左遷された無能王子は実力を隠したい~の感想
【タイトル】
左遷された無能王子は実力を隠したい~二度転生した最強賢者、今世では楽したいので手を抜いてたら、王家を追放された。今更帰ってこいと言われても遅い、領民に実力がバレて、実家に帰してくれないから…
【あらすじ】
主人公のノアは、転生者。
前々世では剣聖、前世では賢者として活躍していたのだ。
だがずっと働きづめにされており、もう英雄なんてうんざり!
ある日ノアが死んで目覚めると、今度は王子として生まれ変わっていた。
高い魔法の才能と、剣聖の剣術の実力を秘めていたが、また忙しい日々を送りたくなかったので、ノアは全身全霊をかけて無能のフリをした。
そして、15歳の誕生日。
スキル鑑定によって無能であることが判明(実は隠蔽スキルで隠していただけ)。
晴れて追放されたノア。
父より温情として与えられたのは辺境の領地。
そこで第二の人生を楽して過ごしてやる!と意気込むノアだったが、彼は知らない。
実はその領地は、人が住めないとされる魔の森のなかにあったことを。
そしてこのこが前世、前々世と比べて未来の世界で、人間達のレベルが下がっていたことを。
ノアが森でモンスターに襲われていた女の子を助けたことをきっかけに、彼の有能さがバレてしまう。
「ドラゴンを一撃で倒すなんて、さすがノア様!」
「どうしてこうなったぁああああああ!」
一方で、王家もまたノアの有能さに気付いて、彼を取り戻そうとやってくる。
「来るのが遅えんだよぉおおおおおお!」
そのときにはすでに、ノアは魔の森の領主として、領民からあがめ立てられていたのだから。
【あらすじを読んだ感想】
有能だと頼られまくって忙しくなるから無能のふりをする。
一見合理的に見えますが、まったくの無意味な行動と言わざるを得ませんね。
働きたくないならさっさと自分から離れ、一人でスローライフならぬナローライフでもすればいいんですが、追放要素を入れないと読者が食いつかないんでしょうね。わざわざ追放宣言されるまで待っているというわけのわからない行動に出ています。
でも結局有能なことがばれて「どうしてこうなったああああ!」って?
要するに「どんなに無能のふりをしても、有能すぎて周りにばれちゃうなー困ったなー」ってな感じで承認欲求を満たそうってことなんでしょうかね。
【本編を読んだ感想】
き つ い
話がほとんどワンパターンで、
何か問題が起こる
→無能とみられたいがために無能ムーブ(笑)とやらをする
→それが裏目に出て賞賛される
→どうしてこうなったああああ
こんな感じです。
そもそも主人公がどのような生活をしたいかというのが全然見えてきません。
仕事せずに生きていたいならさっさと世捨て人になって、チートパワーで食料を調達してただ食って寝るだけの生活をすればいいし、働かないだけでなく贅沢な暮らしをしたいならばチートパワーで領地を発展させればいいのですが、何故か領民から見捨てられてからでないと何もする気が起きないという、理解不能な思考回路をしています。
で、肝心の無能ムーブ(笑)というのも
・領地を覆っていた魔物除けの結界を破壊
・魔王城の瘴気を噴出させて領地に流し込む
・化粧水と偽ってただの水を売る
・皇帝の皇子を誘拐する
など、作者の都合で全て好転したからいいものの、明らかに他人に害を及ぼそうとする行動ばかりです。
「じゃあそんなに領地に対して思い入れがないなら、さっさと捨てて逃げればいいんじゃないの?」と思われるでしょうが、領主としての責任は感じているようです。言っていることとやっていることが違うのですが……。
この錯品で一番不快な点は、転生前の世界と比べて明らかに周りが弱くなっているという事実を主人公が一向に認めず、そのせいで何度も懲りずに失敗し続ける点です。
他の無自覚無双系の錯品でも見られるのですが、「え?これくらい普通だろ?」と周りを見下し続け、周りから指摘されるも一向に顧みずマウントを取る描写が多々見られます。
そんな主人公にいくら○○スキルだの○○の加護だの設定をつけたところで、それを使いこなせないならただ精神異常者が暴れているだけにすぎません。
なろう錯者はこれを「勘違い系」と呼んでいますが、一般の人が思い浮かべる「勘違い系」と言えばアンジャッシュのように対話する両者がそれぞれ異なる情景を浮かべ、それにより話が食い違うけれども、第三者から見たらどちらも間違ってないという状況で成り立つコメディであり、なろうのような完全に主人公が間違っている状況なのは「作者は面白いと勘違いしている系」と言わざるを得ません。
主人公が有能だのなんだのと称えられる一方、日課のように凋落する追放側もいるわけですが、錯者が話の整合性を考えずに毎日更新するため、「なんで無能扱いされるの?」と言わざるを得ない状態になっています。
国王は主人公を無能だと思って魔族の領域の近くの領地に送ったわけですが、実は有能だった主人公のおかげで結果的に王国は魔族の侵略から守られました。
しかし、錯中で誰一人として国王を称えません。
妻である王妃さえも、王都をドブ沼呼ばわりします。
同じ「勘違い系(笑)」でも、結局は作者の胸先三寸で展開が決められる、まさに茶番と言わざるを得ない。そんな錯品でした。
この錯品もご多分に漏れずポイント乞食をしてやがる
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