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混乱する翔平、アクマとの契約を思い出す
すると信じられない光景が、目の前で起こりました。黒いプードルの仮装をした女の子が、本物の黒いプードルに変身したのです。
「な、な、な」
と、上手く言葉にならないほど驚く翔平にはお構いなく、再び女の子の姿に戻り、次は犬、次は女の子と数秒間隔で姿を交替させるのでした。そして女の子の姿に落ち着くと、
「あのー、これで私がアクマだって分かって頂けましたか?」
と訊ねるのでした。混乱のせいで黙っている翔平に、
「じゃあ左手首を見せてもらえませんか」
と言うと、上着をめくって左手首を見せた翔平に、片手をかざして念を送りました。すると翔平の手首に円型のうずまきの模様が、ミミズばれのように浮かび上がるのです。
「あ……」
翔平は思い出したのです。以前、夜の公園でこの女の子と出会った場面を。
「……たしかにお前はアクマだ。そしてオレはお前と契約している。契約内容まで思い出せないが」
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