表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/61

29話 ぼ、暴走って恐ろしい

前回のあらすじ:

なぜ光が倒れて寝かしてあげた時にはさっきまで起きていたはずの三笠さんが寝ているのだろうか。さすがに早すぎる。人間ってなんか不思議。

「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ」

「そ、相当お疲れだね。はい、水」

「あ、ありがとう、よう、はぁ」

 あれから体感は数時間だったけど実時間は数日たったらしい。

 そんなにずっと訓練していたと思うと疲労が半端ない。

「お疲れ。だいぶ使えるようにはなったね」

「じゃ、ジャーラさん、さすがに、かげん、なしは、きついです、はぁ」

「ははは。っと、突然だけど、帰省してみる?」

「・・・え?」

「か、帰るって、家に?」

「そう、故郷の世界にね」

「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」」

 こ、こここここここここここ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?

―い、陰。さすがに動揺しすぎ。動揺するのもわかるけどさすがに動揺しすぎ。

 ご、ごめん。ど、どどどどうヨウしちゃったぁ。

―抜け切れてないよ。しんこくぅして。・・・あ。

 あれれー? シス~? きみも動揺しているじゃ~ん?

―......./////// もう、陰ったら/////

 おいこら。いい感じの恋愛のシチュエーションにすんな。

―テヘ。

 ・・・クソっ。殴れない。

―あははー。ほらほら、殴ってみーろー!。

 ・・・。

―・・・あ、あのー? 陰さん?

 ・・・。

―・・・うわわわわわわわん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛。わだじがわるがっだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。

 おおおお落ち着いて落ち着いて。俺が悪かったから。ごめんね。ごめんね?

―・・・むぅ、いんのいじわるー。

「・・・あのー、陰さん? なんでしょぼくれてるの?」

「あ、ええとー、いやー、あのー、そのー、それはですね」

「陰様とシスがイチャイチャしてました」

「グロウ!?」

 やばいやばいやばいやばいやばいやばい! 陽にそれを言ったら!

「いーーーーーーーん-ーーーーーーーーさーーーーーーーーーーん-ーーーーーーーー??????」

 オワタ\(^o^)/

「は、はい。な、なんでしょうか」

「私がいるときは私以外の人とイチャイチャしないでって約束したよねー?」

「あ、いや、そ、それは、初耳ですね」

 どんどんこっちに歩いてこられて....近い近い! 息がかかる! てかかかってる! 耳元で囁かないで!

 あと、あた、あたた、あああああ当たってるんだよあれが! やめて! 俺のライフは0どころか-100を超えている! 世間から殺されてしまう! へ、変な声でそう。理性が飛ぶ! あああああああああ嗚呼あああああああああああ!!!!

「正直に話せ」

「覚えています」

 おちつけおれ、冷静に冷静に。

「はぁ。なのになぜ破るの?」

「こ、これは不可抗力でして。意図してこういう状況になったわけではなくてですね。それに根本的に約束がおかしいと言いますか」

「正座」

「はい」

 詳しくは知らないけど陽は俺に嫉妬しやすいようで嫉妬したら誰も止められないくらい暴走するらしい。人生で一回しか味わったことない。

 今回で二回目。

 誰かとは言わないけど俺は心の奥底に恋心はしまい込んでいるんだけど、陽は少しやらかすとこのように暴走するので指示には従わなければどんな目に合うのかわからない。今は素直に従うだけ。そうでもしないと命が危うい。

「さて、約束を破ったわけだし、おしおきは必要だよね」

「ゑ?」

 OSHIOKI?????

 今の陽は目が真っ黒になっていて(やみ)の魔力が体からあふれ出ている。

 冷汗が止まらないけど今は我慢。

「なーにーにーしーよーうーかーなー?」

「できれば軽めのものでお願いします」

「誰がしゃべっていいといった?」

「黙ります」

 涙。

「まあでも、この場には他の人もいるし、後日に回すか」

 ふぅ。助かったー

「あ? なんか言ったか?」

 !?

 全力で首を横に振る。

 あ、首つった。痛い。

 うう、怖い。でもなにかくすぐったい。

「そうか。私の気にしすぎか。まあいい」

「さすがにそこまでです、マスター!」

 グロウが背後から周り、首をトンと叩くと陽は気絶してグロウの腕に体を落とした。

「すいません、陰様。ここまで暴走するとは思ってもいなかったです」

「あのさあ、めちゃくちゃ恥ずかしいんだよ。こんな人前でやられるのって。家ならよくはないけどまだいいよ。良くないけど。良くないけど! 寄りにもよって神の前。恥ずかしくて死にそうだよ」

「顔真っ赤ですからね」

「真顔で言うな!」

「ははは」

 ジャーラさんは、顔を赤らめて庭の木に隠れていた。

「お、おわった、かね」

「終わりましたよ」

「そ、そうか。良かった。改めて説明するよ」

 切り替えはや。


 期間:5日間(延長の可能性あり)

 転送予定場所:池袋の一番高い建物の屋上

「屋上!?」

 目的:襲撃者の撃退(撃破する必要はなし。撤退させればOK)

 魔法:基本的にすべて使用可能(ただし、目立ちすぎると後々大変かもね。知らんけど)

 同行者:鸞/カシ

 資金:まああげなくても十分お金持ってるでしょ

 帰還方法:頑張れ!

 行動制限:大気圏を突破しなければ大丈夫

 ※二日目は必ず自動車教習所に行くこと(闇を除く)


 突っ込みどころ満載だこと。

「・・・突っ込んでいいですか?」

「いいよ」

「なぜ屋上?」

「目立たないから」

「資金は?」

「うち貧乏だから。みんなお金持ちでしょ?」

「帰還方法は?」

「まあ闇が何とかしてくれるよ。無理そうだったらこっちが何とかする」

「なぜ教習所に?」

「もちろん免許を取るために。特別にその場で免許を発行できる状態にしてもらっているから」

「なぜ免許を?」

「便利だから」

 ・・・ダメだこりゃ。もうこれ以上言っても何も変わらない気がする。

 確かに免許は高校生から取れるように最近になって変わったけれども。

 でもなんで闇は行かなくて...そういえばすでに持ってたね。

「もう聞くことはない?」

「無いと言ったらウソですけどもう大丈夫です」

「そうか。リーナ、出番だよ」

「はいさ!」

 急に何もない空間から現れたけどまあ神だし何でもありか。

 ん? 右手に何かの書類を持ってる?

「はい。これ持って行ってね」

「これは?」

 読んでみると『許可証 軍隊特別顧問に就き、銃刀法などの一部の法律を適用外とする。ただし、防衛に関係ない場合は適用とする。加えて、上空の飛行を許可し、教育等は特別措置を取ることとする。(中略)これは日本だけでなく、すべての国に適用される』と書いてあった。

 つまり否定派から世界を守るために一部の法律は俺達には適用されないということらしい。恐ろしいな。まあこのほうが行動はしやすいがだからと言って普通に刀を持って歩くと俺たちを知らない人からは通報されそうだ。

「あとこれも」

 何かをもう一つ渡された。こっちはクレジットカードサイズのカードか。・・・なになに?

『Code Name:Dark Side / Real Name:Hatcho In / Type:Wizard & Samurai』か。顔写真もついているってことは身分証? てかどうして侍なんだ? なんでJobじゃなくてType? 気にしたら負けか。

 もらった二つのものはインベントリにしまった。

「この二つを持ち歩いて行動するようにね。あとさすがに魔法だけでは相手をするのは大変だろうから闇から武器をもらってね。陽もは無理だけはしないでね。陰なら何とかなるだろうから」

「戦闘は俺に丸投げか」

「まあまあ、そこは許して」

「兄さん」

「ウニャ!?」

「急に真後ろから話しかけただけでそんな声出る?」

「び、びびびびびびったんだよ!」

 急に話しかけらっれたら誰もが驚くでしょうが! 気配すら感じなかったし! 俺も気配を消すのは得意だけれども!

「はいこれ。兄さん用の魔剣ね」

「どうも⤴!?」

 おっっっっっっっっっっっも!?

 重すぎて支えられなくなって思いっきり手を地面にぶつけたけど、重すぎだって。

「あ、(あるじ)変更してなかった。ごめんごめん」

 主変更? なんだそれ?

―どうやら闇が作っている剣には防犯機能とある特別な機能があるらしいよ。特別な機能はその機能が実際に稼働するまで秘密だってさ。私も知らない。

 ふむ。その防犯機能で主以外が持ったらものすごく重たくなるということね。

―そういうこと。

「ってあれ? いつの間にか持ち上がる?」

「変更終わったよ」

 楽々持ち上がるようになってびっくりするくらい軽くなった。紙みたい。

 ふむ、謎の機能だね。でも防犯のためならいいか。

 でも軽すぎてどっか飛んでいきそうだけど。

―その心配はないみたいだよ。

 というと?

―どういう原理か知らないけど変わっているのは持った時の体感だから剣自体は普通の剣と同じくらいの重さがあるらしいよ。

 本当にどういう原理かわからないな。

「もう渡すべきものはないかな。よし、それじゃあ出発しますか」

「もう?」

「もう」

 早くない?

―まあいいんじゃない?

「それじゃあ、行ってらっしゃーい!」

 目の前がまぶしくなり、目を反射で閉じた。


 目を開けられる光になり、目を開けるとそこは、

「どこだここーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 ニューヨークのど真ん中だった。

 ちなみに魔剣は腰に掛けてあった。

実は私って電車好きなんですよ。知ってました? 風爽の時点で知られていそうですけど。なので(?)乗り物の描写は異様に多くなっている場合がありますがそういう人だと認識してください。


今度ポイントで旅に行ってこようかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ