表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集〜ワンライ〜  作者: 山芋娘
35/39

螺旋階段

#創作版深夜の真剣文字書き60分一本勝負

お題【猫/古城/ファンタジー】


全てが入ってるつもりです。(ファンタジーはちょっと無理があるかな?)


螺旋階段というものを駆け上がっていってみたいものです。


pixiv:http://touch.pixiv.net/novel/show.php?id=7137703




お題【猫/古城/ファンタジー】





 身につけている鎧同士がぶつかり、音が鳴る。女騎士、リドリーが上に続く螺旋階段を登り続ける。

 天高く伸びる古城。そこには時の狭間に取り残された姫がいる。それを助けるのがリドリーの使命だった。

「リドリー! あと少しよ!」

「分かってるわ!」

 リドリーを先導するように白猫で目がライトグリーンのフィビーが声をかける。

 鎧の重さにはもう慣れたはずだった。なのに、このどこまでも続く螺旋階段を登るのに、鎧は邪魔だった。ーーリドリーは息を切らしながら、走り続ける。

 すると、目の前に黒く禍々しい光が地面に現れた。そこから魔物が姿を表した。

「くそ! ここにも現れたか」

「リドリー!」

「下がってなさい!」

 リドリーは剣を抜き、魔物に斬りかかる。

「フィビー、行くわよ!」

「ええ!」

 どんどん現れる魔物を斬り倒していくと、急いで階段を駆け上がる。

 一番上にたどり着くと、目の前には古びた扉が立ちはだかった。

「ここが……」

「さぁ、中へ」

「ええ」

 リドリーは一度、深呼吸をすると扉をゆっくりと開ける。キーッと音を立てながら、扉が開いていく。中はとても綺麗になっていた。何年も人が入っていないと言うのに、部屋の中はあまりにも綺麗すぎた。

「何故、こんなにも……」

 部屋の中を見回すと、窓の近くに綺麗なドレスを着た女が立っていた。ゆっくりとこちらを振り向くその姿は、今まで助け出したかった姫であった。

「マリアンヌ様……」

「こんにちは。騎士様」

「私はリドリー。マリアンヌ様を救出するために参りました」

「そう、ありがとう。でもその前に……」

 マリアンヌは近くに置いてあったステッキを手に取ると、床を一度叩く。すると、辺りに黒く禍々しい光が現れた。

「フィビー、おいで」

「これは……」

「今までのことは、全て私がやったこと。」

「そんな……」

「さぁ、騎士様。私をここから出してくださいな」

 姫を取り巻く魔物が、リドリーに襲いかかる。応戦をするが、リドリーは床に倒れゆっくりと目を閉じていく。





【GAME OVER】






「あぁ!!! おわったー!!」

 コントローラーを投げ出すと、床に倒れ込む舞衣。

「なに? なんなの!? なんで、お姫様がラスボスなわけ~、もうワケワカメ……。ネタバレ読んで進めようかなー、どうしようかなー?」

「頑張りなさいな」

「ほえ!?」

 声のする方を見ると、ゲームに出てくる白猫フィビーと同じような猫が目の前にいた。

「さぁさぁ、姫様を助けてくださいな!」

「え? え??」

 白猫が舞衣の目を見つめる。一度瞬きをすると、目の前に広がっていたのは、ゲームに出てきた所と同じ草原だった。

「さぁ、騎士として、姫様を助けて」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ