この先の未来で、君と戦う
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お題【音楽】
お題【音楽】(ファンタジー?)
音楽はいつもチカラをくれる。
勇気をくれる。自信をくれる。
音楽はいつだって、チカラくれる。
そんな音楽は、物理的にチカラをくれるようになってから、数十年。
突然、地球に降り注いだ彗星群の中から、科学者が偶然見つけた物質。その物質は、「エンジェルマリン」と名付けられた。
エンジェルマリンは、なにかの力を持っていると考えられていたが、それは5年以上もの間、解明されなかったが、科学者の娘の歌に反応し、光出したのだ。
「これは!」と、科学者は歌との関係性を調べ始めた。
エンジェルマリンは人々の歌に反応し、エネルギーを生み出していた。
その効果を使い、現在は様々なものにエンジェルマリンが組み込まれている。
そして、現在。
エンジェルマリンが埋め込まれた商品は大量に作られていた。
「いってきまーす」
女子高校生、アカネ。
朝の忙しい時間、アカネは毎朝寝坊をし、母親に怒られながら学校へ向かう。
玄関先でローラースケートを履き、慌てて家を出る。
普通に走れば、絶対に間に合わない時間。けれど、アカネの履くローラースケートはエンジェルマリンが埋め込まれていたものであった。
「さぁてと、行きますか!」
大きく息を吸い始め、走り出す。そして歌い出す。
すると、ローラースケートに埋め込まれたエンジェルマリンが、光出し通常の速さよりも数倍の速さで、走り出す。
「輝き出すー。海への向こうー!」
アカネの歌は、あまり上手いとはいえないが、楽しければ何でもいい。それがアカネ流である。
「あーかねー」
「あ、れんれん〜」
同じクラスの蓮華も同じくエンジェルマリンの埋め込まれたローラースケートを履いて走ってくる。
「今日も遅刻ギリギリ?」
「れんれんだって!」
「はいはい、そんじゃいきますか」
「ほいよー」
2人は、手をつなぐと一緒に歌い出す。2人の歌は共鳴し始める。
エンジェルマリンは、1人の歌より2人の歌。2人の歌より3人の歌。共鳴が共鳴し、更に大きなチカラを生み出す。
けれど、その楽しさは、ほんの始まりに過ぎなかった。
これから始まる、戦争は誰も予想していなかった。
「アカネ……」
「蓮華……」
2人が、敵対し傷つけ合うために歌うとも、まだ2人は知るよしもしない。
END