合格通知と秘密の準備 17
とある家族の女子高生 と AI
宇宙ステーションの日常を描いた物語
入学手続きと秘密の準備
「中身、見ちゃったけどね……合格だってさ」
よかったねエレナ、姉妹で同じ学校 ゆきなは、少し照れ笑いしながら封筒をテーブルに置いた。
「“手続き申請を始めてください”って。教科書の案内も、高校試験免除通知も入ってたよ」
「この時期だから制服は高校のままでいいって、配慮されてるわね」
お母さんが感心したように頷く。
「でもね、これがちょっと重大かも」
ゆきなは声を潜めた。
「医療健康診断書の提出が必要なんだって」
「――あー、やっぱり来た!」
えれなが苦笑する。
「とりあえず、書類は私が全部書くね」
ゆきながペンを握り、早速作業に取りかかろうとする。
「住民票とかは……取りに行ってきてくれる?」
「了解です。平日になりましたらとってきます。
早いほうがいいもんね」
「そういえば、今月28万円ほど振り込まれてたんだけど、あれって特許収入?」
ふと思い出して母が口にする。
「うん、そうそう。自動でうちらに振り込まれるやつ。」
転送入金はちょっと少なめに設定してある
「びっくりした、自分たちの日本の口座には120万円も振り込まれてたのプラス2億」
「特許、ちょっと高すぎる気もするけど……まあ、ありがたく使わせてもらおう!」
⸻
放課後の準備
「えれな、学校終わったら制服、注文しに行こう」
「いつも通るおばちゃん仲いいから私がいくわ!」
「お母さん、えれなと一緒に教科書とやっぱり一緒に住民票もお願い。日中に取れるようになってるはずだし」
「はいはい、わかってるわよー」
お母さんが軽く手を振る。
「靴もローファーと運動靴、指定あるから。本屋さんの隣で頼むね」
「了解〜」
⸻
健康診断、問題は…
「でも、健康診断どうしようかなぁ……」
ゆきながぼそっと
「問題は、レントゲンのときと……血液検査か」
「血液は潤滑油を赤くしてあるから、たぶん大丈夫」 ですお姉様
「うん、でも中身は入れ替えないといけないかも。あ、体重は今どれくらい?」
「今は40キロちょっと超えてるくらい」
「じゃあ平気ね。レントゲンは……撮影時にスクリーン転写、試してみるしかないわね」
「うん……やってみる!」
「まあ気楽に行こう」
⸻
「明日は、お父さんとえれなで“のんびり倉庫会議”だね」
「了解いたしました」
えれなが笑って敬礼のポーズを取る。
静かに、けれど着実に、新しい生活の準備は進んでいた。
次の日の朝、5時半。
「……んー、むくっ」と、私が起き上がると、すでに足元にちょこんとえれなが座っていた。
「あっ、お姉ちゃん! ちゃんと起きた!」
「いや、起きるよ〜。さぁ、今日はテニスの日だよ!」
二人でぱたぱたと階段を降りる。
「お父さーん(副艦長)! 起きる時間だよ〜!」
「わかってるよぉ〜起きる〜」と寝ぼけ声で答える父。
「エレナ、今日はね、中学のときの私のウェア貸してあげる!サイズ、近いからたぶん平気!」
キッチンに顔を出して、
「お母さん、ごめん! 今日はこのあとおじいちゃんの倉庫行くから、朝ごはんは戻らない〜」
「はーい、気をつけてね〜」と手をひらひら振る母。
テニスコートへ直行。朝の空気はひんやりしていて気持ちいい。
「ほんと朝のテニスって気持ちいいよね」
「はい、お姉ちゃん。私も少しずつマシになってきました!」
「来年は三年生。メインは理科部だけど……テニスで全国、二人で行けたらいいなぁ」
「はいっ。とても楽しみです!」
お父さんがラケットを回しながら苦笑い。
「引率よろしくね、副艦長!」
「えぇぇ〜〜全国はうれしいけど……重いぞ〜!まぁ、楽しくやれて結果ついてきたら最高だな」
「うん、それが一番だね!」
テニスの汗をタオルで拭って、そのまま車へ乗り込む。
「このまま、葉○のおじいちゃんの倉庫行きますよ〜!」
「途中で寒いし、肉まん買っていきましょ〜。ほかほか〜」
「えー、俺は運転中で食べられないんだけど……」
「……あっ、副艦長、忘れてました!」
エレナが車の前面ディスプレイを操作する。
「前の画面、タッチしてください。西暦と生年月日をどうぞ」
「ん? ……えっ、なんか出たぞ?!」
「オートモード起動。目的地をどうぞ」
「おじいちゃんの倉庫で」
「了解しました。目的地まで自動走行を開始します」
「えっ……大丈夫なのかこれ……」
「ダミー車両で東京市内140時間テスト運転済みです。問題はありませんでした」
「東京で平気なら……大丈夫か……たぶん……」
そのまま車は滑らかに動き出す。
ほかほかの肉まんを頬張り、あったかいお茶を飲みながら移動する、優雅なドライブタイム。
「着いたね。……周り、森ばっかりですね」
「そうなの、元々は畑の片隅にあった場所で、でも意外と広いのよ」
エレナが手元の端末で計測結果を表示。
「横40メートル、縦80メートル。敷地、思った以上に広大です」
「でしょ〜。ここで、ドックを作ったものを部分転送……できるよね?」
「可能です。現在の出力であれば、10×10×10メートルまでは可能です」
「よし、決まり! ここに外部ドック……いえ、壮大な秘密基地を作るわよ!」
私とえれなは手を合わせ、にっこり笑った。
17話目・・・どこまで連続続けよう
ブックマーク評価感想をおねがいします・・
どうしよう宇宙船みたいなものが出るまでは書かないといけない気もしてきた。
いるよね・・ いるよね 入りますよね がんばろう
どのようにしよう宇宙船どんなのがいいかなあ アトランティス出発だーー!(えっ