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崖が崩れたらそこは宇宙ステーション♪  作者: Sukiza Selbi


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23/180

合宿開始~サプライズイベント 23

とある家族の女子高生 と AI

宇宙ステーションの日常を描いた物語

「よし、合宿へ出発よ! お母さん、いってきまーす!」


「はーい、風邪ひかないようにね〜。あっ、2人とも待って!」


玄関で呼び止められると、そのままぎゅっとハグされた。


「お正月前よ、ちゃんと元気で帰ってきてね」


「お母さん、あったかいです」


「そうねぇ……人の親になるって、心配の連続なんだろうね」



部室に到着すると、すでに全員集合していた。


「ではみなさん、スケジュールをお話しします」


ゆきなが前に出て、手帳を開いた。


「まずは寝床の準備。毛布や寝袋は部室にね。その後、望遠鏡や機材を屋上に運びます。サクッとね」


「了解です!」


「それが終わったら夕食。カレーを作ります。お米は炊飯器で、野菜は切って塩こしょう、カレールウを入れる感じで」


「料理得意な子ー?」


手を挙げた2名が笑顔で手を振った。


「じゃあその2人を“ご飯隊長”に任命! よろしくね」


「その間、私とエレナは……部室横でちょっと“内緒の準備”します。

サプライズイベントのためです!」


「わー!楽しみ!」


「ご飯は19時から。片付けを含めて20時に終了。そのあと天体観測。そして21時からは……サプライズ。夜中は流れ星を眺めながら、それぞれの思いを星空に託しましょう」


「はーい、部長!」



準備が始まると、みんなテキパキ動き出す。


「部長ー!屋上に延長コード持っていきますか?」


「星を手動で追うならいらないけど…」


「持っていきまーす!(ちょっと面倒だったな…笑)」


意外と準備は早く進み、屋上も順調に完了。


「やっぱり準備してた甲斐あったね〜!」



「さて、ご飯班よろしく!」


挿絵(By みてみん)


元気に返事をしてキッチンに向かう部員たち。

その間に、倉庫ではひっそりと“アトランティス号”の準備が始まっていた。


挿絵(By みてみん)


「椅子、並べ終わりましたー」


「ダンボールをカットして、モニター風に。レーダー担当用はちょっと大きめにして…」


「砲撃担当は少し小さめでいいかな。機関部はこのくらいで…」


「どう、エレナ? 私たちのアトランティスは」


「ふふふっ、艦長!これは……すっごくいいです!イメージ完璧!」


「じゃあ最終プログラム入れて。ホログラムも設定変えておいて」


「了解。今やってます。あっ、ダンボールとPSのコントローラーの組み合わせ、妙にリアルですね」


「うん、完成〜。よし、入り口に『立ち入り禁止!のぞいたらこちょぐりの刑!』って貼っておこ」



「部長〜、ご飯できましたよー!」


「おーっ、あとお米は?」


「あと20分くらいです!」


「完璧だねー」


「では、いただきます!」


「「いただきまーす!」」


和やかな空気の中、皆で食事を楽しむ。


「おにぎり、夜食用に作っておこうか?」


「一升炊いたけど……あれ?意外ともうない?!」


「おいしかったー!」


「夜、絶対お腹すくね〜」



「お父さん、お家にいるー?」


『いるよー』


「カップ焼きそば10個ぐらいない?」


「ないよー」


「じゃあ横のスーパーで買ってきてー!」


『おっ、いいね、任せて!』



「買ってきたぞー!」


「エレナ、倉庫に転送!」


「完了いたしました!」



夕食の片付けが終わり、皆で屋上へ。

先生が鍵を開けると、そこには静かに広がる冬の星空。


「オリオン座、きれいですねぇ」


「三日月もいい感じ!」


「流れ星!見えた?」


「どこどこー!?」



挿絵(By みてみん)


「ねぇ、みすずちゃん。オリオン座のベテルギウスって、地球からどれくらい離れてると思う?」


「えっと…調べたら640光年って…」


「あああぁぁ……!」


と、みすずが星空を見ながら計算を始めた。


30分後――


「6,054,867,502,451,712km……?」


「正解!」


「えぇっ…!あんな遠くに…住めるわけないね」


「でも私たちが見てるのって、640年前の光なんだよね」


「メッセージを送っても、届く頃にはもう…って思うと切ないですね」


「だからこそ、想像するんだよ。

どこまでも続く宇宙、何があっても不思議じゃない」


「電波望遠鏡でずっと観測して、その反射や分析で何が含まれているか分かるらしいよ」


「私たちも、いつかそんな研究の力になれたらいいね」


みすずは、目をキラキラと輝かせていた。



流れ星が次々と夜空を駆ける。


「ねえ、エレナ。もしかしてゴミ成層圏に投げた?」


「うっ……バレましたか」


「まあ、いいけど……ほどほどにね。さっき多すぎて怪しかったのよ」


《さすがお姉様です……》と、エレナの文字が空中に浮かぶ。



「じゃあ、ちょっと冷えてきたし…戻ってサプライズ、始めまーす!」


「わーい!先輩、何やるの〜?」


「それは内緒♪」


みんながワクワクした顔で部室に降りていく。

いよいよ――“アトランティス号”が動き出すときが来た。

銀河の夜(合宿)が始まります! 

ゆきなの企みはどうなるのか! アトランティスはなになのか!

合宿が終わるまで毎日投稿すると決心しました。

評価 ブックマーク コメント頂ければ励みになります。 これからもよろしくお願いします。

ほんわか 日常を楽しんでいただければ幸いです。

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