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衝動の天使達 2 ─戦いの原則─  作者: 水色奈月
Chapter #25
125/206

Part 25-3 Automata 自動人形

GCS(/Grand Central Terminal) 89 East 42nd Street (at Park Avenue), Manhattan 14:14


14:14 マンハッタン区42番ストリート89番地 グランドセントラルターミナル



 榴弾(HE)グレネードの信管がベルセキアの顔面に激突し作動した刹那、その弾頭内の1.1オンス余り(:約32g)のコンポジットB合成爆薬が炸裂し1千以上の金属片と化した弾頭が秒速2万1千フィートの爆速で周囲のものに襲いかかった。



 もっとも至近距離の手を8本持った怪物が顔を粉微塵に吹き飛ばされ、その破裂が見えた瞬間マーサ・サブリングスとララ・ヘンドリックスは青いスクリーンに護られた。その表面に数え切れない微細な波紋が重なり合い視界を乱すと青い盾に化け物の残渣ざんさがぶつかり緑の体液をロールシャッハのテスト模様の様に広げ彼女らの足元に飛び散った。



 そのバリアが消えた刹那、マーサの斜め前に着地したシルフィー・リッツアがステップを切り腕を振り回し彼女らの背後へエメラルドグリーンの輝きを放つむちを振るった。



 マーサが振り向いた先で軌道上からプラットホーム這い上がってきていた別のキメラが顔を半分失い口を裂けるほど開きバンシーの様な叫聲おらびごえを上げた。



 3匹目がいた!?



 その叫びを耳にした瞬間にマーサはエイミングもせずに至近距離から7.62ミリ軍用弾をフルオートで浴びせ、すぐにララも銃弾をばら撒き始めた。



 プラットホームに這い上がってきつつあるキメラは人の男性頭部に胴体と4フィート余りの昆虫の節足を1ダースほどもうごめかすグロテスクな生き物だった。



 凄まじい銃声にマーサは他の6人も同じキメラを撃っているものだと思った。



 銃弾を雨のように撃ち込んで体を引き裂いているのに怪物は動くのを止めずほとんどホームに上がりきっていた。その胴体にエメラルドグリーンの光が踊り胴を斜めに二分した。



 それでもハイエルフは振り回す腕を止めずにさらに横へむちを振るった。



 マーサが驚いてそのむちの飛ぶ歩いて来たホームの先の方へ視線を向けると即応課主任ダニエル・キースとヘレナ・フォーチュン、イーサン・レフトラが別な頭部を失った怪物に銃弾を撃ち込んでいた。



 4体も!?



 4体目がいることにマーサは驚きを隠せず、さらにその3人の背後で即応課副主任ジム・ローウェルとメレディス・アップルトン、ヴェロニカ・ダーシーが背を向けバトルライフルとハンドガンでまたぞろ別の化け物に銃弾を浴びせている。



 5匹目が!



 最初に倒した女性と融合しかかっていたものとは別に4体もいるとマーサは驚き眼の前で小間切れになりながらなおい寄ってくるキメラに銃弾を浴びせ続けハイエルフに怒鳴った。



「シルフィー! こいつらは1体じゃないの!?」



「分化してるな! 何体に分かれたか我にわかるか!」



 分化!? マーサは困惑した。アメーバの様に分裂するなら厄介だった。今はこのプラットホームだけにせよいずれマンハッタン中に蔓延まんえんしてしまう! いや、どこまで増えるか予想もつかなかった。



 マーサとララの前にいる虫の息のキメラのなれの果てが触手を伸ばし合いからめて体を寄せ元の大きなものになろうと足掻いていた。そこへシルフィーが腕を振り人さし指を向けるとキャンプファイアの焚き火の様な火炎が膨れ上がり化け物の群集1つを飲み込んだ。焼かれ怪物の生き残りは身をよじり奇っ怪な声を上げた。



 大きな銃声と共にマーサが振り向くとジムらの前にいる怪物が爆炎に包まれ派手に燃え始めていた。その方へマリア・ガーランドの配下のブルネットの女兵士が大きなブルバップタイプのライフルを肩付けしたまま歩き寄って来て、ダニエルらの前にいるもう1体の怪物に1発撃ち込むと怪物の胴体が陥没し爆炎を広げた。



 ララ・ヘンドリックスがプラットホームの端に行き軌道上を見下ろそうとしてシルフィーに警告された。



「止めておけ。まだ濃厚な気配を感じる。いきなり飛びつかれるぞ」



 ララが慌てて引き下がるのを見てマーサは軌道にはさまれたプラットホームを意識し、これでは船の上で人喰いざめに怯えている様だと思った。



「シルフィー、ベルセキアは雌雄しゆう一体なの? 有性生殖じゃないの?」



 ハイエルフが用心深く辺りを見回し首をかしげた。



「雌雄一体? ああ、雄と雌とで子孫を作っていると聞いたのか。その必要はないと思う。元が非生物なので生物のことわりそくしていない」



 則していないって!? それじゃあ本当にアメーバの様に分裂しているんだとマーサは顔を強ばらせた。この異世界の怪物は栄養となる獲物が続くかぎり増殖してしまう。天敵のいないこの世界ではネズミやゴキブリより始末が悪い事になる。



 ネズミやゴキブリはまず人を襲わないが、ベルセキアは人を好んで襲っていた。



 だがウイルスの様に人に感染し一部のDNAを書き換えているのではない。乗っ取りすべてを書き換え相手の情報を複製し成りすます事ができるのだ。



「全員、残弾を確認! ジェシカ・ミラー!」



 マーサに名を呼ばれマリア・ガーランドの配下の女兵士が怪訝な表情を浮かべた。



「何だよ?」



国家安全保障局(N S A)に協力して下さい。マリア・ガーランドも了承済みです。異界からの怪物駆除を行っています。それからあの人もあなたの仲間ですか?」



 マーサに問われリンクス狙撃ライフルのバットプレートを肩から外したジェシカは、灰色頭(がら)みなら無視するところだが御師匠(アン)から怪物を足止めしろと頼まれやる気満々だった。そうして仲間かと言われた誰かを見ようと彼女は自分が歩いてきた方へ顔を振り向けた。



 ホームのエスカレーター前にM4A1カービンを構えたフリッツヘルメットの武器だらけの女がいた。メインコンコースで見かけたロケットランチャーを持った危ない奴だった。



「いいや、あいつはうちのメンバーじゃない」



 その武器だらけの女がやたら周囲を警戒しながら近づいて来るとやっと顔が見える間合いになった。その瞬間、ジェシカ・ミラーとタリア・メイブリックは互いを指差して声を上げた。



「あっお前! ニュージャージーの死に損ないSWAT!」



「あっ、あんた民間軍事企業(P M C)のトリガーハッピーの兵士! SWATじゃないわよ! ESUよ!」



「トリガーハッピー言うなぁ! 国際実用射撃連盟(I P S C)米国実用射撃競技会(U S P S A)のダブル覇者はしゃだぞ!」





「うるさいぞ、お前ら! 首を斬り落とすぞ! まだベルセキアは近くにいるんだ!」





 シルフィー・リッツアに怒鳴られ2人のブルネットは言い争うのを止めた。



 マーサ・サブリングスはみなを一カ所に集め防御陣形を形成するのが安全かと考えた。敵は少々の銃弾を受けても行動を止めないタフさがある。だが索敵さくてきし追い詰める我々が一カ所に集まれば、みすみすキメラを逃がしてしまう可能性が高かった。それを踏まえ彼女は指示を出した。



「聞きなさい。それぞれが互いに見える範囲で怪物を探し発見したならまずみなに報せる。発砲はそれからに。みなで1体に銃弾を浴びせないと危険です。ジェシカ、あなたのライフル弾は曳光弾トレーサーなの!?」



「悪い。借り物のアモなんでわからない。ドラゴンブレスとかいう名前だから使ったら火焔性だった。マグネシウムとかアルミニウムのパウダーが入ってるんだと思うから焼夷弾系だ」



 なら全員で怪物を足止めしシルフィー・リッツアの光るむちとジェシカの焼夷弾でとどめを刺すのが良いとマーサは考えた。ふと彼女はニュージャージーのESU隊員が肩から下げている太い円筒と左腕で抱きかかえている消火器2本が気になった。



「ESU隊員の方、名前は?」



「タリア・メイブリック」



「タリア、貴女も我々に協力し怪物の駆除に手を貸して欲しい。いいですね」



「構わない。仲間のとむらいに怪物を殺しに来たんだ」



「タリア、貴女の下げる円筒(ラウンド)はミサイルランチャーなの? 消火器は火を消すために?」



「イスラエル製のロケットランチャーです。消火器は────奥の手です」



 ジェシカ・ミラーはタリアを盗み見、本物のロケットランチャーだと知り眼を強ばらせた。近くで破裂させられたら命がない。だがタリアという生き残りSWAT女は化け物に消火剤ぶっかけて効果があると本気で思っているのか? 眼くらまし程度にしかならんだろう。6挺も下げた銃器といい。こいつ使えねェとジェシカは決めつけた。



「シルフィー、ジェシカ、タリア、貴女方はそれぞれが3つのグループのとどめ役をお願いします。異界からのこのキメラは足止めして焼かないと死なない」





「焼いたぐらいで死なないぞ!」





 同時にその3人が声をそろえて抗議した。マーサはそれぐらいわかっていると思った。ショッピングセンター駐車場の焦土しょうどの光景を眼にしたのだ。おそらくキメラは車の金属パーツが変形する様な高温に曝されなおマリア・ガーランド率いる兵士達から逃れニューヨークへ来たのだ。だが分化した4匹は焼け死んだではないか。



 いいや、市庁舎公園であの爆炎から白人女性の姿をしたベルセキアは首を落とされてもまたしても逃げ延びている。



 その違いは何なのだとマーサは目まぐるしく考えた。



「今、倒したキメラらは完全に活動兆候を見せなくなりました。その点では焼き殺す事は効果がみられます。ただ本体にそれが有効かは──期待できないかもしれない」



 マーサはハイエルフの言葉を思いだしていた。



────あいつが公園でやったあれは我の知らぬ爆炎術式なんだ。もしかしたら我々では彼奴あいつを倒せないかもしれぬ────。



 強烈な火焔に耐性を持ち、上空から落ちても平然と立ち上がり、マリア・ガーランドの使った対戦車ミサイルにすら死なないキメラをどう攻め落とすの!?



 手探りで倒す前にこちらが全滅してしまう。



 戸惑う気持ちが表情に出ているとシルフィー・リッツアに見抜かれたマーサはハイエルフを見つめ返した直後彼女に告げられた言葉を理解しかねた。



「FGMー148Cジャベリン対戦車ミサイルでも無理だからな」



 なんで異界人のハイエルフがこちら側の兵器を知っているの!? いや、このハイエルフは市庁舎公園で見た時から当たり前の様にFN社のバトルライフルを手にし軍用のアリスパックを背負っている。



 マリア・ガーランド部隊のジェシカ・ミラーがダニエル・キース即応課主任ら3人の支援につき、タリア・メイブリックが即応課副主任ジム・ローウェルと新人ら2人のバックアップに行くと、マーサ・サブリングスは自分達のグループについたハイエルフに尋ねた。耳の長いこの女性ははちきれんばかりのアリスパックを背負いFN社のバトルライフルを負い革(スリング)で下げてなおスタントマンの様な機敏な動きを見せていた。アリスパックには軽いものが詰まっているのだろうか。



「シルフィー、貴女のアリスパックに何が入ってるの? 武器?」



「こいつか? DM51破砕手榴弾とM18クレイモア対人地雷やコンポジット4と100ヤードのデタコードなどの起爆機材」



「デタコード? 何なの?」



「ああ、爆薬コードさ。民製品名称とかいうらしい。こっちに来て覚えた」



 導爆(デトネーティング)(コード)の事だわ! マーサは顔が引きりそうだった。DM51とM18クレイモアは知らなくとも破砕手榴弾と対人地雷という言葉、それに──コンポジット4や導爆線は記憶していた──軍用合成爆薬の類! FN社のSCARバトルライフルを下げ多量の爆薬を持ち歩くハイエルフ。持っているだけでなく彼女がそれらを自在に使えこなせそうな気がした。



 しかも彼女は魔法をも使う。



 自分の勤める国家安全保障局(N S A)はCIAと並ぶ情報を武器にしていながらに知らない事がこんなにもあると怖気おぞけを感じた。



 どうやってシルフィー・リッツアはこちらの兵器の使い方を覚えたのだろうか? この事案のずっと以前からこちらの世界に来ていて軍人などから教育を受けたのだろうか? それとも向こうの世界にも同様の兵器があるのだろうか? だが彼女は一般的な呼称でなく品番や製品名称で答えた。ならやっぱりこちら側で覚えたんだとマーサは確信した。



「シルフィー、貴女まさか街中でベルセキアにジャベリンを撃ち込んだの?」



「ああ、銀髪と2人でビルの上から海兵隊仕様のM98A2を3発ずつ使った。あれはいい。面白い。矢尻に爆裂魔法をかけ放つより使い方は少々回りくどいがな」



 このハイエルフといいマリア・ガーランドといい関わっていると心臓に悪いとマーサは感じて思考を切り替え戻した。



「シルフィー、ベルセキアをまだ感じてるの? 近い?」



 ハイエルフが話す間、辺りにずっと視線をおよがせ続けているのはマーサにわかっていた。彼女が持つ何かしらの力で索敵さくてきし続けている。



「ああ、凄まじい圧迫を感じる。奴は銀髪に散々に痛めつけられたので我々の力量をし量ってから襲って来るのかもしれない。あいつは自動人形(オートマタ)──戦闘マシーンだ。戦闘に関して厳格なルーチンを持ち絶えず優位な状況を選択する。油断するな。付け入られるぞ」



 自動人形(オートマタ)!? ハイエルフの告げる単語にマーサは過敏になりすぎていると思った。だがその言葉にアンドロイドを連想した。ベルセキアはこのプラットホームで人を取り込もうとしていた。それは生体の所行であり機械のアンドロイドとは大きくへだたりがある。



 いったいあのベルセキアは何ものなのだ。



 はがねの様に頑強でハイエルフの様に魔法と思われる力も有し、細菌兵器の様に感染力と致死性とを持つ。だが1個の動物として行動している。



 あのキメラにもっと絶対的な情報が欲しいとマーサが考えているとシルフィー・リッツアからとんでもない質問をされた。





「ところでマーサとやら、この世界のどこに天界人や精霊はいるのだ? 感じはするがまだ眼にしていない」





 いるわけないじゃない! そんなものは信仰や想像の産物だわ。



 だが眼の前に実在するハイエルフが感じると言ったのだ!



 マーサ・サブリングスが困惑し続けているとプラットホームの武装集団の最も脆弱な部分をベルセキアが狙ってきた。









 東部ナンバーワン不幸な女を自認するヘレナ・フォーチュンは完全にテンパっていた。



 街中で悪魔の様な怪物に殺されかかり、市庁舎公園ではコミックやSF映画に出てきそうな白人女に殺されかかり、今はグランドセントラルの地下鉄ホームで奇っ怪な化け物に殺されかかった。



 もう5弾倉撃ったSG751SPRーLBバトルライフルの扱いには慣れたが、自分が手にする鋼鉄の銃器(アーム)に身を助ける信頼を感じなかった。



 昆虫とも動物とも判別できない化け物にどれだけ撃ち込んでも殺せない事実だけはわかった。



 マーサ・サブリングスは焼き殺せると言うが、街中で数回に渡る爆発物の破壊にも死ななかった悪魔の様な生き物なのだ。銃弾でなんとかできると過信してはならない。



 それにあの怪物がどうして金髪の白人女と繋がるのかいまだに理解できずにいる。ついさっき、中年女の顔に張りついていたのは男性だった。なんで短時間に性別や生き物としての形が変わるの!?



 自分が不運の塊でなければ、もっと打って出る事もしただろうが、これでは撃ちながら殺されてしまう。キース主任の後方から離れず化け物に距離をおかないと危険だと肌で感じた。



 もしも、あの化け物が身近なキース主任やサブリングス支局長などに化けたらどうしよう。近づかれ人生が終わってしまう。



 いいや、私自身が取り込まれ乗っ取られたらどうしよう。病院で元に戻してもらえそうになかったし保険適用外だと言われ高額な医療費を請求されそうだわ。



 まだテロリストを追い回す方が遥かに安全だとヘレナは思った。



 バトルライフルのストックを肩付けし利き目(ドミネントアイ)の視野にダット・サイトを意識して入れ続けているのは身を護るためだと彼女が考えた最低限度の安全策だった。



 その視野外の柱から音もなく伸びた柔軟な触手数本がスーツに巻きつき後ろに引っ張られた瞬間、彼女は喉が裂ける様な大声を絞りだした。







「マーサ!! 助けてぇ!!!」












☆付録解説☆



1【IPSC/USPSA】(:国際実用射撃連盟(IPSC)/米国実用射撃競技会(USPSA))どちらも銃器競技会の大きな団体です。


速撃ちや移動せずに単純に標的射撃の得点だけを競いあった古い競技会とすっかりその様相を変貌させた近年の銃器競技会は実戦を想定したものになっており、よりアグレッシヴな想定で競技が行われます。


例えば以前はハンドガンのみでの競技に人気があったものが、国内で銃器事件に遭遇する大部分が街中であり近距離戦が大半を占める実状では、マグチェンジよりも短時間で攻撃を再開できる競技中に頻繁にカービンやショットガンにTraosition(:持ち替え)する難易度が高いものにエントリーが集中しています。


(ФωФ)ωは元々そちらの方を叩き込まれ習熟しているのでUSPSAの女性部門にエントリーしてみようかと考える事もありますが短日での競技でもなく年に1度受講する数日間の官のトレーニングにしか時間を用意できずにいます。



2【Detacord】(:デタコード)南アフリカ・サントンに本社をおく化学製品メーカーSASOL(sasoL/サーソル)社の導爆線(/Detonating Cord)の登録製品名称で軍用ではなく民製品です。


導爆線とは読者様が一般にご存知の導火線と違いコード状の爆薬です。導爆線はPETN(/MIL-P-387:四硝酸ペンタエリスリトール合成爆薬)を連続帯としてコード状に内包しその爆破反応速度はプラスチック爆薬として名称の知られているC4を上回り秒21000feet(:約6.4km)以上に達します。


利用はほぼ瞬時に起爆起点から末端まで爆発する事で広範囲の複数の爆薬の同時爆破幹線などに使われますし、電気起爆と違い20mの水没下でも起爆可能です。


導爆線の民製品で爆破作業者の間で工業的にシェアを占めるのはDyno Nobel社のPrimacordですが、後発のDetacordの方がコード同径でPETN含有量が多く破壊力(誘爆力)で勝ります。破壊力といっても細身のDetonating Cordの破壊力自体は繋がった信管程度でしかありません。


作中でマーサはシルフィーの話に軍用と勘違いしています。












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