9-4話 4つの合成と覚醒(陽《後半》/闇《後半》)
前回までのあらすじ:
闇コース→古代竜が人の姿になっていた。仲間になった。
陽コース→古代竜を倒した。そしたら倒れた。
9.5話(陽《前半》)ならびに9.625話(闇《中盤》)を見てからこの話を見ることを推奨します
「う、うーん」
私はなぜ寝ているのんだっけな?
「おはよう、姉さん」
闇の声がする。
でも不思議なことがある。
陰と一緒になっている感覚がしない。これは何でだろう?
とりあえず目を開けなきゃね。
うーん。木の天井が見える。そしてまぶしい。
寝っ転がっているのはベット見たいな感じかな。
体を起こそう。
「おはよう、闇」
「おはよう」
「ここは?」
「カシさんが紹介してくれた宿だよ」
「てことは私たち倒したの?」
「そうだけど正確に言えばそうじゃないかな」
「じゃあ正確に言うと?」
「子供の姿になって仲間になった」
「うん?今なんて?」
「だから、子供の姿になって仲間になったの」
え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
「まあ驚くのもしょうがないけどさすがに長くない?」
「いやだって、そんなことありえなくない?」
「それを言ったら創造魔法も異世界もおかしいでしょ」
「ま、まあ確かにそうだけれども」
「とりあえず今着ているものは昨日のものだから着替えちゃって」
「は、はーい」
着替えるのは今までと同じように自分で着替える必要がないようになっていて、シスに頼めばやってくれるようにしてくれたみたい。
ほんとにこういうことに関しては対応力がすごいんだから。
シス、あまり目立たない服装にして。
―了解です、マスター。
そういえばまだマスターのままだったね。
でももうこれになれたからいいや。
それにしてもこの感じ、前もっていたスマートスピーカに似ている気がする。
それを参考にして開発されたのかもしれないけど。
「終わった?」
シスがやってくれて見える心配もないぐらいすぐに着替えが終わるけど闇は後ろを見ている。
私の気持ちを配慮しているのかそれともなんか恥ずかしいか。
まあどっちでもいいんだけどね。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
うん?なんか大きな声が聞こえたような。
「多分兄さんだね。カシさんから強烈な何かを食らったんだと思う」
強烈な何かって、いったいなんなのさ。
「わからない。もしかしたら光が血を吸っているところを見られたのかもね」
え?血を?
「そういえば言ってなかったね。俺と光は吸血鬼になったんだよ」
はい!?いったいどうしたらそうなるの?
「光が吸血鬼になりたいって言って道ずれにされた」
なるほどね。・・・なるほど?
「今は血を吸わなくてもいいの?」
「いや、もうすぐ限界が来る。本当は姉さんが寝ているときにもらおうとしたけどさすがに同意なしはあれかなって思って」
「なるほど。私は活動に支障が出ないなら吸ってもらってもいいけど」
「じゃあ気が向いたら吸うよ」
「大丈夫なの?」
「限界が来るといってもあと一週間後ぐらいだから」
意外と持つのね。いや、いつから血を吸っていないのかによって変わるか。
もういいや、考えるのはやめよう。
「ヨウ、アン、入るぞ」
「どうぞ」
「調子はどうだ、ヨウ」
「ええ、ゆっくり休ませてもらったのでよくなりました」
「そうか。魔力が空っぽだったから行動に数日かかると思ったが結構早く回復したな。さすがは創造魔法を操る英雄様だな」
「英雄様?」
「それに関してはインやコウと合流してから話そう」
「そういえばさっきの陰の悲鳴は何だったんですか?」
「あ、あれは何でもないぞ」
明らかに何かを隠しているね。
『あとで聞きだせばいいじゃない。それに本人から聞いてもいいし』
そうしよっかな。
「それじゃあ下に行こう。何か聞きたいこととかあったら下で聞こう。あとお願いしたいこともあるから」
「わかりました」
それにしてもお願いって何だろうか?
『わからない』
闇も聞いてないのね。
『ただ英雄と言っていたから危険ではないと思う』
ふーん。余計わからなくなったよ。
『下に行けばわかるから』
そうだね。
それじゃあ下に行きましょう。
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