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家族が病死していく翔平、世の無常を味わう

兄は歩けなくなり、車椅子で生活するようになりました。もちろんリトルリーグはめました。それだけではありません。今度は父親の様子もおかしくなりました。呂律ろれつが回らなくなり、うまくしゃべれなくなったのです。病院に行くと、兄と同じ病気だと分かりました。兄と同じように父もうまく歩けなくなり、やがて車椅子で生活するようになりました。もちろん工場の仕事はクビになりました。母は、父と兄と一緒に病院に行って、リハビリを手伝っていました。


小学生の姉はバレーボールを辞めましたし、翔平も野球をすることはありませんでした。父と兄の世話に追われている母を助けるためにも、小学生なりに家事の手伝いを始めたからでした。翔平にとってつらかったのは、努力が報われないことでした。父も兄もリハビリを頑張がんばっているのに、症状は悪くなっていくのです。


翔平が中学生に上がる頃には、2人は入院していました。両足の関節が硬くなって曲がりにくいので、母がその両足を、ゆっくりと折り曲げて柔らかくすることを毎日していました。それなのに症状は悪くなっていくのです。そして翔平が中1の夏、2つ上の姉までが同じ病気で発症したのです。家の中や学校で、おもらしするようになり、病院に行ってその事が分かったのでした。中3になる頃には、姉も入院するほど症状は進みました。リハビリの努力を嘲笑あざわらうかのように、どんどん症状は悪くなり、翔平が17才の時に兄が、22才の時に父が、29才の時に姉がくなったのです。5人家族だったのに、2人になってしまいました。

お読みいただき、ありがとうございました。

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