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神の歌  作者: おさかな
第一楽章 始まりの音
14/28

間奏 「家族」

「失礼します。ドールさん、どうされました?」


「いらっしゃーい!渡しておきたいものがあってね」


 ドールに呼ばれたガウムは、ドールの部屋に訪れた。


「目、瞑って」


 そう言われ、不思議そうにガウムは目を瞑った。

 右耳に何かが触れた。ドールの手だろうか。


「はい!目開けていいよ!」


 ドールは鏡を持ち、そこにガウムの顔を映していた。

 ガウムの右耳が美しい耳飾りで飾られている。

 金の枠に透き通るような水色の石が嵌められている。

 ――この石に見覚えがあるのは気のせいだろうか。


「この石、涙青石(るせいせき)って呼ばれている貴重な石よ。ガウムの剣も涙青石で出来ているわ」


「凄く綺麗ですね…」


 その水色の石――涙青石は、どれだけ美しい宝石でも勝てないほどに、輝きを放っていた。


「――どうかしましたか?」


「いいえ、なんでもない」


 そう答えたドールの表情は、晴れやかな笑顔だった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「――ん?」


 ふと、胸の辺りに温かさを感じた。

 常に身に付けているペンダントの石が――涙青石が、光を取り戻している。


「また来てくれたんですね。――おかえりなさい」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「――どうして?」

 

薬指に嵌めている、涙青石の指輪が輝いた。


「ずっと待ってたよ。――おかえり」

25.03.31 描写を少し変更致しました。


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