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宝石姫シリーズ

魔石を生み出す少女ルティア・アルゲイルの人生

作者: リィズ・ブランディシュカ



 あるところに、ルティアという少女がいた。


 アルゲイル家という小さな家に生まれた少女は、平凡な少女のはずだった。


 しかし、七つの誕生日を経た時、少女は魔石を生み出した。


 その力は希少だったために、多くの人間の目を集めた。


 魔石は、人に魔法を使わせる道具。


 だから、戦をしている国や国力を増強したい国、そうでない国。


 強くなりたい組織、何かを成したい組織などに狙われることになった。


 ルティアはその度に攫われ、騙され、利用されてきた。


 そんな少女は、とある組織から助け出してくれた男性に恋をする。


「どうして私を助けて下さったんですか?」

「人を助けるのに、理由なんていらない。ただ助けたかったんだ」


 少女は自分を救ってくれた人間、騎士であるその男性の助けになろうと考えた。


 弱い人を守り、弱い人の盾になる騎士。


 そんな騎士の男性のために、ルティアは生まれて初めて自分から強く魔石を生み出したいと思った。


 そうして生み出されたものは、魔石より強い力を秘めた聖石と変化する。


 この世に今まで存在しなかったその物質は、特別な輝きを放っていた。


 聖石を得た騎士は格段に強くなり、それから一度も仕事の中で傷を負う事がなかった。


「君のおかげで騎士の中の騎士、聖騎士にまでのぼりつめる事が出来た。ありがとう」


 やがて、そんな少女の支えによって、騎士は国で一番の騎士となる。


 新しく作られた地位、誰も触れられる事のできない神聖な力を身に着けたもの、として多くの人から評価されるようになった。


 誰も敵わなくなった騎士に庇護されて日々を過ごす少女は、誰かに攫われたり利用されたりする事がなくなった。


 そんな二人は、数年後に結婚して、幸せな家庭を築く事になった。


 二人の子供もまた、魔石を生み出す力を持っていたが、悲劇が生まれる事はなかった。


 暖かく強い両親に守られて、幸せに幸せに育ったのだった。



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