グリンブルトンの囁き
バーナビー(バーニー)スノッドグラスは、この世に生を授かってから72年間ずっと、この玉石が敷き詰められて快適なグリンブルトンの町で生きてきた。彼はラスティー・パイント・パブの軋む床板一枚一枚、マスターのガスの欠けた歯一本一本、ママのメイビスの耳に吐露される泣き言一つひとつをすべて知っていた。だからこの日彼が10杯目の溺哀ミックス(気分の落ち込みが酷いとき用の特別ドリンク)を飲み干して肌寒い通りにふらふらと出たとき、いつも通りコオロギの鳴き声と酔っ払いの言い争いが聞こえるものと思っていた。ところが広場は骨身に沁みる静寂に沈んでいる。いつもなら、揺らめくガス灯の明かりに照らされているラスティー・パイントの建物も暗闇に包まれていた。通りの玉石は湿気で光るのではなく不気味な銀色に輝いており、周辺には微かなオゾン臭と忘れ去った夢の香りがする濃霧が立ち込めて脈打っていた。
酔いでぼんやりしていたバーニーは、面食らって目をしばたいた。(知らぬ間に隣り町に迷い込んだのだろうか?)しかしそのとき血の気が引くような遠吠えが霧を引き裂き、彼の背骨を悪寒が走った。それは若いネッドが酔っ払ったときに発するいつもの咆哮ではない。それは何か別のもの、ネッドより年老いて飢えた者の叫びだった。
背筋も凍る恐怖がバーニーの喉を這いあがってきて、彼は足を絡ませながらラスティー・パイントに戻ろうとした。しかし、いつもの居心地がいいパブは歪んで見え、その輪郭は蜃気楼のように光っている。彼は嘆いて冷たいベンチに沈み込み、ボロボロのコートの襟をつかんで引き寄せた。
突然光が明滅して霧を貫き、嵐の空を流れる雲色のボロを纏い背を丸めた姿が渦巻く霧の中から現れた。その二つの目にはエメラルド色の炎が燃え捕食者の鋭さでバーニーを睨んだ。その嗄れて囁くような声は、彼の骨に響いた。
「迷ったのか、爺さん?」
バーニーはなんとか頷いた。彼の舌は口蓋に貼りついて動かない。
「こんな場所では」微笑む口元に鋭く尖った歯を見せてその姿が続けた。「よそ者は歓迎されないのだが」言いながら近づいてきて屈むと腐敗臭がバーニーを襲った。「ひょっとしたら通り方を購うことができるかもしれない」
バーニーのこめかみを汗が一滴したたり落ちた。購うというのは酒を一杯奢ることではなさそうだ、と彼は漠然と思った。
「風に乗って囁かれ、陰に隠れた物語がある」とその姿が言った。「それを見つけ出せ、爺さん。そしたらグリンブルトンはお前の名を忘れないだろう」
その言葉を最後に、その姿は霧の中に溶けて消えた。バーニーは脈打つ静寂の中に一人残された。心臓の鼓動が肋骨に響くのを感じて、彼は立ち上がった。腹を決めた彼の目差はしっかりしていた。その物語が何なのか、渦巻く霧の中にどんな恐怖が待っているのか彼には分らなかったが、グリンブルトンは良くも悪くも彼の生まれ故郷である。故郷のためならば、人は、バーニー・スノッドグラスのような酔っ払いの老いぼれでも、何にだって立ち向かえる。
だからバーニーは、息を震わせながら未知の世界に入っていった。霧は埋葬布のように彼を包み、彼を導くのは物語の囁きと老いて疲れた彼の心臓に微かに明滅する希望の光だけだった。
見慣れない通りを進んでいくと、霧はバーニーの周りで捩じれ脈動した。風の囁きと光る玉石が発する不気味な唸り声に導かれて彼は進んだ。姿を見せない誰かが見つめているような虚ろな窓がある家の前を通り過ぎ、戸口で聞こえた衣擦れの音に近づくとそれは消えてしまい、渦巻く霧の中から冷たい指がバーニーの頬を撫でた。彼は恐怖に襲われたが、グリンブルトンへの思いとヒーローになって帰還する決意が彼を前進させた。
歩き続けると町はずれにある崩れかけた石の塔に辿り着いた。上部は渦巻く霧の中で見えない。言い伝えによると、この塔はグリンブルトンの古い歴史を残しており、遠い昔恐ろしい魔物をそこに閉じ込めたと囁かれていた。バーニーの手が冷たい鉄扉に触れると、中から低い唸り声が聞こえ、振動が石壁を伝わってきた。息を震わせて彼は軋む扉を押して暗闇の中へ入っていった。
内部には埃と古代の魔法が満ちた空気が重く立ち込めていた。崩れかけた壁の隙間から月光が差し込み、石に彫られた文字を照らしていた。それは古代語でバーニーには理解できないが、なぜか懐かしさを感じさせた。崩れかけた階段を昇っていくと、唸り声はさらに大きくなり、時折爪で石を引っ掻く音が聞こえる。そして最上階に、そいつは、いた。
床には渦巻く文字がリング状に刻まれており、異世界的な光を放って脈打っている。中央には輝くエネルギーの鎖に搦め捕られた暗い姿が煙のように形を変えながら身悶えている。これがかつてグリンブルトンを苦しめた魔物で、何百年もの間ここに捕らえられていたのだ。
その時バーニーは思い出した。伝説の物語ではなく、祖母が口ずさんでいた代々伝わる囁きだ。それは忘れられた密約、魔物を拘束するために支払われた犠牲、そして塔に隠された秘密を守る話だった。バーニーは、運命の捩れか縁故によるものなのか、その時何をすべきかを知っていた。
何百年も昔、純粋に闇と悪気の化身であるその魔物は、町に芽生えた呪術に引き寄せられて天地の裂け目から入り込んできた。それは形のない恐怖で、煙のように変化し、触れる者を醜い異形に歪める災いだった。町の人々は愛する者たちが醜い姿に歪められるのを見て狼狽、絶望し胸が張り裂ける思いだった。
いにしえの教えに精通しているグリンブルトンの長老たちは、素早く行動しなければならなかった。禁書の魔法手引書を探り、古い取り決めを読み、忘れていた儀式を再現した。そして遂にその魔物を搦め捕る方法を発見したのだが、それには厳しい代償が伴った。魔物を拘束する鎖を形成するために、純真な生命力のパイプ役となる者の犠牲が要求されたのだ。
町の若いヒーラーであるエラーラが躊躇せずに進み出た。愛するグリンブルトンのために心を痛めていた彼女の眼には揺らめく祭祀の炎の光が明々と輝いていた。そして長老たちが詠唱する中、彼女の生命力は、床に刻まれた渦巻く古代文字に流れ出し、身悶えする魔物の周りに光の檻を編み上げていった。魔物は闇夜をつんざく絶叫を上げたが、エラーラは確固として踏み止まり、ついに天地の裂け目を封印した。そしてグリンブルトンには安寧が訪れたが、その平穏は壊れやすいものだった。
長老たちは、エラーラの犠牲の真実が耐えがたいほど重いことを知っていた。彼女の選択を知れば、町には恐怖と分断が生じ、魔物を拘束している脆い縄目は緩み兼ねなかった。そこで、長老たちはエラーラの犠牲を秘密にし、代わりに英雄である騎士が魔物を打ち倒した物語をでっち上げた。それは世代を越えて伝えられた。一方エラーラへの恩は、記憶し忘れずに思い出すために、陰で囁かれた。
それから何百年も時が流れ、バーニー・スノッドグラスは、グリンブルトンの春最初のロビンのさえずりと雪まじりの疾風と祝福の囁きに迎えられて誕生した。母はタペストリーに物語を織り込む手を持つ織物職人で、父は修理する靴に笑顔を縫い込む技を持つ靴職人だった。二人はバーニーに郷土との結びつきを教えた。グリンブルトンは、単なる町ではなかった。それは心臓の鼓動であり、鍛冶屋のハンマーの響きのリズムであり、パン屋のオーブンの息遣いであり、ラスティー・パイントから漏れ出る笑い声だった。
バーニーの幼少期は、秘密の洞穴の探検、広場にある樫の老木の節くれだった枝の木登り、空想に火をつける暖炉のそばで紡がれる悪戯な妖精と勇敢な騎士の物語など、陽光こぼれる日々が織り成すタペストリーだった。成長するとバーニーは、特に天分はないものの、花蜜が蜂を引きつけるように笑顔を引き寄せる優しさを持っていた。彼は父のもとで見習いとして働き、皮革と糸のリズムを学び、町の人々にぴったり合う丈夫なブーツと遊び心のあるスリッパを作るようになった。
グリンブルトンの変わる季節と変わらぬリズムが繰り返され年月が過ぎた。バーニーは、陽光に照るハチミツ色の瞳と広場を満たす笑い声を持つパン屋の娘アグネスと出会い、二人は広場の樫の老木の下で結婚した。かつて父が導いたバーニーの手は、約束と愛を囁き入れた指輪を巧みに造った。人生はよく読まれる物語のように展開し、子供たちの喜びと愛情がこもった食事を分かち合い、町の石畳の玉石一つひとつ、町の一人ひとりの顔を知る喜びで満たされた。
しかし物語は人生のように予期しない章を含んでいるものだ。バーニーに悲劇が訪れた。思いもかけない時期にアグネスを失い、彼の心には大きな穴と骨身に沁みる悲しみが残った。彼は馴染のラスティー・パイントに慰めを求めた。グラスの響きと豪快な笑い声が気休めになった。よく動いた彼の手先は不器用になり、冗談は湿っぽくなり、目のくぼみは深くなった。
しかし悲しみの底にあっても、グリンブルトンのリズムは彼を支え続けた。町の人々は、言葉に出さずとも彼の心情を察し悲嘆を分かち合い、心の拠となった。彼は仕事を続け、修理する靴一足一足が彼と町の人々との絆の証になった。だからバーニー・スノッドグラスは、霧の中に迷い込んだ単なる酔っ払いの老人ではなく、愛と喪失と静かな勇気の糸で織られたグリンブルトンの一部だった。
バーニーは床に刻まれた記号のリングの中に踏み込み、古代文字が音を立てるのを肌で感じながら囁かれる歌を唄い始めた。エラーラの犠牲は無駄ではなかった。グリンブルトンの素地に織り込まれている彼女の歌の響きはバーニーの中で反響し、忘れ去られた秘密の再発見へと導いた。光の鎖は脈打って輝き、魔物を締め付け、その唸り声は挑戦的な叫びに変わった。
バーニーの声は塔の静けさの中で高らかに響いた。長い間失われていた先祖たちの声が木霊し、勝利するために闘った記憶の糸が広がっていった。
グリンブルトンの闇夜に、
静かな声が響く。
忘れじの歌、石の中に
昔の誓い、今も残る。
祖母が教えし古の歌、
影を照らす光となり。
繋ぐは愛、犠牲の力、
絶えず流れる時を超え。
エラーラの心、光を宿し、
暗闇を裂き、希望を呼ぶ。
彼女の選択、勇気の証、
グリンブルトンを護る盾。
この歌は、私たちの足元にある
石畳の道、星明りの下。
歩むは一人でも、共に歩むは
全ての者、心を一つに。
石の塔の中、深い闇に、
立ち向かうはその歌声。
エラーラの犠牲、今宵もまた、
私たちを守り続ける。
忘れじの勇気、繰り返す歌、
グリンブルトンの夜を超えて。
愛しいこの地、静かなる歌、
未来への道しるべとなれ。
グリンブルトンの闇夜に、
静かな声が響く。
忘れじの歌、石の中に
昔の誓い、今も残る。
魔物は牢獄の中で身もだえ、魔術のリングの縁を爪で引っ掻いた。バーニーが歌詞に精魂を込めると、闇は点滅し不安定になっていった。唄い続けると空気は悪気で満たされ、影は蔓のように彼に向って伸びてきて、秘儀の縄目の固さを試した。
突然、身を凍らせる姿が彼の前に出現した。歪んだアグネスの幻影である。かつて温もりに満ちていた瞳は、冷たい残り火のようで、笑顔は奇怪にひん曲げられている。その姿は彼女の声で喋ったが、苛立つような囁きは蜜入りの毒酒のようだ。
「バーニー、あなたが味わった悲しみと喪失を思い出して。もう頑張らなくていいのよ。この鎖を切って闇の中で私と一緒になりましょう」
パニックがバーニーを襲い、歌声はふらついた。その幻影は近くに迫り、快楽を約束する一方で冷たくて深い悲哀の底に彼を落とすと脅した。しかしその時、彼は見たのだ。アグネスの亡霊の目に悪に抗う一筋の輝きがあることを。その亡霊の薄ら笑いには微かだが彼女の光が宿っていた。それが思い出させたのは喪失ではなく、闇でさえも消し去ることができない二人が分かち合った愛だった。
バーニーは決意を強固にして大声で歌った。歌声は高ぶった感情でひび割れた。彼はアグネスの記憶を歌に注ぎ込んだ。喜び、笑い声、二人だけの内緒の囁きを闇に対するシールドに織り込んでいった。アグネスの亡霊は揺らぎ始め、輪郭が不鮮明になり、邪気がある目の光はちらついた。歌い続けると、幻影は後退し、魔物の悲鳴が塔内に響き渡った。
歌の最後の響きが消えると、闇は四散した。アグネスの亡霊は掻き消え、跡には微かに温かい空気が残った。魔物は消滅し、光を発していた鎖は、ばらばらな光の粒になって溶解した。塔は振動し、埃が降り注ぎ、壁の文字は消えていった。バーニーは、疲労困憊だったが勝ち誇って木霊する静寂の中で、戦いの重みを心に感じてじっと立っていた。彼は深い悲しみに立ち向かい、より逞しくなって生還した。それは、自分のためだけでなく、グリンブルトンのためであり、アグネスの記憶のためであり、闇よりも明るく燃えた愛のためだった。
バーニーはふらふらと塔から出た。足は震え、疲労が彼を襲ったが、柔らかい朝の光の中のグリンブルトンのいつもと変わらない光景に出迎えられた。彼は希望と愛の余韻と、いつまでも絡み合うグリンブルトンの囁きとアグネスの記憶で、心が明るくなった。彼は帰り道を購ったことを知った。
ラスティー・パイントのマスター、ガスは、何百年も昔、魔物を拘束するための儀式を執り行った元々の長老の子孫だった。彼は自宅の目立たない本棚の背後に密かな書庫を保有していた。この埃っぽい聖域には古代の巻物や摩り切れた学術書、グリンブルトンの歴史や魔物を拘束する密約の遺品である神秘的な記号を刻んだ骨片が保管されている。彼は、町の秘密を維持するのと同時に後の世代がこれらの遺品を利用できるようにすることが彼の責務だと信じていた。バーニーが思いもよらない冒険から無事に戻ってきて、結果、魔物との密約が刷新されたことを知り、ガスはグリンブルトンが将来の挑戦に備えられるように、守ってきた知識を共有する時が来たと悟った。
ラスティー・パイントのママ、メイビスは、初代ヒーラーの子孫だった。正式な訓練は受けていないが、彼女は生まれつき疾患や治療法について理解していた。バー裏側にあるキャビネットには、何世代も受け継がれてきた祖母直伝の乾燥ハーブ、湿布、軟膏が常備されていた。客たちは、しばしば、酒のためだけでなく、彼女に悩み事を聞いてもらうためや、メイビス調合の心を落ち着かせる飲み物や、ハーブと同じくらい鎮静効果がある彼女の優しい笑顔や言葉のためにラスティー・パイントに来た。メイビスは、町の人々の精神面での健康も育んだ。彼女は人々の誕生日や記念日、昔の夢を覚えていて、静かな会話の中に温かみがあり、真剣にアドバイスした。彼女の思いやりがある気質は、彼女を皆の心の友にした。囁かれる喜びや密かな悲しみは集まり積もって、グリンブルトンが遭遇した集合的体験の糸として彼女の記憶のタペストリーに織り込まれていった。
バーニーが霧の中に消えたとのニュースがラスティー・パイントに届いたとき、メイビスの心は恐怖で戦慄いた。訳が分からない夢を見、パブの隅で闇が踊っているようで、凍るような不安が骨に沁みた。だからバーニーが疲れ切ってはいたが無事に戻って来たとき、一安心して胸をなで下ろした。メイビスは、そのとき今がターニング・ポイントだと気付いた。それは闇を駆逐したことだけではなく、自分の出自や風に乗って囁かれる物語から力を得て、彼女が育もうと決意していた炎が再燃するのを感じたからだった。
数週間が過ぎ、ある計画が具体化していった。以前は怖かった古い塔へ続く石畳の道は清掃され、塔の崩れかけた石壁は積み直された。長老たち監視の下、町の人々は集まり、闇に対決するように咲く花で石の塔を飾った。ランタンが釣られ温かい光を放ち、塔の頂上にはエラーラの名を印した旗がはためいた。
そして祝典の日が来た。塔は午後の金色の陽光に包まれ、集まったグリンブルトンの人々の心拍は一つになり、彼らの顔には静かなヒーローへの感謝と新たな敬意が刻まれていた。
ガスが前に出て話した。感情で息を詰まらせながら、エラーラの犠牲や忘れられていた密約、何百年もグリンブルトンを守った囁きについて語った。そして涙で目を光らせてバーニーの方を見つめて言った。
「しかし時には、囁きには声が必要です。そしてバーニーは、我が親愛なるバーニーは、その声になってくれた。彼はグリンブルトンの歌とエラーラの歌を高らかに唄い、闇を黙らせた」
メイビスが白いバラを一輪持って塔に近づくと人々は沈黙した。涙を浮かべた彼女はエラーラの旗の下に建てられた石碑の覆いを取り除いた。そこにはバーニーが魔物に対峙した時に唄った歌の一節が彫られていた。
エラーラの心、光を宿し、
暗闇を裂き、希望を呼ぶ。
彼女の選択、勇気の証、
グリンブルトンを護る盾。
この歌は、私たちの足元にある
石畳の道、星明りの下。
歩むは一人でも、共に歩むは
全ての者、心を一つに。
歌:バーナビー・スノッドグラス
人々の息は止まり、バーニーは驚き、皺が寄った顔を赤らめ、黙って見つめた。彼が唄った歌は、記憶していた訳ではなく、祖母の囁きから生まれ、彼自身の悲しみに後押しされて出た言葉だった。それが今グリンブルトン史の恒久的な一部になろうとしていた。
この日を境に石の塔はエラーラの犠牲の記念碑だけではなく、バーニーの勇気の証であり、ヒーローは姿かたちに関係ないことを示すシンボルになった。時折人々は忘れていた物語を口にした。そしてグリンブルトンのはずれで闇が見え隠れすると、町の人々は塔を見上げて、歌を思い出し、犠牲を思い出し、声高に唄って魔物を退治した静かなヒーローを思い出した。