アクマに魂を売った翔平、二刀流の才能を手に入れる
日本のプロ野球選手として生活を始めた頃には、それまでの生まれ直した人生の記憶はすべて思い出していましたし、当然アクマの女の子であるアンナとの契約も憶えています。
同じ両親との間に、同じ年月日で生まれ直して、30才になる前の29才で亡くなること。80才まで生きれたはずの寿命50年分が、アンナの報酬であったことも思い出しています。そしてとても辛い人生をもう味わいたくない翔平が、魂を売って2度と生まれ直せないデメリットと引き換えに、今歩んでいる最高の人生を手に入れたことも分かっていました。29才まで大好きな野球に打ち込んだ後、死んでしまうことへの覚悟も出来ていたのです。
打者としても投手としても才能を感じ取ってくれたチームが、二刀流としてどちらも出来るための特別メニューを、プロ1年目の翔平のために考え出してくれました。アンナが「誰もが羨むスーパースターの人生」を契約内容に入れたことは知っているので、どちらかで成功するとは思っていましたが、やってみると両方ともプロで通用するほどの才能が与えられていることが分かりました。あとは自分さえ努力すれば、必ず報われることは分かっています。そのおかげで出来ないと限界を感じたことは、一度もないのでした。そのうち乗り越えられる確信しかありませんでした。
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