかというぐらいに笑ってやったよ。」

「奴隷風情がァ…!」

「さて、お話はこの程度にしてそろそろお前を殺してやる…!」

スッ

「それは…魔核?バァカ、アンタみたいな奴隷が魔力足りるわけないでしょ。さっさと魔杖樹になって死になさァい!」

「フンッ」

ニョキニョキ

「なッ!?」

「アンタは疑問だっただろう。ハ先輩の魔杖樹のそばにほとんど毎日いるもんだから。でもどうせアンタは僕に対してこう思ったんだろう、『またなんか奴隷がバカなことをやっている。ま、どうせまた気でも狂ったんでしょ。やっぱバカで面白いわァ』ってね。でも、違ったんだなぁ。術式の本には術式を作るにおいて魔力は必要でしょう、と魔力量を増やす方法も書かれていた。手っ取り早く魔力量を増やす方法は、魔杖樹のそばで魔力を放出し続けることだったんだ!」

「ハァ!?」

「ずっとハ先輩の魔杖樹の下で魔力を放出し続けた。そしてこの魔核もハ先輩の魔杖樹からとったものだ…!」

「そ、それがなんだって言うのよォ!!!」

「今から、僕と!先輩で!お前を断罪するッ!…ハァッ!」

ピンッ!

「こ、これは…!」

「【アスターアイリス】!お前がずっと量産していた杖だ…!効果も知っている!主に雷属性と炎属性の威力を底上げするんだろ?そして、この魔杖のもう一つの効果は…!この魔核が恨むものに対する威力が上がるという効果ッ!まさか、自分が恨まれていないとかまだ言うんじゃないだろうな?」

「ハァ?誰が恨まれてなんかいるか!」

「…やっぱりお前は殺されたほうが良い人間だ。」


…?なんだ?あの長い針みたいなものは…?


「フンッ!」

グサッ

「うああああああああああ!い゙だいッ!い゙だいッ!」

「これで終わりなわけないだろッ!【ファイア・フォルテ】!」

ジジジジジ…

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ッ!」

「どうですか?針で刺された痛みと、そこに追い打ちをかける針を伝った熱は?初めてあなたに会ったときに押された烙印の痛みよりかはマシでしょう?まだまだ行きますよ。【サンダー・フォルテ】!」

ビリリリリリ!

「あうッ…」

「寝るな!起きろ!【ウォーター】!」

バシャッ

「まだ、全部僕たちが受けた苦痛返せてねぇだろ。まだまだいくぞ!」


…流石に目を逸らしてしまう。やりたいということは分かる。そうしないと死んでしまった仲間が悲しむだろうからな…でも、近くでこういうのを見せられると吐きそうになってしまう。分かる…けど…


「殺し…て…」

「元からそのつもりだ。」

スパッ

「……………グロいな。」

「さぁ、次はお前たちの番だ。」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!なんで私たちまで……」

「目撃者は殺すに決まっているでしょう?それにあなたたちを生かしても僕は全女性を殺すつもりです。」


…この世界ならこうなるのも分かる。でも、ほんと、こいつに関してはマジで自業自得っていうのもあるけどグロすぎる…


「まずはお前だ。」

「……え、俺?」

「そうだ、コンナやつをすぐ崇拝し始めたからな。第ニのこいつになる前に殺す。」

「…そうか。」


…殺されるのは、嫌だな。


「死ねッ!」

「【念動(サイコキネシス)】」

グググググ

「!な、なんだよ…コレ…!」

「ん?俺のユニーク魔法の一つでね。」

「魔法…!?魔法は手錠で使えないはずじゃ…!」

「んなモンお前がペラペラ喋って拷問してる間に解除できたわ。」


嘘です。念動でまずお前が迫ってきた瞬間に手錠を念動で高速で鍵穴からガチャガチャやったあとその針みたいなのを念動で受けました。


「ま、魔法には魔法で…【フレイム・ラン…】」

「遅いッ!」

ゴッ!

「グハッ…」


念動を乗せたパンチ。次は…


「【フレイム・バレット・コーダ】」

バンッバンッバンッ

「うわあッ!」

ドタッ

「こ、こんなところで…」

「I'm going to throw you off now so you can pretend you're dead.(訳:今からお前を投げ飛ばすから死んだふりをしろ)」ボソッ

「…なっ!?」

グッ

「I'll put two bottles of the female transformation potion in your clothes. The effect only lasts for about a month, so I'll just take two. Then I'll take my companions and leave the dungeon, and you leave the dungeon after me.(訳:お前の服の中に女になる薬を二本入れておく。効果はだいたい1ヶ月だから一応二本な。それでお前は俺が二人とダンジョンの外に出てからダンジョンから出ろ)」ボソッ

ダァンッ

「If you're in trouble, come find me. You have the right to live.(訳:もし困ったら俺を探せ。お前には生きる権利がある)」

「…」

ツゥ………


…こんな言葉だけで涙出すなよ。


「ふぅ、なんとか俺活躍できたみたいだな。」

「ありがとうコトハ、あなたがいなかったら死んでたかもしれない。」

バッ

「いや、そんなに頭下げるなよ!ずっと役に立ててなかったし、これでおあいこってことで!」

「コトハさんかっこよかったですよ!」

「よ、よせやい!」

「ところで、コトハさん何か言ってましたけどあれなんて言ってたんですか?」

「ん?あーあれか…」


自分でも、自分を殺しに来る様なやつを殺さず生かすなんて狂ってると思う。だが、差別されてきたやつほど差別の辛さがわかるから、魔族の差別を無くすためにもああいう人材は必要なのかもしれない。

何より、最もな理由はもし俺がアイツの立場ならどうしていたか。アイツの様に先輩とか先人の意志を継げるのか、足掻くことができるのか…


「あの言葉は、超常界のとある国の言葉だ。」

「なんて、意味なんですか?」

「…」

「?」

「『また、今度違うカタチで会えたら敵じゃなくて味方なら良いね』っていう意味だな。」

「へぇ〜、結構奥が深そうですね。」

「そんなことねぇよ。」

もともと、この奴隷のヰくんは登場する予定がなかったのですが、お風呂に入ってぼ〜っとしてたら急に思い浮かんだので書きました

奇跡ですね!

これからコトハがどんなことに巻き込まれて行くのか、ヰはどこで再登場するのか、楽しみにしておいてください

良ければ感想やリアクションなどしていってもらえると嬉しいです

誤字脱字、表現ミスももしあれば、ご指摘いただけると幸いです

それではまた次回お会いしましょう!

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