第一話 始まりの日
こんにちは、私の名前はリーズ・アスピラスィオンです。私は昨日で12才になりました。今日はこれからギルドに行って登録しに行きます。もちろん冒険者
として。
「それじゃあ出発です。行きましょうか青ちゃん。」
こくん
この子は青ちゃんといって、私の守護精霊です。この世界で生まれた人は、皆生まれてすぐに守護精霊が憑いてくれるんです。
でも、何故だか私には生まれつき守護精霊がいなくて、お母さんの守護精霊が私についてくれたんです。それがこの青ちゃんです。
お母さんは座敷童子みたいで可愛いでしょ?と言ってましたが座敷童子とはいったい?
まあ可愛いので良いんですが。
あと守護精霊は生まれつき憑いている以外にも、特定の場所で契約したり、守護精霊が憑いている装備を買ったりして、守護精霊を仲間にすることもできるそうです。
ほかにも、守護精霊を召還する能力を持っている方もいたりします。
ちなみに守護精霊は一人一人特殊な能力を持っています。青ちゃんは憑いている人の運のパラメーターをSまで上げてくれます。
私の運のパラメーターはAなのであまり変わりませんが、青ちゃんは可愛いのでいてくれるだけで幸せです。
あと、昨日の誕生日の日に言われたんですが、ステータスが見えるのは私だけっぽいです。お母さんに聞いたら、さすが私の娘、でかしたわ!と言われましたが、何がでかしたなのか私にはさっぱりです。
でもこの能力は便利なので、他の誰にも言わず自分で有効に使おうと思います。
あとお母さんはすごく強いらしいです。昔は漆黒の死神と言われ恐れられてたそうです。
でも、お母さんは黒い髪に黒い目をした美人さんだと思います。死神だなんてお母さんに失礼です。
お父さんもお父さんで、銀色の髪にアメジストの色をした美形だと思います。
両親の顔が良いので、私もそれなりに似ているとよく言われるので普通よりは良いほうだと思います。
私の容姿は、お母さん譲りの黒い髪に、お父さん譲りのアメジスト色の目をしています。あとお母さんの黒い髪に黒い目はこっちでは珍しいらしいです。
確かに、お母さん以外に黒い髪と黒い目をした人は見たことがありません。そんなことを思っているうちにギルドに着きました。
「こんにちはー」
やはりと言うかなんと言うか、ギルドの中には人が結構いっぱい居ました。こちらを珍しそうに見る人や、興味が無いといったふうに依頼の書いてあるボードを見る人、ギルドのメンバーと会話している人達がいました。
「いらっしゃい、リーズちゃん。そういえば昨日で12才になったんだってね。」
今話しかけてくれた人はリアさんと言う方で、ここのギルドマスター兼アイドルです。まあアイドルと言っても単にリアさんの見た目が良いので、勝手にギルドのむさ苦しい野郎どもがそうほざいているだけなのですが。
ちなみにリアさんは青い髪に赤い目をした美人さんです。種族は人魚なんだそうです。昔私のお母さんとチームを組んでいたことが、あるそうです。あだ名は深海の悪魔だそうです。種族は人魚なのにどうしてあだ名が悪魔なんでしょうか?不思議ですね。
「はい、これに自分のことを書いてね。」
「はい、ありがとうございます。リアさん」
まず最初に名前リーズ・アスピラスィオン、性別女、年齢12、種族人間、家族構成 父、母
「はい、リアさん書けましたよ。」
「次はこのギルドカードに血を少し垂らしてくれるかしら。ナイフを借りる?」
「いえ、自分のがあるので大丈夫です。」
自分の腰に装備してあるナイフを取り出し、自分の指を少し切る。ピリピリと痛みが走った。
やっぱりちょっと痛いです。さて、この血をギルドカードに垂らして……
「はい、ギルドカードが作成できたわね。じゃあ念の為ギルドについて説明するわね。まず最初にランクについてね。ギルドに所属するとそれぞれランクをもらえるの、一番高いのがSランク次から順番にA、B、C、D、E、Fていう風になっているわ。一番最初はFランクから始まるわ。依頼を受けて成功させていくとランクが上がっていく仕組みになっているの。逆に依頼を失敗し続けると、ランクが下がる場合もあるから気をつけてね。ちなみにFランクで依頼を失敗し続けるとギルドから追い出されて、冒険者の称号も剥奪されちゃうこともあるから、とまあ注意事項はこのくらいかしら。早速だけど依頼受けてみる?」
「どんな依頼があるかいったん見てきます。」
「分かったわ」
とりあえず私はギルドボードも方に行きFランクの依頼書を見てみました。
一つ目薬草の採取傷薬を作るために薬草が必要なので薬草を10個ほど用意してほしい成功報酬金額は250E
次の依頼はスライムの討伐ブラウザの森に出没するスライムを討伐してほしい。ただしスライムを討伐した時にスライムを討伐した証拠品としてスライムの体液を15個ほど持ってきてほしい成功報酬金額は400E
とりあえず最初なので無難にスライムの討伐依頼を受けてみようと思います。証拠品を集めるのは面倒ですが仕方がありません。
「それじゃあこれにします。」
「スライムの討伐ね。今日から三日後までに依頼を達成する事ができなければ、罰金されちゃうから気をつけて、ブラウザの森の場所は分かるわよね?」
「はい、大丈夫です。」
ブラウザの森はお母さんと一緒に入ったことがあるので、場所は覚えています。とりあえず私の初依頼です。がんばりましょう!お金を稼ぐために。
それじゃあ行きましょうか、青ちゃん。コクン