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視覚障碍者が書く、見え方と生活のエッセイ

視覚障害になって一番面倒だったのは、実は「見えないこと」だけじゃなかった

掲載日:2026/05/02

どうも、はじめましての人ははじめまして。私の作品を読んでくれている人はありがとうございます。

彩無シエルです。

前回のエッセイでは「視覚障害ってどんなもの?」というテーマについて書かせていただきましたが、今回は「見えない以外での面倒くさいところ」について書いていきます。

皆さまは視覚障害になって、一番嫌なことは見えなくなることだと思っていると思います。

それ自体はとても正しいです。私も見えないせいで様々な苦労をしています。

しかし、それ以外にも様々な面倒くささが視覚障害にはあるのです。

一つ目の例としては、「見え方の説明」です。

前回も書いたとおり、視覚障害と言っても全盲(全く見えない人のこと)ばかりではありません。

まあここでは細かいことは言いませんが、見え方にも様々な種類があることを理解していただけていれば幸いです。

で、その状態を説明するのが難しい。というか面倒くさい。

なぜなら、具体的に他者と比較できないから。

あと、自覚できないというパターンもあります。

例えば、私は視野狭窄をもっています。これは一般の人よりも見える範囲が狭いという症状なのですが、これを説明するのにも一苦労です。

「そもそも一般の人がどのぐらい見えているかわからない。」

「狭窄といっても、見えない部分が黒く塗りつぶされているわけではなく、そのまま範囲が狭まる。」

「具体的な数値を出しても説明する側もされる側もピンとこない。」

などなど、こんな問題点があるんですよね。

例えば、「私の視野角はX度です」と言われても「あぁ、じゃあこのぐらい見えてるんだね。」となる人はいないでしょう。

だからと言って、顔の横に手をおいて「この範囲なら見えます。」と言われたところでイメージなんてわかないと思います。

私の場合、それ以外にも症状があるので「これが、このぐらい見える」という感じで説明することが多いですね。

具体的に言うと「見える範囲が狭くて中心部分も見えません。視力も低くて、物の大きさ・大雑把な色は見えますが詳細な形とか遠近感は分からないですね。部屋にいるときは机や椅子は気を付けていれば気が付けるが運が悪いと気が付かない程度」という感じに説明しています。

見え方の説明だけでこのぐらい長くなってしまうんですよね。本当に最初は苦労しました。

それに加えて、視覚障害=全く何も見えないという誤解も解く必要もあるのでこの部分だけで会話のそれなりの時間を消費してしまいます。

まとめると、視覚障害の見え方の説明は個人差が大きく、比較ができないのでかなり面倒くさいということです。

二つ目は白杖の扱いです。

たぶん視覚障害で、見えないというイメージの次に有名なアイテムだと思います。あの杖を体の前で叩いて正面に障害物がないかを調べるための視覚障害者にとっての必須アイテムです。

で、これの何が面倒くさいか。まずそれなりに重い。決して長時間もてないほどではないんですが、最初は振り続けると筋肉痛になる程度には重たいです。

それに微妙に邪魔になるんですよ。白杖って、使用者の身長に合わせて長さを変えるんですが、最低でも1mを超えるので、持ち運びはともかく、置いておくとぶつかったりするんでじゃまになります。

特に電車で座っているときには他の人にぶつからないか毎回ひやひやします。

また、私はすでに人の表情が分からないんで気にならないんですが、人によっては持っているだけで嫌な顔をしたり、好奇の視線を向けられることにストレスを感じるそうです。

だから目が悪いのに白杖を持っていない人も何人かいましたね。

このように白杖は、視覚障害者には必須ですが、周囲の視線が気になってしまい、気を遣うということですね。現在は折り畳みができたり、周囲に視覚障害であることを示す細いモデルもあるので、技術の進歩ってすごいと思いますね。

三つめがパソコンについてです。

皆さん、私が目が見えないのにどうやってエッセイや小説を書き、なろうに投稿していると思いますか?

正解としては「スクリーンリーダー」という画面を読み上げるソフトをインストールして利用しています。

これは文字通り、画面上の文字を合成音声で読み上げるというソフトです。

商品名は著作権が怖いので伏せますが、日本語に対応している有名なスクリーンリーダーは三つほどあります。

それを使うことで私たち視覚障害者は現代社会で必須となっているパソコンやスマートフォンを使っているわけですね。

今のところ、これのどこが面倒なのか分からないと思います。しかし、これ自体はとても有用なツールです。

問題は、これの知名度が圧倒的に低い事なんです!

「どうやってパソコン使ってるの?」と聞かれるたびにスクリーンリーダーの説明をしなければなりませんし、私はまだ経験していませんが、就職すると、企業にこれの導入を申請するときに色々セキュリティとかが厄介という話をよく聞きます。

それを踏まえても、現代では白杖か、下手をするとそれ以上の必須ツールなのがスクリーンリーダーです。目が見えていても、画面を見ずに作業できるという点で見える人にもおすすめですので、ぜひ「スクリーンリーダー 日本語対応」などで調べてみてくださいね。

ーーーーーーーーー

こんな感じに、視覚障害者って、見えない以外でも様々な面倒なことが多く抱えています。

これ以外にも様々なことがあります。

今回はこれで以上となります。読んでいただきありがとうございました。

あと、私事ですが、少し宣伝させてください。

私の連載している「クリスタル・ウェポンズ」という作品の1章が完結しました。

28話約7万字と比較的一気読みに向いているので、ぜひgwで読んでいただけるとモチベーションになります。

ありがとうございました。


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