表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の歌  作者: おさかな
第一楽章 始まりの音
4/28

第3話 「護神」

「ガウム、頼みがある。私たちのこと、守ってくれない?」


 突然の願いに、ガウムは驚きを隠せなかった。

 言葉の意味は、分かる。

 しかし、右も左もわからないガウムなんかに頼むことだろうか。


「――賛成!!ガウム、斬撃魔法を使える人はね、とっても貴重なの!ガウムくらいの強さがあれば『護神』になれると思うの!」

 

「私たち姉妹の傍にいてくれればいいだけ。何かあったら、戦ってもらうけど、ガウムなら大丈夫よ!」


 ――「護神」。

 ドールとテールのことを守ればいいとのことだ。

 そんなこと、私にできるのか。

 斬撃魔法も、さっきの的を斬ったときにしか使ったことがない。そんな私に、守護者を任せていいのか。


「わかりました。でも、私にできるか…」


「――絶対、大丈夫だから」


 ドールの言葉は、自信に満ち溢れたものだった。

 ドールとテールとは、ついさっき出会った。

 なのに、なぜここまで自信があるのだろうか。

 どちらにせよ、ガウムには護神になるという選択肢しかない。

 無知なガウムこの街で、一人でいるのも危険だろう。


「おふたりのこと、必ずお守り致します」


 期待に応えるためにも、頑張らなければ。


「――あっ」


 ガウムのお腹が鳴った。

 そういえば、ここに来てから何も食べていない。


「よーし!ご飯にしよう!」


 こうして三人は、食事に向かった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ホワイルティ」は内部まで真っ白だ。

 広く長い廊下、たくさんの部屋。

 ガウムは思わず見惚れながらドールやテールの後を歩く。

 そうして、しばらく歩いた先に、大きな部屋があった。

 扉を開くと、円い机が置いてあり、奥にはキッチンのようなスペースもある。恐らく、ここで食事を行うのだろう。


「ここでいつも食事をしているわ。テール、お願い」


「任せなさーい!」


 テールは胸を張ってそう言い、キッチンへ向かった。


「テールはね、料理が得意なの」


「テールさんのご飯…!」


 ドールが太鼓判を押すほどだ。よっぽど美味しいのだろう。

 しばらくすると、ふんわりと美味しそうな香りが漂う。

 匂いのほうへ目を向けると、料理を持ったテールが居た。


「おまたせー!時間なかったから簡単なものにしちゃった!ごめんね!」


 テールはそう言って謝ったが、とても美味しそうだった。ドールの言葉通りだ。


「早く食べましょ!」


「それじゃあ――」


「「「いただきまーす!」」」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ