アクマと契約した翔平、そのアクマが天使にやっつけられるのを目撃する
「翔平の活躍から、夢と希望を与えてもらった、多くの者たちからの愛の力」
と剣を持った天使が言います。
「重度の病と闘ったすえ亡くなった赤ん坊が、今いる天上の世界から、見舞いに来てくれた翔平を見守る愛の力」
と角笛を持った天使が言います。
「与えられた才能に溺れて、人生を醜いものに堕落させる者もいるのに、与えられた才能に磨きをかけて、人生を美しいものに向上させた翔平自身の愛の力」
と杖を持った天使が言います。そして3人同時にこう宣言しました。
「これら永遠の愛の力によって、翔平に対する魂の救済がもたらされる」
そして剣を持った天使が、1人だけ床まで舞い降りると、
「その大鎌が目障りだ」
とアンナを指差しました。するとどうでしょう。アンナが両手に握っていた大鎌が炎に包まれ、驚いたアンナが手放すと、空中で灰となって消えたのです。そして手にした剣を、2メートルはある巨大なバットに変えると、
「高貴なる大谷翔平の魂は、天使の保護下に入ることになった。よってお前は今後一切、大谷翔平に関わることを禁ずる」
と言い渡しました。
「え──! ひどーい! そんなの絶対反対!!」
ブーブー文句を言っているアンナにはお構いなく、天使はバットを構えると、
「問答無用! アクマ退散!」
と言って、アンナのお尻に向かってバットを振り下ろしました。お尻をジャストミートされたアンナは、いつに間にか開けられていた大きな窓から、夜空に向かって飛び出していったのでした。そしてアンナが部屋からいなくなると、大きな窓はいつの間にか閉められていたのです。
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