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第二十四話 箸休め

「ふむ、二人とも、なかなかサマになってきましたね」


「師匠、口調がまた戻ってます」


 森の中、メルロンディアは二人に修行をつけ続けていた。

 今日でちょうど一週間だ。

 師匠ごっこという理由もあって、大昔の漫画の師匠キャラクターを真似ていた。


 しかしだんだん慣れてきたモールに『似合わない』と言われたことでもとの口調に戻すことにしたようだ。


「……すまん」


 しかし、二人の技術は本当に進歩していた。

 レグモは既に中級者と呼べるほどの力を身に着けていた。

 モールも似たようなものだ。

 具体的に言えば槍術や魔術の2段階目の10%くらいまで極めたことになる。

 この手のスキルは5段階目まであるのが普通なので、メルロンディア的にはまだまだと言うところではあるが。

 この手のスキルは最大レベルが5


「(でも、なんか足りないんだよなぁ……)……では、今日の修行はここまでとする」


 しかし、やはり初日に感じたようにこの二人を半月鍛えたところでたかが知れている。

 スキルというものは最初の方は上がりやすくても、後の方になるとだいぶ上がりづらくなる。

 いままでの成長が劇的すぎただけで、ここからの伸びはいまいちだろう。


「こんなに早く休めるのは珍しいですね。じゃあレグモくん、今日は久しぶりにデートをしましょう!」


「そ、それは流石に早いんじゃないか?」


「(となると経験値稼ぎ?でもなぁ、この世界ってどちらかというとレベルよりスキルだしなぁ。というかレグモよ、この世界で14歳ったらもっとマセてるべきだろ。草食系も過ぎるとだめだぞ?)自主トレは欠かすなよ」


「は〜い」


 レベルも重要だが、この程度のスキルレベルだとこっちを上げたほうが総合的に見て良いのだ。

 若干ではあるがスキルレベルを上げることによってステータスも上がるものであるし、時折モンスターと戦わせることで経験値もそこそこ入っている。


 稼ぐほどでもない。


「(それより、今日はもっと大事なことがあるんだよな)『ウェルトシェイサー』」


 ゲーム時代は仕様もあり、日の目を見ることがなかった速アップの魔法。

 それを唱え、メルロンディアは足早と街へと向かった。


「(やっぱり目立つなぁ……この見た目。なんか恥ずかしくなってきた)」


 街を往く人々からヒソヒソと見た目を褒めるような言葉を言われ続け、少し照れているようだ。


「おう、そこのやたらかわいいお嬢ちゃん!モルドナの串焼きを一本どうだい?」


 右横から威勢のいい声がした。屋店のおっちゃんであった。


「……悪くはない、悪くはないが」


 カエルと豚が混じったような見た目の魔物であるモルドナの肉がどういう味をするのかには興味がある

 しかし、つい2時間ほど前に屋敷で昼食を食べてきたばかりであり、見るにモルドナの肉はガッツリとしていそうであった。

 また、この後にある人物と会う際に軽食も摂るため、腹に入るかも心配だ。

 

「(なんかこの体になってから食が細いんだよなぁ。……それに太らないか心配だし)」


 今の状態だと見た目年齢を考慮しても相当痩せているのだが、それでも体重が心配になるあたり、肉体に毒されているようだ。

 『神魔王』としてのメルロンディアは体重なんて気にしたことがなかったので、『遊佐明』側の変化だろう。


「(買うべきか、買わざるべきか……)」


「はっはっは、表情がコロコロかわって面白い嬢ちゃんだな。あんたのおかげで客も集まってきたし……ほれっ、二本ただでくれてやる!嬢ちゃん、今はお金持ってねぇんだろ?」


 メルロンディアが屋店の前で悩んでいる間に、人が集まっていたようだ。

 悩んでいるだけでいつの間にか10分ほど経過していた。


「あ、ありがとう」


 欲しかったけどお金がない子なんだと思われていたのを知り、心の中では思わず布団の上で枕を抱えて足をジタバタとやりたいような気分に襲われていた。

 しかし、ただでくれるっていうものを突き返すのは悪い。

 となると、素直に受け取るか、お金ありますと言って対価を払うかなのだが、この通りにある店をいますぐ利用するので、前者を選ぶとしたたかなやつだと思われかねない。


 後者を選ぶとそれはそれで恥ずかしい。


「でもすまない……お金はあるぞ」


 申し訳なさそうにお金を差し出す。


「あ〜、今は昼飯時からちょい過ぎた頃だもんな。まだ食べてないもんだと思っていたが、違うのなら女の子には厳しい時間帯か。はっはっは、余計なことしちまったかな?」




 モルドナの肉はよくわからない食感だった。

 しかし、癖はないし臭みも少なく、甘じょっぱいタレとよく合っていて満足と言えるものであった。


 ……とても量が多くてもう満腹に近くなっていたが。

投稿感覚がだいぶ空いてすまぬ…。

設定を完全に忘れないうちに書かないと…。

多分今後はこの小説中心に投稿していきます。

立志伝の方は最初から書き直さないとだめだこりゃ。

あと感想欄閉じたのは特に何があったわけでもないです。

豆腐メンタルなのでこっちのほうがいいかなと思っただけでございます。

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