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崖が崩れたらそこは宇宙ステーション♪  作者: Sukiza Selbi


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87/541

正装で向かう、中央ホログラム会議室 87

とある家族の女子高生 と AI

宇宙ステーションの日常を描いた物語

「制服の方がいいかしら?」


ユリアに問うと、軽くうなずく。


挿絵(By みてみん)


「一応、お願いしたいとのことよ」


「お姉さま一応礼服制服着用で向かいましょう。」


結局いったん貴賓室に戻り、3人は揃って制服に着替える。

中央ホログラム会議室——そこは、完全にバーチャル空間とリンクされた次世代会議ホールだった。


中央円卓に着席すると、すぐに「オンライン」の文字が浮かび、室内の照明がゆるやかに会議仕様へと切り替わる。


向こう側にも、5つの座席が浮かび上がり、徐々に人影が座っていく。


⸻


「会議開始します」


重々しく、それでいて穏やかな声が響く。


「このたびは、輸送船および銀河連邦民を救助していただき、感謝の言葉しかありません」


画面に現れたのは、銀河連邦・総司令 ミヤギ、その隣には、副司令が2名、さらに同盟国より招かれた大使が2名、すでに着席していた。


各自己紹介から始まる。

こちらの番が来る。


「天の川銀河・調査船《ハナフライム》、艦長のゆきな、副艦長のえれなです」


「では、皆さまご着席を——」


司令が促すと同時に、映像が切り替わり、宇宙地図が立体的に投影された。


その時、一人の大使が立ち上がる。


挿絵(By みてみん)


「ご報告がございます。今回のスリープ保護対象者の中に、我がエルダンカ国 第二皇女——マリア姫が含まれておりました」


「絶望と見られていた状況の中での救出、誠に感謝いたします。あわせて国民10名も保護され、重ねて御礼申し上げます」


言葉の重みに、ゆきなは姿勢を正して深く頭を下げた。


「後ほど、改めてお話しの場をいただければ……」


「もちろんです。私たちも恐縮しております」


映像には、銀河全域の情勢が映し出される。

ここ100年で急速に拡大する侵攻域。大型艦による主砲の威力、そして数の暴力。


「技術的にはこちらが優位ですが、数で押され続けており、状況は厳しい。……そんな中で、今回の戦果は特筆に値します」


「7隻中、2隻拿捕、1隻逃亡、4隻撃破。そして——」


「銀河連邦輸送船の保護、緊急医療対応により、死亡者ゼロ」


「この功績を鑑み、今後、調査船《ハナフライム》艦長ゆきな様 副艦長えれな様には——」


■ 銀河連邦通行権の付与


■ エルダンカ星系を含む通行自由圏の認定


■ 銀河連邦勲章の授与


■ 基地司令官相当の公式地位保証


が、正式に承認される旨が告げられた。


「えっ、そこまでは……」


思わず言いかけたところで、ミヤギ総司令がにこやかに笑った。


「……まあ、もらってあげてください。これは皆の感謝の気持ちです」


「……わかりました。謹んで、お受けいたします」


その場で勲章は司令がつけてそのまま叙勲となる。


⸻


その瞬間、室内は小さな拍手と穏やかな光に包まれた。


ゆきなとえれな、そしてユリア艦長も——

未来に向かって、確かな一歩を踏み出していた。



決意と連携、そして新たなる共同作戦


「……では、決定事項はこれくらいで」


総司令ミヤギが姿勢を正し、改まって言葉を続ける。


「なお、技術の提供は——望みません。これは、失礼に当たると承知しております。ですが……」


彼は一瞬ためらい、深く一礼する。


「同盟国とは言いません。ですが、連携ぐらいは……結ばせていただけないでしょうか?」


その言葉に、会議室の空気が静まり返る。


「……わかりましたわ」


ゆきながまっすぐに総司令を見つめ、微笑んでうなずいた。


「連携協定は結びましょう。ただし、どうしてもの時は、きちんとご相談の上でね」


「……感謝いたします」


⸻


提案と、静かな衝撃


「こちらからも、一つ提案があります」

ゆきなが言葉を続ける。


「敵国の母星——ご存知でしょうか?」


総司令たちは顔を見合わせる。


「……ある程度の位置は、把握しております。古い情報ですが」


「では、現在こちらで拿捕している大型艦については?」


一瞬、総司令の目が見開かれ、そして頷いた。


「……まさか」


「この艦を調査すれば、母星や工場の位置が判明するかもしれません。もしその制作拠点を叩ければ、流れは変わるかと」


「そんなことが……可能ですか?」


「かなり深い領域です。しかも反対側」


ふっとゆきなが笑みを浮かべる。


「機密ですが——こちらの反対側の世界に通じるゲートを発見しております」


「ガタッ!」


総司令と副司令が同時に立ち上がる。


「そのゲートは強力なシールドで守られていますが、現在——その持ち主と良好な関係を築いております」


「……それは……」


「それと、先日報告にあった通り、私たちはステルス迷彩技術を保有しています」


「はい。聞いております」


「物体の“存在感”までは感じ取れるかもしれませんが、正確な位置の特定は不可能でしょう」


「……その通りかと思います」


「では、2番艦にてステルス迷彩を実演します。検知をお願いできますか?」


会議室の大型モニターに、艦外の映像が映し出される。並んでいる2隻の《ハナフライム》。


「えれな、迷彩発動」


「了解いたしました。——迷彩、開始します」


青白い霧のような光が艦を包み——一瞬後、完全に姿を消した。


「……どう? 測定できるかしら」


「……各種レーダー、超音波、重力波、全てで検知試行中……」


「わずかに異常値あり。しかし座標特定は不可能です」


「この状態で敵本拠地を偵察し、作戦立案が可能です。問題は——**そのゲートを通るための“試験”**が必要なこと」


「……“道徳”のテストですね」


「ええ。かなり厳格ですが、通過可能な者だけが通れるのです」


「承知しました。共同作戦として、ぜひお願いしたい」


「こちらも、テストを通りそうな人材を厳選します」


——こうして、初めての正式な共同作戦が成立した。


⸻


新たな約束と、未来の結び目


「開始は……1.5ヶ月後。艦艇はこちらが提供します」


「……ありがたくお言葉に甘えます」


「……ねえ、ユリア夫妻も参加してもらえると嬉しいんだけど」

ゆきながちらりと笑って、ぶっちゃける。


「もう結婚してるんじゃないの?」とウインク。


「……考慮します」

ユリアが照れ隠しに微笑む。


「じゃあ、1ヶ月間は各自、拿捕艦の徹底調査。その後、結婚式明けに作戦会議でいかが?」


「申し分ありません」


そして、ゆきながふと全体を見渡し、真剣なまなざしで言った。


「でも皆さん。ここで、ちゃんと言っておきます」


挿絵(By みてみん)


「私は、戦争は嫌いです。……だからこそ、“立て直し”のあとは——防衛装置や境界対策を一緒に考えましょう」


「……承知しました」


総司令は、穏やかに、しかし力強く頷いた。


「——笑顔を守るための連携ですね」


「ええ、そう。私たちは“守る側”でいたいの」

はっきりと物事を言うゆきな 戦争は嫌いなんです!

皆様にお願い モチベーションアップにもなります。 

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