表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/61

7-1話 2つと2つと戦闘準備

前回までのあらすじ:

決勝で強い人にあった。敵の大群がこの街を攻撃しようと街に向かっている。

(いま)(まち)状況(じょうきょう)はどんな(かん)じ?』

 (よう)がそう()うと、(あん)(こた)えた。

城壁(じょうへき)常駐(じょうちゅう)している兵士(へいし)(かず)(やく)30(にん)全員(ぜんいん)(ゆみ)使用可能(しようかのう)指揮(しき)()る人は5人って感じだね」

 なるほど。ちなみに今は【飛行(フライ)】で正門(せいもん)(ほう)()かっている。(こう)肩車(かたぐるま)して闇をおんぶしながら。

 (からだ)疲労(ひろう)がすごい。魔法(まほう)強化(きょうか)をかけているからまだマシだけど。

 二人に()った経緯(けいい)を今から(はな)そう。


 昨日(きのう)(よる)宿(やど)()いて一息(ひといき)すると視界(しかい)にチャット(らん)(あらわ)れて光に()ばれた。光は俺の妹だ。

 いままでチャットが存在(そんざい)することすら()らなかった。もうほぼゲームだな。

 呼ばれた(さき)はギルドの屋根(やね)(うえ)()かない(わけ)がないのでいった。ちなみに(よう)()ていた。睡眠(すいみん)必要(ひつよう)ないとしても()ることはできる。アラームを設定(せってい)したらその時間(じかん)()()めるようになっている。


 (べつ)に【飛行】でもいいけど屋根の上を跳んで行った。ちなみに通常(つうじょう)のジャンプ力では届かないので跳躍強化(ちょうやくきょうか)をつけている。

 宿から5分くらいで着いた。


「久しぶり、(にい)さん」

「久しぶりだね、(あん)

 先に(はな)しかけてきたのは陽の(おとうと)の闇だった。

「もう、お兄ちゃんに(さき)に話しかけようと(おも)ったのに」

(はや)(もの)()ちだよ。それにに光はいつも話しているからたまにはいいじゃない」

「あれは(いえ)(わたし)とお兄ちゃんしかいないから話そうと思ったらそうなるだけ」

 この二人はしょっちゅう喧嘩(けんか)している。()がつながっていないのに兄妹(きょうだい)げんかみたいだ。ちなみに()まれた(とし)(おな)じだが()(ちが)う。さすがにまた二人同じ生年月日(せいねんがっぴ)にはならなかった。闇の方が生まれは早い。

 なぜ二人にあっても(おどろ)かなかったかのには理由(りゆう)がある。

 そう。今日(きょう)最初(さいしょ)試合(しあい)でマップに反応(はんのう)があった。光と闇が観客席(かんきゃくせき)にいたのだ。

 そのことからもう二人がこの世界にいることはしていた。

 まさかこんな呼ばれ方をするとは思ってなかったけど

「まあまあ()()いて」


「そういえば兄さん」

 闇は俺のことを兄さんと呼んでいる。光が陽のことをお(ねえ)ちゃんと呼んでいるのと同じ感じだ。いつからその呼び方が浸透(しんとう)したっけな?まあいっか。

明日(あした)()たり()()けてね」

「どういう(こと)?」

「それは私から説明(せつめい)するね」

 なんだか(なが)くなりそうだな。

「ちょっと()って。陽を()こすから」

「姉さん寝てたんだ」

 おーい、陽。起きてくれ。


 もう起こし(はじ)めてから10分は()ったぞ。

『うーん。あれ?ここはどこ?』

「やっと起きたね、姉さん」

『あれ?何で闇がいるの?』

 こいつ寝ぼけてるって思ってるな。これは現実(げんじつ)ですよ。

 というか二人には陽の(こえ)()こえているのか。

『え!?これ現実なの!?』

 うるさい。陽の声の大きさがダイレクトに来るから普通(ふつう)よりうるさいんだ。

『ごめんごめん。ところで何で起こしたの?』

「うん実はね」

 光の説明はわかりやすかった。でもわかりやすくするために説明が長くなった。

 要約(ようやく)すると―


 最近(さいきん)時空(じくう)(ゆが)回数(かいすう)(おお)いらしい。そして歪んだ場所(ばしょ)には巨大(きょだい)(てき)出現(しゅつげん)するという。

 それがこの(まち)周辺(しゅうへん)発生(はっせい)する確率(かくりつ)がほぼ100%らしい。

 今までは防衛(ぼうえい)がガッチガチの場所の周辺(しゅうへん)だったからよかったらしくて対処(たいしょ)できたが、この街の周辺に発生すると防衛できなくなり街がなくなるかもしれないという。

 歪みが発生することは確定(かくてい)ではないが高いのでもし発生したら殲滅(せんめつ)するのを手伝(てつだ)ってほしい。


 とのことだ。もちろん()(かす)すことにしたが気になったことがあった。

「その時空の歪みで俺たちはこの世界(せかい)()たってこと?」

 これが一番(いちばん)気になった。まだこの世界に来た理由がわからない。手がかりすらない状況だったからだ。

 そして二人が言った言葉(ことば)は―

「「わからない」」

「『え?』」

 俺たちは驚いてしまった。めちゃくちゃ関係(かんけい)ありそうなのにわからないといわれたからね。

(たし)かに関係はあるかもしれない。でも今のところそのことに関しては何もわからない」

「お兄ちゃんたちがやってきたのはあの隕石(いんせき)のせいかもしれないって(せつ)もあるけどね」

「そういえばあの(あと)地球はどうなったんだ?」

生物(せいぶつ)絶滅(ぜつめつ)したよ。隕石が地球(ちきゅう)衝突(しょうとつ)してね。でも―」

 でも?この(あと)に何かあるのか?

「こっちの世界で(おお)きな変化(へんか)があったらあっちの世界にも変化が()きるらしい。だからこっちの世界で何かをすれば生物が復活(ふっかつ)するかもしれない。今までの生活が復活するかもしれない。でもできたとしても俺たちはあちらの世界には(かえ)れない」

 ・・・もう帰れないのか。なんか悲しいな。でも

「俺たちが何とかすれば復活するかもしれないんでしょ」

「そういう事だね」

 じゃあこの世界から変えていってあっちの世界でも変化を起こせばいいのか!

「ちなみにお兄ちゃん。二人の心は読めるからね」

『え?』

「だから姉さんが考えていることがわかる訳だよ」

 この二人にも(かく)し事ができないのかよ。


 こんなことがあった。昨夜(さくや)で驚きすぎたから今日は何も驚かない感じかな。

「とりあえず俺たちは兄さんたちの援護(えんご)って(かたち)戦闘(せんとう)参加(さんか)するから思いっきり(たお)していけばいいよ」

 なるほど、簡単(かんたん)だな。よし、速度(そくど)()げるよ。

「はーい」

 リミッター解除(かいじょ)

『まだ(こころ)準備(じゅんび)が!』

 (おそ)い!

『ひゃあーーーーーーーーー』

 まだ慣れないのかよ。慣れてくれよ。

「姉さんは(こわ)がりだね」

『うるさい!』

 これが本当の姉弟(してい)喧嘩だね。

「『うるさいよ、陰/兄さん』」

 (いき)もぴったりだこと。


 城壁を見渡(みわた)せる場所(ばしょ)に着いたが・・・

「これはひどいね」

 兵士が全員応急処置(おうきゅうしょち)()けていた。

「時空の歪みが発生すると独特(どくとく)空気(くうき)(なみ)が伝わってくる。街の(なか)は城壁で大丈夫(だいじょうぶ)だったけど城壁に立っていた兵士たちは()らったみたいだね」

 回復(かいふく)させてあげたいが今はまずい。何故(なぜ)なら(きゅう)に回復したら魔法師(まほうし)がいるのを疑ってしまう。今ばれると後々(あとあと)面倒(めんどう)なことになる。ばれていいのは戦闘が始まってからだ。


 これから何をすればいい?

「とりあえず(もん)をロックしてしまおうか。市民(しみん)()()したら(もと)()もない」

『どうやってロックすればいいの?』

 創造魔法(そうぞうまほう)で何とかなると言ったら今の状態(じょうたい)ではそう簡単にはいかない。今のままだとあまり創造魔法は物質(ぶっしつ)を出すのは得意(とくい)だけど魔法で作っていない物質を変化(へんか)させるのは向いていない。

 ロックできたとしても足でけられると簡単に(やぶ)られてしまう感じだ。

「門に物質をつければいい」

 うん?どういうこと?

「例えば門に(てつ)(いた)をくっつけて()かないようにするとかだね」

 ああ。でもそんな創造魔法のタイプは持ってないぞ。

「作ればいい」

 そういえばそんな便利(べんり)機能(きのう)がありましたね。


 スキル作成(さくせい)。創造魔法タイプ選択(せんたく)スキル。タイプ新規作成(しんきさくせい)。タイプ:物体召喚(ぶったいしょうかん)

―作成確認(かくにん)。作成開始(かいし)所要時間(しょようじかん)、30分。

 (なが)くない?敵がきちゃうよ。

「その心配(しんぱい)はしなくていいと思うよ」

 何か(さく)があるの、光。

「策も何も、待ってるだけでいいと思う」

 はい?

「あの集団(しゅうだん)はそろそろ休憩(きゅうけい)に入らなければ(ある)けなくなるころ。だから何もしなくても1時間後(じかんご)くらいに来ると思うよ」

 そういう事でしたか。


 さあ敵が目視(もくし)できるくらいまで接近(せっきん)しましたよ。

『門は(ふさ)いだし、兵士も応急処置が完了(かんりょう)したよ』

 準備はいいね。それじゃあ敵を向かい()ちましょうかね。


 いくよ!

「「『了解(りょうかい)!』」」

わざと光がしゃべっているのか闇がしゃべっているのかわかりにくくしている場所があります。

そこは皆さんのご想像にお任せいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ