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Prologue
空中に体を蹴り飛ばした。
体が風を切る音、不安定な風向き、薄明るくなってきた街の情景、落ちるごとに目前の通り過ぎていく窓。脳に送られてくる情報が1cm落ちるたびに変わっていく。ただ私は争うことなく、いや争うことなどできずにただ落ちて、落ちて、落ちて落ちて落ちていく。
と思った次の瞬間には地面は目の前だった。
幾千と流れていく情報は何一つ掴まれずにこの間、私の頭の中は申し訳ない気持ちで満たされてしまった。世話してくれた人たち、下にいるひとたち、片付けする人たち、このニュースを聞いて気分を悪くしてしまう人たち。この自殺に関わる全ての人たちに申し訳ないと言う気持ちが沸々と湧いてきた。
なんでこんな取り返しのないことをしまったんだろう。こんな時すら自分は、自分を嫌うのか。どうしようもないとこにウダウダと絡まり続け、前に出す脚を躊躇う。でもこれを機に変われる。変われる?なんておかしい言葉を僕は使うのだろう。変わるどころか消滅してしまうのだ。