表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この世界の裏側で誰かが何かをしている〜最強のモブと自重出来ない美少女双子妹〜  作者: 涼月 風
第三章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/71

第58話 レイプ犯扱いされて





「お兄! 何で飯塚さんをレイプしたの!! 」

「兄様にそんな特殊性癖があるとは知りませんでした」


 あれから、交番で事情を聞かれて家に帰ると妹達から問い詰められた。

 何故か、俺が飯塚をレイプしたことないになっている。


「そんな事する訳ないだろう! 勘違いだ」


 俺は、経緯を説明して何とか妹達の誤解を解く。


「なんだぁ、つまんないの」

「ネットでは、兄様がパトカーに連行される写真がアップされてましたよ」


 マジ! ネット怖いんですけど……


「そんな事になってるの? 」


「お兄、一躍有名人だね」

「まあ兄様なら世界を狙えますけど? 」


 犯罪者扱いされてるんだよ!!


「そんな嘘の悪事で有名になったら外出出来ないよ」


 これは、また厄介な目に合わなければいいが……



 予想は的中した。


 学校に行くと既に噂が広まっており、俺を遠巻きにして冷たい視線が向けられている。


 はあ、面倒だなあ……


 教室に入り席に着くと、待ってたかのように庚 絵里香と結城 莉亜夢が駆け寄ってきた。


「き、貴様! 見損なったぞ! 」


「ねえ、嘘だよね? 霞君が早苗を襲ったなんて……」


 2人の登場で更に教室内が騒がしくなる。


「違う。そんな事する訳ないだろう! 」


 理由を説明する前に、金髪お嬢様が登場した。


「霞 景樹! 貴方は、何て事をしたのですか! 」


 注目度が高まる。

 だが、その時飯塚が登校して来た。


 教室内は、一気に静まりかえった。

 その異様な雰囲気に飯塚も気づいたようだ。

 俺のところに集まっていた女子達が飯塚に駆け寄った。


 小さな声で話している。

 だが、俺の耳はその会話を拾っていた。


~~~


『飯塚さん、大丈夫なの? 』

「何? みんな、どうしたの? 」

『あなた、霞 景樹に何かされたのですか? 』

「えっ!? どういう事? 」

『早苗、ネットで噂になってるのよ。霞君が早苗をレイプしたって』

「はい?」

『違うのか? 』

「違うも何にもそんな事実はないし、霞はそんな事をする人じゃないでしょう? 」

『何だ~~勘違いか~~。どうもおかしいと思ってたんだあ』

「何でそんな話になってるの? 」

『実は……ゴニョゴニョ……』

「それ、勘違いだよ。昨夜、桜ちゃんに勉強を教えて遅くなったから霞に家まで送ってもらったんだ。その時、近くの公園で男性が女性を襲ってたので霞がレイプ犯を捕まえたんだよ」

『霞君が? 』

「うん、本当だよ。それで警察に事情を聞かれて家に帰ったんだよ」

『なんだ。そういう事ね~~』


~~~


 うん、飯塚のおかげで駆け寄ってきた女子達の誤解は解けたようだ。


 だか、クラスの雰囲気は朝のホームルームが始まるまで変わらなかった。





 篠崎先生がホームルームの時に、俺と飯塚の事を説明した。

 クラスのみんなも事情を知ることになる。


 これで少しは、落ち着けばいいが……


 俺と飯塚は、ホームルームが終わると先生と一緒に学園長室に行く。

 警察から連絡があったようだ。


「ようこそ。霞君、飯塚さん」


 学園長は、50歳前後の女性だった。

 確か、麗華さんの叔母さんだったはずた。


「霞 景樹君と飯塚 早苗さんね。警察から連絡がありました。昨夜の事は聞いております」


 はっきりと話す口調は、ベテランの女子アナのようだ。


 学園長は、昨夜の件を労い警察から感謝状を贈ると言っていた。


「それから霞君、貴方は少し残ってもらえますか? 少しお話しがあります」


 飯塚と篠崎先生は、学園長室を出て行き俺だけこの部屋に残った。


「霞君、麗華から聞いていると思うけど私は麗華の叔母にあたります。霞君をこの学園に導いたのも私です」


「はい。存じております」


「霞君、貴方にお願いがあります」


「何でしょうか? 」


「最近、世間を騒がしている『眠り病』の事です。この学園でも2人、その現象に巻き込まれた人がいます」


 ニュースでやってた件か……

 まあ、調べていた事だから構わないが……


「その件は、こちらも調べていたのですが、まだ詳細までわかってません」


「流石、霞の者ですね。もう調べ始めていたとは……実は、これ以上学園の生徒が被害に遭わないように霞君にお願いしようと思っていたのですが取り越し苦労だったようですね」


 世界規模の異変を俺に頼まれたって……


「学園長、確かに俺は霞の者ですがこの事件は、俺の手に負えるとは思えません。世界的規模で起きてますから」


「世界中で起きている怪事件を霞君だけに押し付けようとは思っていません。この学園でこれ以上の被害者が出ないように霞君にも警戒してもらいたかったのです」


「そうでしたか。俺が登校している時は警戒しておきます。ですが学園外までは、対処できるかは難しいです」


「それで構いません。ふぅ~~、少し安心しました。何せ犠牲になった2人の生徒は、この学園内で巻き込まれたのですから」


 えっ! この学園内で事件にあったの?


「学園内で事件が起きたんですか? 」


「そうです。犠牲になった生徒は二人とも弓道部員でした。弓道場の裏手にあるチャペルのところで倒れているのを発見されたのです」


 チャペル? この学園にそんな物があるのか……


「チャペルというと教会ですよね。この学園にあるとは知りませんでした」


「霞君は転校して来たからわからないのも無理はありません。そのチャペルは、この学園創立時に一緒に建てられたものです。明治41年に建てられてそのままの状態で建っています。修繕は何度かしましたが、現在は歴史的建造物として選定されています。無闇に立ち入る事は禁止されているんですよ」


「倒れていた生徒は、立ち入り禁止内のチャペルに入っていたのですか? 」


「いいえ、建物の中では無く、門のところで倒れていたと聞いています」


 流石に重要文化財の中には入らなかったみたいだな……


「わかりました。後で行ってみます。それと、この件は公になっているのですか? 」


「ええ、隠す必要もありませんからね。生徒が発見されたのは金曜日の夕方だそうです。部活動が終わって帰ろうとしたところだったようです」


 そんな事が学園内で起きれば噂が広まっているだろうが……


「霞君達の件で噂が広まらなかったようですよ」


 この学園長は人の心が読めるのか?

 ニタニタ笑った顔が、俺を見据えていた。


「これも霞君達のおかげですね」


 確かに眠り病よりレイプ犯の方がインパクトがあるけど、なんか納得できない……


「ところで霞君。学園生活はどうですか? 」


「特に普通に過ごしてますけど」


「それは良かったです。せめて学園にいる間は普通の生活を楽しんで下さいね」


「はあ」


 俺は気のない返事をして学園長室から出ていく。

 流石に、今回の件は面倒臭い。


「はあ~~」


 俺は、大きなため息を吐き、教室に戻った。





 放課後



 学園長の依頼でチャペルまで行こうとしたら下駄箱のところで声をかけられた。


「霞 景樹、こんなところにいたのねーー!」


 大きな声で俺の名前を呼んでる女子に心当たりがない。


「えーーと、誰?」


「私よ!私」


 このフレーズは、聞いた事がある。


「声は聞いた事あるけど、真っ赤な眼鏡をかけている女性に俺は心当たりがないのだが」


「むきーっつ!何でわからないの?私の親衛隊にバレたら死刑よ。死刑!」


 その子は、眼鏡を外して素顔を晒した。


「あっ、桜ちゃんのお姉さん」


「何で桜の事が先に出てくるのよ。皆んなのアイドル連城 萌よ。何度もあってるでしょうが」


 確かに、関わりたくない女子ナンバーワンの子だ。


「俺は、若い女子は皆んな同じ顔に見えるんだよ」


「何、おっさんみたいな事を言ってるの?はは~~ん、そういう事ね。照れてるならそう言えば良いじゃない」


 全くの誤解なんだが……

 そもそも制服を着ている時点で女子は皆同じに見える。

 熊や猪、鹿のように特徴が有れば判別できるのだが……

 まあ、こいつの事は猿とでも思っておこう。いつも真っ赤な顔して怒ってるし。


「ところで俺に何の用なんだ。桜ちゃんなら今日も家に来ると思うけど?」


「じゃじゃじゃーーん。この制服を見て何か気付かない?ほら、ほら」


「嫌、普通の制服だよね。この学校の」


「だ、か、ら、私がこの学校の制服を着ていて何か思わないのかって聞いてるのよ!」


「うむ!?」


「も~~う、今日この学校に編入してきたのよ!理解できたかしら」


 そう言えば、こいつは他の学校だったな。

 麗香さんに言われて直ぐに行動に移したのか。


「そうか、それはおめでとう。では、またな」


「ちょ、ちょっとどこ行くのよ」


「学校にあるチャペルだよ」


 連城 萌の眼が光ったぞ。

 こいつ、眼からビームでも出すんじゃないだろうな?


「へ~~この学校、そんなところがあるんだあ。そうなんだあ。見てみたいなあ」


 こいつといると疲れるし目立ってしょうがない。

 いつまでたっても諦めそうにないから始末に悪いし、行動力だけはあるからな……


「じゃあ一緒に行くか」


「え~~そうなんだ。そんなに私と行きたいんだあ」


 めんどくせーー!


「ほら、行くぞ」


 俺は、さっさと靴を履いて玄関を出て行った。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ