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白い目で見られる翔平、ひたすら耐える

ワイドショーにも取り上げられ、全国区で笑い者になりました。テレビ局のインタビューに翔平は応じて、母親の迷惑行為を謝罪しました。母親が、長年の介護による心労（しんろう）でおかしくなったことも伝えると、母親に対する批判はいくぶん和（やわ）らぎましたが、放送を見た多くの視聴者が、やじ馬根性で自宅周辺に押し寄せました。近所の人からも仕事先からも、白い目で見られることに翔平は耐えていましたが、数か月も過ぎると突然この騒動は収（おさ）まったのです。

母親が自宅で倒れ、救急車で緊急搬送されたのです。末期ガンでした。遺伝性の重い病気を、翔平まで発症することを心配していた母親でしたが、自身の体がガンに侵（おか）されていたことには気付かなかったのです。そして２か月もしないうちに母は亡くなりました。親戚付き合いもない大谷家でしたので、翔平一人で母親の葬儀を済ませました。

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