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崖が崩れたらそこは宇宙ステーション♪  作者: Sukiza Selbi


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65/424

ノアリエルとの交流 と 海中都市 65

とある家族の女子高生 と AI

宇宙ステーションの日常を描いた物語

「そうね、急がない限りはこれで十分ね」


ゆきなが頷くと、エレナが即座に報告した。


「種子島地下転送施設、完了しました」


「では、タグ付きの二酸化炭素、もらいましょう。倉庫へ転送お願い」


「はい。転送、完了です。続いて、エリア5◎も完了いたしました」


「じゃあ……火星まで、ワープ」


発進からほんの数秒。ワープ航法の完成度の高さに改めて驚かされる。


「ほんと、早いわね……もう着いたの?」


「はい。ゲート許可、申請します……許可、下りました」


「ありがとう。エレナ、例のご依頼のお届け物、準備して」


「かしこまりました。では、ゲートを通過します」


「通過中……完了まで2分ほどの予定です」


光の揺らめきを越えて、ゲートを抜ける。


「通過完了。……通信、来ました。中央コンピューター管理者からです」


『お荷物、ありがとうございます』


「どこに置けばいいかしら? 今回はマイナス78度で固形状態よ。かなりの量になるけど」


『指定の冷蔵施設にお願いします』と返答。マップ上に、その位置が表示される。


「わかったわ。郊外の海沿いね。エレナ、全部転送お願い」


「了解、艦長。転送、完了しました」


直後、管理者から再度連絡が入る。


『お取引の形はどういたしましょうか?』


「そちらが正当と思う金額でお願い。あと、口座の開設も依頼できる? 滞在費用なんかもそこから引き落としてもらえるように」


『かしこまりました』


「その方がウィンウィンでしょ」


ゆきなは、ちょっといたずらっぽく微笑んだ。



「今夜はあの水中都市のドーム型ホテルに泊まりたいわ。もう夜遅いし……予約できるかしら?」


管理者から、ネットワーク権限が委譲される。


「前回来たときに、スポーツの資料でテニスのルールも送ってあったんだけど……そちらにも似たような競技、あったのかしら?」


「はい、ございました。若干違いはありますが、ほぼ同じと推測されます」


「この前、見学中にテニスコートっぽい場所見えたのよね」


「……あぁ、お姉ちゃん、ここで練習できると思ってますね?」


「そうよ! こんな環境、めったにないもの」


エレナが苦笑いする中、ゆきなは続ける。


「それとエレナ、お金の管理、そっちでお願いね。必要なものがあれば、自由に使って構わないわ」


「承知しました。管理者さん、こちらの地球側の物価相場一覧を送信いたします。参考金額の算出、お願いできますか?」


『受領いたしました。明日朝までに納品査定と金額リストをご返送いたします』



ホテルの予約も完了した。


「今回は“お客様いらっしゃいキャンペーン”で、通常料金でスイートドームに泊まれるそうです」


「ラッキーじゃない!」


ゆきなは笑うと、ふと気づいたように訊いた。


「あっ、エレナ。この船って……水中、大丈夫よね?」


「もちろんです。耐圧処理済みですし、水中侵入にも対応しています」


「じゃあ、水中都市への入港許可もお願いして」


「取得完了です。ただ、久しぶりの入港ということで、密閉テストを10分ほど実施するそうです」


「了解。じゃあ、向かいながら、寝る準備ととりあえずワンピースに着替えて着いたら食事しましょ」


「はい。港は下層6番。ブーム接続式です」


「飛行機のボーディングブリッジみたいな感じね」


「その通りです」


静かに降下する宇宙船。フィンを展開し、滑らかに水中へと侵入していく――

その先には、静かな泡と光に包まれた“未知の星の夜”が、待っていた。


「では、入港いたします」


挿絵(By みてみん)


静かに船体が動き、水中ドーム都市の港へと接近していく。窓の外には、ゆらゆらと揺れる海藻と光のカーテン。建物の下は思ったよりも穏やかな海だった。


「すごいわね。海流があまり早くないのね」


「はい。周囲のフィールドで調整されているみたいです」


やがて港のブームが展開され、船体をしっかりと固定。ゲートが伸びてきて、船との接続が完了した。


「密閉チェック中……内部の酸素濃度、良好。周囲の強度スキャンも問題ありません。安全です」


「じゃあ、待機モードに切り替えてロック。えれな、行きましょう。お腹すいちゃった」


「はい、夕飯はホテルのレストランで?」


「そうね、せっかくだし。今日は料理をご馳走になりましょう」


「でも、お姉様。さきほど、キャンペーンで笑ってましたよね?」


「だって、“お客様いらっしゃいキャンペーン”って、私たちしかいないのよ? この星にいるの、ゆきなとえれなだけ! ガラガラよ、特別価格どころか、下手したらタダでもいいのよ」


「……納得しました・・・・・・」



ホテルのレストランに入ると、窓側の雰囲気ある席に案内される。静かな海中に包まれたその空間は、まるで夢の中のようだった。


「お任せコースでお願い」


「承知いたしました」


スープはまろやかで香り豊か、魚のムニエルはふっくらと焼き上げられ、そして――よくわからないけれど美味しいお肉がメインとして出てきた。


挿絵(By みてみん)


「何の肉かわからないけど、これはこれで美味しいわね」


「成分チェック済みです、問題ありません」


「よし、じゃあ寝ましょうか」



部屋に戻った2人を待っていたのは、息を呑むほど美しい景色だった。ドームの外には、漆黒の海に揺れる青い光。水中の夜は、まるで別の惑星のような静けさと神秘に包まれていた。


シャワーを浴び、ホテルの柔らかな寝着に着替える。ベッドに座ると、外の景色に目を奪われたまま――意識がすうっと遠のいていった。


挿絵(By みてみん)


ノアリエルと交流が始まります。

いくらになるかわからないのですが・・・ホテルに泊まり・・ドキドキしながら

査定を待っています。

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