表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集〜ワンライ〜  作者: 山芋娘
39/39

我道ーガドウー

#創作版深夜の真剣文字書き60分一本勝負

お題【刀/彼岸花/我が道を行く】


お久しぶりの参加です。

そしてとても短いです。

彼岸花って美しいですよね。


pixiv:http://touch.pixiv.net/novel/show.php?id=7330798


お題【刀/彼岸花/我が道を行く】





 戦いはまだまだ続く。斬った敵の数だけ花を植えた。死んだ仲間の数だけ花を植えた。

 その花は彼岸に咲く花として後に「彼岸花」と呼ばれるようになった。

「あぁ、今年も赤く染まっている」

 男の名前は、我道(ガドウ)。拾ってもらった男に名付けられた名前。

「お前は、お前の信じた道を行くんだ」

「俺の?」

「そうだ」

「例え、何人もの仲間が死んでも、お前は立ち止まっては行けない」

「分かった」

 彼岸花畑の中心で、そんな昔話を思い出していた。

 革命軍と政府軍。この戦いが始まってからもう50年以上経っている。何が正しいのか我道には分からなかった。ただ自分を拾い、育ててくれた人のために、そして仲間のためにも戦っている。

 最初はそれだけで戦っていた。仲間が死ねば悲しみ、泣いた。敵の事なんか、どうでも良かった。

 けれど、敵にも大切な人がいると知ってから、どうしていいか分からなくなった。

『殺す』か『殺される』か。

ーー「お前は、お前の信じた道を行くんだ」

 その言葉を思い出してから、自分の信じる道を、信じたことを貫き通す。この戦いが終わるまで戦う。

「俺は戦う。俺が行くまで、咲いてろ」

 遠くから仲間が呼びに来た。

 ーーさぁ、行こう。俺の道はもう真っ赤に染まっている。何も臆する事はない。ーー我道は刀を持ち直すと、散っていく花を見つめる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ