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売国者として国を追放された商人、実はチートな人脈を持っています~の感想

今回紹介する作品、今までと比べて最低最悪の汚物です。

主人公のレインは、ある日国王に呼びつけられ売国者と呼ばれました。

国王が言うには、レインは他種族に国家機密を漏洩しているとのこと。

レインは一介の商人であり、他種族との交易で情報と引き換えに希少な物品を取引していると疑惑を向けられます。


普通機密漏洩を疑うのであれば宮廷の中の要人を調べるのが普通で、一市民であるレインに疑いを向けるのは不自然極まりないですね。

まあ、そもそもどのような情報が洩れ、どのような不利益を被ったという話は全く出てきませんけどね。

なろう読者が好むのは『ざまぁ(笑)』であり、細かい背景なんて気にしませんからね。

そのせいで本作品は最悪レベルの腐臭を放つことになるわけですが。


レインが売国奴であると断定した国王は、何故か処刑せずに追放の刑を科します。

ああ、『何故か』という表現は不適切ですね。作者様に商人らしい口のうまさで極刑を回避するといった展開が書けないから、ですね。


追放先で竜姫と呼ばれる、竜族最強の存在と出会います。

竜姫はかねてよりレインと取引をしており、レインに協力的です。

しかしこの竜姫、性格にかなり難があります。

具体的にはレインが追放されたことに腹を立て、腹いせに王都に魔法をぶち込んだり、討伐に来た兵士を『より苦しみを与えられる魔法』で痛めつけ、その様子を見てニヤニヤしたりと、友好関係を結ぶのが不可能と思われる下種です。

ちなみにレインはどのように竜姫と友好関係を結んだのかというと、竜姫が食えない魔獣の毛皮を装飾品と交換していたかららしいです。

知らない方は『シャークトレード』で検索してみてください。


その後兵隊を撃退したレインたちは、これから更に強力な追手に立ち向かうため、かつて交易(笑)で友好(笑)を結んだ他種族に頼ることになります。

というのは上辺であり、人間を滅ぼしたい勢いで他種族を巻き込みにかかってます。


次に頼ったのは吸血鬼。人間の血を吸わなくても生きていられるご都合設定があるため、レインたちは豪勢な料理をふるわれました。

しかし今まで人間に不干渉だったが、何者かが吸血鬼の牙を求め襲撃したことに腹を立て、人間に宣戦布告することを決定しました。

それにより人間を餌として狩りつくしても良いという命令が、人間であるレインの前で発せられました。

レインは吸血鬼に血を吸われるのは最も苦しい死に方と知っていましたが、自分に魔の手が及ぶことがないのは当然と思っているため、高みの見物のようにその命令を黙認しました(それどころか頼もしいとほざきました)。


そしてここからが問題のシーン。

国中で吸血鬼に襲われる問題が発生し、国王は原因究明のための調査員を派遣しました。

が、この調査員は守るべき家族がいるとか、すぐ殺されるのに名前があったりと、何故か作者が感情移入させようとしてきます。

吸血鬼に対してなぜ攻撃するのかと問う人間に対し、先にそっちが襲ってきたから、そして襲撃をやめるつもりはないと交渉する気のない吸血鬼。

この時点で国王が排他的な政治を行ってきたのは間違いではなかったと読者が痛感するポイントです。


その後、また人間に備えるため今度は魔王を頼ることになりました(ワンパターンな展開しか書けんのかこいつは)。

で、この魔王、キャンディで買収できます。気に入らないことをしたやつは問答無用で腕を吹き飛ばします。

それでいて当の本人は『魔王と聞くと皆恐れて交易してくれない』とほざきやがります。

今後は同じように他種族を利用しながら人間を滅ぼす話になるんじゃないでしょうか。

やたらと異種族が人間に憎悪する描写がありますが、すぐそばにレインという人間がいるのに、そのことを触れることはありません。

これはなろう特有の『俺はいいけどお前らはダメ』の法則から来ています。


読者の中には「主人公は商人なんでしょ?人間が滅亡したら自分も商売できなくなるんじゃないの?」と思われる方がいるかもしれません。

実は、人間以外は商いができないという背景があるんですね。

欲しい物があったらその種族のところに直々にいかなけらばならない。その道中で危険な目に会うこともある。そんなことを一挙に主人公が引き受けたから、主人公は信頼されているらしいです。

それらの問題にどのように主人公が対処したかって?便利なものがあるじゃないですか。


『作者の都合』


なろう小説ですから、1話の前の時系列の事なんか何も考えていませんよ、どうせ。

そんなチートがあるから、着の身着のままで追放された主人公が逃避行しながら商売をしようとするという特大の突っ込みどころが生まれるんですけどね。


追記

見直したら最後の方につけ忘れていたことがありました。

作中の描写を見る限り、主人公は他種族の交易品を横に流しているようにしか見えません。

なので人間が滅んだとしても主人公は問題なく商業ができます(商業というより転売ですが)。

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