3話 2つと初の人口密集地と理の破壊
前回までのあらすじ:
チートだった。街に向かおうとしている。
『もう準備できたか?』
ええ、できましたよ。
『忘れ物ないようにしてよ。また戻ってくるのめんどくさいから』
わかってますわよ、それくらい。
今日はついにこの森林を旅立つことになりました。行き先は近くにある街です。迷いに迷った結果、【ファステスト】へ行くことになりました。どうやら陰らしく『魔人がいるし街が広いしなにかたのしそうなきがする。あと冒険者ギルドもあるしコロシアムもあるから見てみたい』らしいです。
よし、確認できましたよ。
『うーい。じゃあ行きますか。【チェンジ】しますで』
わかりました。
『別に敬語じゃなくていいのに。前はアイドルだったからいいとしても』
こっちだって意識してるよ。でも癖で出てしまうことがあるの。
『なるほどね。さあ行くよ』
旅は楽しみですね。それじゃあ行きましょう!
「『【チェンジ】』」
やっぱりこっちの方がいいな。
『陰はよくても私は違和感が出るのよ?』
それもそうか。よしじゃあ行きますか。
『でもどうやって行くの?』
聞くのも当たり前だろう。何せ俺は歩くことがあまり好きではない。それに歩くと三時間近くはかかる。
俺が何も用意してないとでも思ったか?
『そんなの思うわけないじゃない』
まあそうだとは思ったけど。とりあえず行きますよ。俺も初めてだからどうなるかはわからないけど。
『気を付けてよ?』
もちろん、安全は保障するよ。
「魔法発動。タイプ:文字イメージ。連想名:【飛行】。発動と同時にショートカット欄に登録」
『え?飛ぶの?てっきり車みたいなものを出すかと思ったけど』
そんなのこの世界で使ったらどうなると思っている?俺ら以外も地球人がいるかもしれないけどいたとしても少数だと思うから。
『そこまでしっかり考えてあるのね』
いいや、さっき考えた。本当はただ飛びたかっただけ。
『ふふふ。別にいいけどね』
そろそろ行くぞ。
『はーい。レッツゴー!』
「セーフティー解除!」
―魔法使用条件確認、オールクリア。セーフティー解除確認。モード適用完了。【飛行】発動。
おっとっと。急に浮くな。
『はわわわわ。感覚が不思議です~。ちょっと怖いです』
よし、レーダー・ミニマップ縮小。街の方向を視界に表示。
『そんな機能有ったの?』
いや今知った。試しにしてみたけど普通にできた。
『試しにが多すぎるよ』
よし、木の高さ超えたぞ。
そこには一面に森林と草原が広がっていた。
おお、きれいだなここ。
『ええ、ここで昼寝したいぐらいですね』
気が向いたらここに来てみるか。
『いいねそれ、また来ましょう』
そろそろスピードあげるよ。
『はーい』
「時速計表示。リミッター解除!」
『え?リミッター?』
「目標時速、200キロメートル。発進!」
『ちょっとま―』
「レッツゴー!」
『ひゃーーーーーーーーー!』
始めて使ったのに使い方はばっちりだな。さすが魔法の才能に恵まれているだけあるよほんと。でも陽は怖いみたいだね。ほどほどにしといてよ、陰。
「お兄ちゃんたち出発した~?」
「うん、【飛行】で行ったよ」
「ええ~? 私も飛んでみたいな~」
「陰に頼めば飛ばさせてくれるよ」
「でもあのままでは、冒険者たちに見つかるのではないのか? 姉さんが飛んでるところ見たらどうなるのか」
「確かに。でも多分あの後冒険者ギルド行くから大丈夫でしょ」
「あなたにしては雑だね」
「私だって毎回ああだったら疲れるよ」
いいや、本当は違う。あなたたち二人のせいで疲れているの。
あの二人は大丈夫だったけどこっちは魔力が使えそうにないから特訓させてあげたけどそれもすぐ終わって私にちょっかい出してくるから大変なのよ。
でもそのおかげで魔法は同じくらいになったけど
「そろそろ転送してよ」
「いいよ、じゃああそこに立って」
「お世話になりました」
「なんだしっかり挨拶できるのか、光」
「そりゃー私だってできるよ。じゃなきゃ学校行けないよ」
「ところで闇は何も言わないの?」
「俺は別に」
「あっそう。それじゃあ転送しますよ」
「はーい。空から私とお兄ちゃんを見守っていてね。」
「俺と姉さんもね」
「もちろん、それが私の役目だもん」
「じゃあね、神様」
「ああ、またね。」
「バイバーイ」
「・・・【起動】」
そろそろ止まっとくかな。
『街まで少しありますよ?』
飛んでることはおかしいから街の目の前に行って着陸して大騒ぎになったらどうする?
『たしかに。でも私にバトンタッチはないんじゃない』
・・・ばれていましたか。
『何のためのスキルなのよ』
そうかお前俺の心読むスキル持ってるのか。
『そうですよ』
隠し事がなにも出来ないのは辛いな。
『でも別にいいけどね。ずっとなにもしないのは暇だったから』
心読めてるならもうしようとしてることわかるよね?
『もちろん』
それじゃ、やるよ。
「『【チェンジ】』」
まだ足がふわふわしてしまいますね。
『とりあえず行きましょや』
ほいさー。
『マップで多少わかっていたけどでかいな』
目の前には大きな門とその周りには城壁が広がっていた。ジャンプではとても届かない。けど創造魔法の前では無力だろうけど。
それじゃあ入りますかね。
『ストップ!』
あら? どうしましたか?
『俺ら多分魔力めちゃくちゃ漏れてるよ。それが見えたら大惨事だよ』
でもどうすればいいの?
『今スキルを作ればいい』
万能ですね。そうだ、私が作っていい?
『いいよ』
よしじゃあやりますよ。
でも声は出せませんよ?
『心の中で叫んでも大丈夫』
そうですか。
魔法発動。タイプ:文字イメージ。連想名:【魔力隠蔽】。作成後、常時発動欄に登録。
『おお、もう使いこなしているね。さすが陽』
セーフティー解除!
―魔法使用条件確認、オールクリア。セーフティー解除確認。モード適用完了。【魔力隠蔽】発動。
もういいかな。
『多分大丈夫だと思う』
それじゃあ入りましょうか
『おお、にぎやかだな』
街に入ると目の前には市場が広がっていた。この街は十字になっているメインストリートを中心に構成されている。入り口は二つ。一か所だけ城壁ではなくこの街の街役所兼冒険者ギルドがある。
そういえば陰。
『どうしたの?』
お金持ってるの?
『あ・・・どうしようかな』
ちょっと、考えてないの?
『ごめんごめん。すっかり忘れていたよ。うん? ちょっとあれ』
いったいあれとはどれを指してるのかな?
『右』
右側を見てみるとそこにはポスターがあった。
なになに
―挑戦者募集中! コロシアムにてバトル大会開催! 見事1位になった人には賞金と冒険者ギルド登録権が与えられます!亜人でも魔法師でも大歓迎! ですがこの大会は恐らく剣士が中心となります。
面白そうですわね
『これに出て勝てばお金もらえるし冒険者にもなれるかも!』
見えないけど目がキラキラしていますわ
『だって戦いたかったんだもん。人間相手だし面白そうじゃん』
でもこの書き方はあまり魔法師は強くなさそうだよ。
『なるほどね。それを打ち破るから楽しいんだよ、戦いは!』
私はやらないよ。
『もちろん俺がやるよ』
ならいいですけど。
そして私たちはコロシアムに向かった。
今回の破壊した理「人は空を飛べない」
なるべく毎日投稿を目指していますが時間の都合上、できない日があるかもしれません。
大目に見てくれると嬉しいです。




