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思考停止をしていない翔平、「学歴」と「実力」は別である事を見抜く

以前は理容店で仕事をするのは、中学を卒業すれば、見習いとしてお金を稼ぎながら働くことができました。今は高校を卒業して、専門学校も卒業してはじめて働くことができます。15才で働けたのに、今では20才をぎないと働けません。5年間稼げない上に、入学金や授業料の支払いがあるのです。あらゆる企業が採用する時、最低でも高卒を求め、それが大卒へと変わっていき、このままでは大学院卒ではないと働けない時代になりかねません。


そうなれば大半の家庭が、教育関係者と企業の採用方法のせいで破産しかねないのです。大学院卒ではないと働けない時代で得をするのは誰でしょうか? それは大学院までの入学金や授業料を支払える裕福な家庭のみです。しかもそのルールなら、大学院まで進学できずに脱落したライバルがたくさんいるおかげで、就職に有利になるのです。大学院までにおぼえた薄っぺらい知識が、仕事先で役に立つとは限らないのにです。この世の中のルールは、裕福な奴等がより有利になるように出来ている。貧困家庭の自分にとって、圧倒的な不利なルールの中で生きていかなければならないのだ、と翔平は強く不満に思いました。


マスコミで働いている人たちも、一流大学を卒業して就職できたので、学力で採用を差別する企業を批判しません。報道やバラエティやドラマの番組を制作するのに、大学の薄っぺらい知識が役に立たなくても構いません。暗記しか取り柄のない人たちから作られた記事や番組が、レベルが低くても構いません。自分たちが有利ならそれでいのです。


完全実力制のプロ野球選手になるのに、一流大学出身者しかなれなかったらどうなるでしょうか? 12球団のうち、1つの球団だけ一流大学出身者だけのチームを作ったら、100試合戦って、成績は0勝100敗です。アメリカのメジャーリーガーになるのに、英語の試験で高得点の者しかメジャーリーグに挑戦させなかったら、1000年経ってもメジャーリーガーは誕生しないでしょう。この例えで簡単に分かるように、仕事と関係ない学力を基準にして採用を差別するのは、国益に反する犯罪行為に近いのです。


《参考文献「これが論点!就職問題」(編者・児美川孝一郎)、「教育論の新常識」(松岡亮二)、「東大生となった君へ」(田坂宏志)、「政治はケンカだ! 明石市長の12年」(泉房穂・鮫島浩)》



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