〜2年間の終止符〜
俺、土居龍也は今、人生の分かれ目にいるっ!!そう…3年間ずっと好きだった闇間美恵に告白をする!
時は遡ること2年前、俺たちが中2だった頃。俺が通っていた公立帝王中学校には、他の女子生徒と比べ物にならないほどに美しく可愛い闇間がいた。闇間がサッカー部エースのイケメンに告白されたり、1年年上の学年トップに告白されたりと〇〇に告白されたという噂は絶えなかった。そんなにも人気なため、もちろん俺もずっと好きだったわけだ。そんな中、3年の時にクラスが一緒になった。クラスが一緒と言っても特に関わりがあるわけでもなく、ずっと後ろから眺めているだけだったわけだが…。そんななか、2学期の席替えで俺と闇間は隣の席となった。この時は周りの男子から「今年のお前のおみくじ凶なのになんでこうなるかなぁ」や、「俺今日から土居を名乗るわ」とか色々言われたなぁ。闇間と隣というのは本当に楽しかった。自然と漂ういい匂い、横目に映る綺麗な黒髪、少しミステリアスな瞳…話し出すとキリがないくらいだ。席が隣だといいことも悪いことも色々と起こる。教科書を忘れれば闇間に見せてもらえる。距離が近くなる。わざと忘れようかと思うほどだ。悪いことといえば、常に好きな人が隣にいる状態なため心底疲れる。変なこと言っていないか、髪の毛は整っているか…緊張のしすぎで時々授業の内容が入ってこないほどだ。
そんなある日、俺は闇間のとある発言を耳にした。それは、「私、高校生になったら彼氏作ろうかなぁ」である。中2の時点で高校で彼氏…?来年もあるんだぞ?と喉元まできてしまったがグッと堪え、これはチャンスだ!と捉えた。それからというもの、俺はありとあらゆることをしてきた。闇間が運んでいるプリントを持ってあげたり、消しゴムを忘れたらそっと机に置いておいてあげたり、さらには、髪の毛切った?も誰よりも早く伝えた。全ては、闇間に惚れてもらうためだ。そんなこんなで中3は終わり、無事高校進学。そして、高校入学から1ヶ月。俺も闇間も新環境に慣れてきた時が好機と見て告白するためにわざわざ放課後に呼び出したのだ。
「あの!俺はずっと、闇間さんのことが好きでした。美しい姿。可憐な立ち振る舞い。全てに惚れました。俺と付き合ってくださいっ!!」俺の思いを全力で伝えた。闇間は全く動じていない。動じていないというか、表情筋が動いていない。「返事は…?」俺が聞くと、「…バッ、バッカじゃないの!?誰があんたみたいな平凡男子と付き合うと思ってるの!?ちょっとは身の程を弁えてよねっ!!」俺は固まった。涙すら出ないほどに。さらに闇間は告げる。「ずっと中学の時に私の手伝いとかしてくれたのは全部このためなんだ!最低!」そう告げて誰もいない校舎の中をいいことに足音を立てて、豪快に歩いて、帰っていった…。「俺の…恋は…終わったんだ……」俺は膝から崩れ落ちた。