プリンは…
今、私の前にはプリンが二つある
正確には、プリンのからと未開封のプリンだけど…
そして、そのプリンをめぐって
私の幼馴染みとクラスメートが喧嘩をしている
もう、帰りたい…
ことの始まりは数分前―――――――――
「さて、プリン食べよ」
そう、私こと、百夜 桜は
昨日かってきたプリンを食べようとしていた
「あ、いいなそれ、俺にもちょーだいっ!」
そこに外見は申し分ないほどイケメンなのに
ちょっとガキっぽいのが玉にキズな幼馴染みの、黒銀 潤《 くろがね じゅん》がやってきた
「え、なんでここにいるの?」
「え、遊びに行くって言ったじゃん」
そんな事言ってたけ?
「いつ?」
「昨日ぐらいに」
「マジで?」
「マジで、それより、そのプリン俺にもくれよ」
「分かった、ちょっと待ってて」
確か冷蔵庫にまだ残ってたはず…
「はい、持ってきたよ」
「おぉ、サンキュー桜っ!俺めっちゃプリン食いたかったんだよ!!」
「どういたしまして」
プリン一つでここまで喜ぶとは……
うん、やっぱガキっぽい
特大プリンとかあげたらどうなるんだろう?
ちょっと見てみたいかも
「どうかしたか?」
「いや、なんでもないよ」
「そうか、なら良いや、んじゃ、いただきま――ゴンッ!」
「このバカ!なんでお前ここにいんだよ!!」
これまたイケメンな我が幼馴染み様、美咲 藍都は
怒りながらやってきた
というか、なにげにすごい音したよ
潤、大丈夫かな
「おい、桜」
「へ、あ、はい、何でしょうか?」
「何でしょうかじゃねぇよ、なんでこいつがここにいんだよ!」
「あぁ、何か昨日約束してたみたいです」
「何かって何だ」
「いやー、昨日の記憶が曖昧なんですよね」
「そうか、それでお前は俺との約束を忘れてこんな奴と家で楽しくおしゃべりってか」
「え、藍都と約束なんかしてたっけ?」
「勉強教えろって言ってきたのは誰だ!ついでにプリンは俺のだ!!」
「あ、そうだ、そんなこといってたね」
「おま――「な~俺の事、無い存在にしないでくれる?」
「なんだ、生きてたのか」
「俺は死なない!プリンを食べてるまで、ついでに桜に好きだと伝えるまでっ!」
好きだと伝えるまでって、たった今伝わったよね
気付いてない?
つか、ついでに?!
なにげに酷くない…
「桜、あのバカの言うことなんぞ気にするな」
「気にするよ……」
「何を気にするんだ?」
「ほんとバカだなお前」
「ば、ばかって……お、お前だって桜の事好きなくせにっ!」
「え、マジでっ!」
「テメェ…余計な事言いやがって!!!!」
そんなことがあったのが数分前のこと
すぐに終わるだろうと思っていが
今では二人の喧嘩はどんどんエスカレートしていってた
どうしたらやめてくれるんだろう
悩むこと数分―――――
二人とも家に帰ってもらうしかないか
いや、でも今、二人の中に入って行くのは自殺行為か……
さらに悩むこと数分―――――
あ、そうだ!二人ともプリンがほしいから喧嘩してるんだし
でっかいプリン買って、みんなで食べればいいじゃん!
「よし!早速買ってこよう!」
「藍都、潤プリン買ってきたから一緒に食べよ」
「はぁ、何言って―――でかっ!!!!」
「何がよ?……でかっ!!!!」
「そらそうでしょ、巨大プリンなんだから。これ買うの苦労したんだよ」
「何で巨大プリン買ってきてんだよ!」
「何でって、藍都と潤がプリンめぐって喧嘩してたから」
「そんな理由で藍都と喧嘩してるわけじゃねぇ!!」
「え、違うの?」
「潤、こいつは超が付くほどの馬鹿だから話すだけ無駄」
「なっ、話してくれればわかるよ」
「あぁ、そうか」
「潤も納得しないでよ」
「はぁ~、喧嘩するの疲れたし、プリン食おうぜ藍都」
「そうだな」
「ちょ、私も食うよ!」
あんまり納得いかないけど
藍都も潤も喧嘩やめたし
結果オーライってことでいいのか?
というか、喧嘩の理由って何だったんだろう………
こんなストーリ展開早すぎな駄文
最後まで読んでいただき
ありがとうございます <(_ _)>