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英雄の軌跡  作者: トロイ
3/6

内情

俺は「夜叉」という盗賊団に属しているカルという。

俺は親に見捨てられたみなしごだったらしい。

先日、ドドロからそう聞いた。それを聞いた時、俺は別に何も感じなかった。親の顔なんか覚えているはずもないし、ただ血が繋がっている それだけの関係でしかないと思っていたからだ。



それに、俺には親だと思っている人がいるからだ。

俺をここまで育ててくれた盗賊団のみんなと……


団長のドドロのことだ。




とある辺境の村から強奪を行ったのち、俺たちは酒盛りを楽しんでいた。


「おい、カル!!酒が足りないぞ、もっともってこいや!!」


「うるせぇよ!自分で持ってこいよ、このアホナッツが!」


ナッツはその言葉を聞くと、顔を真っ赤にして

「あぁん!誰がアホなんだよ!アホっていう方がアホ何だよこのあほが!」


こんな子供相手に子供以下の返しをするのがナッツという男だ。まぁ、愛されキャラとしてみんなから好かれているんだけども。


「ハハ、おいナッツ、返しが幼稚すぎるぞ!」


「そうだぞ、もっと気張れや!」


筋肉だるま兄弟の、カーとクーがナッツを煽る発言をした後、ナッツはプルプルしながら

「てめーら、もう許さん!!おもてでろや!!たたきのめしてやらぁあ!」


「上等、上等!かかってこいや」


「返り討ちにしてやるぜ!このちょび髭やろう!」


一触即発の危ない空気……、と思うが、これはほとんどいつも通りの流れだ。ナッツが切れて、それにカーとクーが

反応しする。そして、喧嘩が始まる寸前で

「おーい、お前らいい加減にしろよ。何回目だよその展開。

仲良すぎるだろ、気持ち悪いわ。」

ドドロが喧嘩を止めに入る


「くそ、命拾いしたなおめーら。団長に感謝しろよ。」


「こっちの台詞だ。イキってんじゃねーよ。」



彼らは、とても数時間前に人を殺していた集団だとは思えないだろう。だが、彼らにとって人を殺すのは日常の出来事なのだ。

それは、カルにとってもそうだった。



(明日飯当番か。何作ろうかな。うーん、めんどくさいから

明日考えよ。 

あ、そういえばドドロに聞きたいことがあったんだっけ。)


トコトコと、人が向こうからあるいてくる。


「あ、いたいた。カル、ドドロ団長からつたえたいことがあるんだってさ。だから、早く部屋に行ってこい。」


「伝えたいこと?」




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