お婿さん、サンタさん
ぱちくり、目をしばたたかせた。え、どういうこと?
可愛らしい内装に、シンプルな家具たち。そこは、私の部屋。なのに、どうしてだろう?知らない人がいるんですけど?
「あ、お帰り…都那海ちゃん?」
「…………え?誰」
にっこり微笑んで、美味しそうな料理片手に立つイケメン。え、誰?
「そうそう、はじめましてからか!桟多黒珠です。よろしくね、お嫁さん?」
はい?????
ちょっと、なに?え、ついてけない!
「………うーみーちゃーんー!ひどいー!ただいまとか、ただいまとか!ただいまとか、言うよぉー!ずっと無言はないよー!」
「あ、…ただいま?」
「おかえりー!さ、ごはん食べよう!頑張ってつくったから!味は保証しないけど!」
え、え?もう、展開がよくわかりません!
「よしよし、座ったね。海ちゃん!そして…これをかぶるのだ!」
すっぽりてかぶせられたのは、トナカイ帽子。え、メルヘン?
「かーわーいーいー!で、俺はこれね!サンタさーん!」
やけにテンションが高めのイケメンは、サンタ帽子をかぶってる。しかし、さすがイケメンだ似合う。…じゃなくて!
「都那海…読み方によっては、トナカイだね!俺はね~サンタクロース!ほら、お似合い!そして、クリスマスに婚姻をむすんだ俺たちはクリスマス夫婦ってね?あ、もうトナカイじゃないね!サンタかいってね!はははははっ!」
────テンション高すぎてついていけません。しかし、聞き捨てならない言葉聞いた!
「え!婚姻?!」
「ん?そこ?今日ね、夫婦になったわけだけど?」
「な、なんで?!」
「そうだねぇ~俺の婚約者だったんだよね、海ちゃん。」
「はい?!」
「あ…そっか…」
と、瞳を見開いたあとそっか、そっか…と呟く。
「あのね、君のお家は、有数の財閥でね?俺の家と似たようなものでさー年の頃も近いから婚約者となったんだよね。で、現在はというと~俺が海ちゃんが好きで、愛してるわけで、勝手に夫婦になったの。…海ちゃんの気持ちを無視したわけだけど、俺は幸せなんだよね…海ちゃん…」
つらつら告げられる言葉に、一挙一動驚く私。そりゃ、驚く。え、財閥?婚約者?え、私を好き?愛してる?頬が赤くなるのは致し方ないよね?あ~恥ずかしい!
「こんな俺がお婿さんでいいですか?」
そっと手を捕まれ、上目使いでこちらをみる。
「……あ…の…え、と…どうして私が好きなのですか?」
「うん、そうだねぇ。婚約者だから、ずっと見てた。す、ストーカーみたいだけど!そうじゃないからね!そんなんじゃないからね!信じて、海ちゃん!」
「え…はい、はい…?」
「……ただ、気になるでしょ?婚約者がいるのって」
でも確かに、自分が知ってたらどんな相手か気には、なる。
「健気で優しくて、頑張り屋さんで…でも、ちょっと負けず嫌いなところがほんとーにかわいくて、見るたび見るたびどんどん惹かれてく俺がいたんだ」
「…私を?」
「うん、海ちゃんだからね。そんな海ちゃんだから、好きになったんだ」
そう言われて、気にならないわけない。
少しだけ、恥ずかしそうに言う彼に好意を抱いた。
「…ふつつかものですが、お嫁さんとしてよろしくお願いします」
ぱぁぁぁぁあ、と花が開くような笑みを浮かべて抱きついてくる。
「海ちゃん!愛してる!」
*****
「おいしい…」
「良かったー!海ちゃんはね、そこにいるだけで俺は幸せだからね!だから、海ちゃんにはなにもさせないように俺、嫁入り修行ならぬ婿入り修行したんだ!」
「私も、します!料理だって、得意です!…ここまで、上手くはないですけど…」
「可愛いなぁー海ちゃん!」
ぎゅむーと抱きつかれ、倒れそうになる。
「わわわ!」
「ははは、ごめん、海ちゃん!そだ、ケーキ!これ、作ったから食べよう!」
クリスマスの夜、現れたのは美味しい食事をつくるサンタさん。そして、私のお婿さん。
思いつきの数分作成文。なにより、適当感が凄まじい!読み返すのは怖い!
てなわけで、メリークリスマス!もう、終わるんですけどね。