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掌編小説集8 (351話~400話)

さよなら月曜日

作者: 蹴沢缶九郎

日曜の夜、ベッドの上で中々寝むれずにいた男が、翌日に仕事を控えた、週の始まりである月曜日に悲観し、


「ああ、月曜日なんて来なければいいのに」


と、ふと呟いた。すると翌日、月曜日は消え失せ、次の日が火曜日になっていた。これは凄いと、男は翌週の日曜の夜に、


「火曜日なんて来なければいいのに」


と呟いた。男の期待に応えるように、やはり火曜日が無くなり、翌日は水曜日となっていた。同様な事を続け、金曜日までを消した男。

しかし、土日の休日のみで世間が回るはずもなく、単に平日が無くなっただけの、それまでと何ら変わらない日常が男を待っていたのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] えらいこっちゃ……(苦笑)
[一言] 何て日だ!
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