中2になった翔平、いじめに遭う
2年生に進級してクラス替えがあると、翔平はいじめの標的にされました。
新しいクラスの中で、ボスのように振る舞っている男子生徒に狙われたのです。学校内に不良グループというものが存在していましたが、その男子生徒はその中に入っている不良生徒でした。クラスメートたちは顔色を窺っていましたが、翔平は身長がすでに175センチはあり、別に怖いとも思っていなかったので、その態度が生意気に映ったようでした。
クラスの王様になりたい不良は、下僕になる人間を探します。横並びでは王様になれないからです。下僕になる生贄が存在してこそ、下僕にならずに胸をなでおろす中間層が生まれ、下僕をを使役する王様が生まれるのです。
こうして翔平は下僕に選ばれました。放課後、人気のいない神社に呼び出されて、待っていたのは不良グループでした。一対一なら負けない自信が翔平にはありましたが、両腕を取り押さえられ殴られ、倒された後は、踏まれたり蹴られたりやられ放題でした。恐怖心を植え付けられたのと、恥ずかしさと心配をかけたくないという色々な思いから、両親には相談できませんでした。
《参考文献「いじめのある世界に生きる君たちへ」(中井久夫)》
お読みいただき、ありがとうございました。
ブックマーク、ポイントを入れていただけると幸いです。
よろしくお願いします。




