ゆきなの平和との思い 35
とある家族の女子高生 と AI
宇宙ステーションの日常を描いた物語
お昼過ぎ、親戚みんなでわいわいとご飯を囲み、笑い声が絶えない時間を過ごした。
お腹がいっぱいになったら、自然と片付けが始まり、そして――恒例の、みんな揃っての記念写真。
パシャッとシャッター音が鳴ると、ひとり、またひとりと、バラバラに帰り支度を始める。
ゆきなが、名残惜しそうにひいばあちゃんに駆け寄って――
「また遊びに来るねっ」と、思いっきり抱きしめる。
「うんうん、頑張んなよ」と、ひいばあちゃんもぎゅーっと抱き返し、
最後にはにっこりと笑いながら、お尻をぺしっと軽く押してくれた。
「また近いうちに来るからね!」
そう言って手を振りながら、家族は車に乗り込む。
そして、これまた毎年の恒例――寒◎神社への初詣へと向かうのだった。
到着後、受付を済ませ、祈祷の優先通路を通って進んでいく。
「今年、ゆきなは前厄だねぇ」とお母さんが言い、家族分とあわせてゆきなの厄除けも申し込む。
境内の手前で、厳かな浄めの儀式。
エレナは神聖な雰囲気に少し戸惑いながらも、
「お姉ちゃん…すごく厳かで…よく分からないけれど、なんだか“重み”を感じます」と言った。
「ね。…私もね、ここに来ると毎回“しっかりしなきゃ”って思うのよ」
祈祷が終わったら、みんなでおみくじを引き、そして――いよいよ本番。
寒◎神社名物の屋台の山が、ずらりと参道に並んでいるのだ!
毎年恒例のガラス細工くじ引きへ向かう。
このお店は真面目で、ちゃんと1等が実際に出たことがある、地元でも評判の屋台。
「えれなちゃんもやってごらん? おばあちゃんのお年玉が役に立つわよ〜♪」とお母さん。
「わあっ…20番。これにします!」と選んだのは、
小さなシマエナガのガラス細工だった。
「可愛いね、それ♪」
「お姉ちゃんの小物入れにあったのも、この屋台のだったんですね?」
「そうよ! 昔1等が当たって、天使の置物もらったことあるんだから!」
くじを引いて、もんじゃ揚げやじゃがバターを食べ歩き、お腹いっぱいで満足な帰り道。
でも――
「八◎餅は絶対買って帰る〜!」と誰かが言い、結局ふたつ買っていく。
帰り道、もう一度ひいばあちゃんのお家に寄って、
お土産とお守りを手渡して「また来るね!」とぎゅーっと抱きつく。
そしてようやく、自宅へ帰還――
全員、**バタンキュー!**と布団に倒れ込む(笑)
ゆきなはふにゃふにゃしながら「お風呂入ってくる〜」と呟き、
そっとエレナに耳打ちする。
「えれな、艦長室のソニックでシャワー一瞬で終わらせてもいい?」
「もちろん。艦長室はお姉様のものですので、ご自由にお使いください♪」
一瞬でソニックシャワーを終え、パジャマに着替えたゆきなは、「では戻る〜」と
お風呂場に転送 その後リビングに戻ると…
「お母さん、お父さん、お風呂終わったから寝るねー」
ほえほえモードで、ゆきなはそのままお布団にダイブ。
「お姉ちゃん、ズルしちゃった〜」と小声でぼやく。
すぐに、スースーと聞こえてくる寝息に
「…おやすみなさい、お姉ちゃん」とそっと言って、毛布をかける。
ひいばあちゃん、おばあちゃん、叔父さんたち。
地域の人たち、先生、先輩、友達――
たくさんの人たちに支えられて、そして自分も今後誰かを支えたいな
初めて味わった、日本のお正月。
エレナは静かに目を閉じた。
朝。
「ん〜……」
ゆきながむっくりと布団から起き上がる。
「エレナ、行くー?」
「はい、いきましょう!」
――恒例の、朝のテニスである。
「お父さんも行くー?」と声をかけると、リビングのソファに沈み込んでいる父が手を軽く振る。
「今日は……死んでるから行っといで〜」
珍しくダウンしているパターンだ。正月の疲れか、昨日のほうとうフルコースのせいか。
2人は軽くウインドブレーカーを羽織り、テニスコートへと向かった。
流石に2日。誰もいないかと思いきや――
「あれ? パン屋さんチームがいる……!」
「今日はね、お正月4日までお休みだから。朝からコート空いてるのよ〜」と、奥さんが笑顔でラケットを振っていた。
「せっかくだから一緒にやりましょう!」と混ざって、3vs3のラリートレーニング。
双子の兄弟とも最後の練習だ。彼らは明日、関西の高校へ戻るという。
「また春休みに!」と手を振って別れ、汗をかいた2人はのんびりと帰り道へ。
「……あれ? お姉ちゃん、いつものルートと違う?」
「んー、気分よ。今日はね、昔通ってた中学校の方から帰るの」
海沿いの港へと続く遊歩道。
朝日がまっすぐ、潮の香りとともに差し込んでくる。
「きれい……」とつぶやくエレナ。魚が一匹、ちゃぽんと水面に跳ねた。
「お姉ちゃん、この船たちは……戦争の道具ですか?」
エレナの視線は、岸に並んだ自衛艦や巡視船の方へ向いていた。
「砲身、レーダー……黒いのは、潜水艦ですよね?」
「そうね。基本は“自衛”のため。でもね、日本のこういう船って、災害時の“救助”の最後の砦でもあるのよ」
「……守ってくれるもの、ですね」
「そう。私ね、覚えてる? 前に宇宙船の設計お願いしたとき、“救助機能も付けて”って言ったでしょ?」
「もちろんです。現在も、そのように設計しています」
ゆきなは少し歩いて立ち止まり、潮風を感じるように目を細めた。
「何が起きるかわからない。…本当は、こういう話はしない方がいいのかもしれないけど――」
「でも、“もし何もできなかったら”…そう思うと、見てるだけって、私は嫌なのよ」
エレナは、黙って頷いた。
「……何もないことを、祈りましょう」
けれど、
このときゆきなはまだ知らなかった。
この何気ない会話が、
――遠くない未来、“フラグ”となって、
宇宙の運命を左右するような「大事件」へと繋がっていくことを。
それはまだ、少し先のお話――。
はじめてのお正月が終わり地域のふれあいもあり
学校での生活仲間ができたえれな 今後秘密基地の完成 中型宇宙船の完成
その後の物語が始まっていきます。
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ゆきなとえれなの ほんわか 日常を楽しんでいただければ幸いです。




