〜カラオケの履歴を見たら幼馴染から告白をされていた件〜
「I wanna be a your bride 〜」
という可愛らしい歌声が俺の耳にすっと入ってくる。
俺大森 堅は幼馴染の米津 亜美と一緒にカラオケに行っている〜
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テテテテテテテン ⤴︎︎︎
そんなスマホの電子音と共に俺は目を覚ました。
眠たい目を擦りながらホーム画面を見てみると 亜美 と書かれている画面が パッ と俺の目に飛び込んできた。
あくびをしながら彼女の応答に出ると朝の眠気も吹き飛ぶ様なハイテンションな高い声で
「堅 起きてる〜!? 今日どうせ暇でしょ? 今日の朝10時から駅前のカラオケね!!宜しく!!」
という一方的な要求を言うと直ぐに電話が切れてしまう。
いやまあ実際に予定もないし、暇なのだが予定を急に組み込まれるという事はあんまり好きではないが仕方ない準備するかと思い起きる準備をするとスマホには6時半という文字が出てきて。 俺は2度寝を決め込んだ ....
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俺が二度寝から目を覚ますと9時45分という時間が出てきた
な〜んだまだ後3時間は寝れるじゃないか。
ん??!、!??? よんじゅうご ???
一瞬頭が馬鹿な人になりかけたが、1度目を擦る。変わらず
もう一度擦る 変わったが時刻が1歩前進しただけだった。
「ヤバいヤバいヤバいぃぃぃい」
そんなことを言いながら俺は急いで布団から飛び起きた。
とにかく急いで着替えなければ幸いウチはマンションに住んでいてカラオケにはダッシュで3分でつく距離にある。
かといってダサ着で行ったあかつきにはいつもみたいにInstaglan で晒されるのだ。 亜美は日頃ストーリーを上げないのに俺関連の奴は基本的に晒される。辛い。
俺は急いでクローゼットを開けて行く準備を開始する。
そして最終的に出来上がったファッションスタイルがこちら
サングラス に 全体的にオーバーサイズの薄型のパーカーに
カーゴパンツといった具合にやってみた。
てかこれ全部亜美と買った奴だ...お〜怖 。
でもまぁうん我ながらそこそこに良いんじゃないかと思う。
さあ現在時刻は9時53分。 死ぬか生きるか全て俺次第。
さあ行こうか 。
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「はぁーっ はぁーっ」
息を整えながら俺はスマホを見る。そして9時59分。
信号に阻まれつつもなんとかギリギリ間に合ったが肝心の奴の姿が見えない。電話をかけようとすると先に電話が来た。
「堅 今どこにいるの?? とっとと部屋来てよ。」
それを言われた後また切られLAINの履歴を見ると亜美から
部屋番号が写った写真が来ていた。
その写真を見た通りにその部屋に向かうと熱唱している亜美の姿があった。
俺が入室すると同時に曲が終わり採点が始まった。
ちゃかちゃか という電子音と共に点数が表示されていく。
92 .319という点数が出てくる。 相変わらず歌が上手いな...そんなことを思いながら亜美の方を見てみる。
亜美は学校でも上位になるほど美人といった女子なのだ。
髪の毛はボブ位で目はくりくりとしている、 身長は150cm後半といった感じだろうか。 そして陸上部に所属しており、足は細いながらも多少見える筋肉が美しいという奴だろう。
俺はそんな亜美と幼馴染ということでしょっちゅう一緒に居るので男達から嫉妬 羨望 逆恨み 殺意 といった色々な目線を向けられることが多々ある。
そんな俺は身長 顔 その他諸々のスペックにおいて平均といった感じの男なのだが、最近は亜美からの芋臭いと言われた事によりオシャレに目覚めたことも相まって多少はモテるというスペックを手に入れることが出来た。
俺と亜美がカラオケに来たら基本的に俺は歌は歌わない。
亜美のカラオケを聞くということが主になっている。別に俺は歌を歌うことが好きでは無いし聞く方が好きなので亜美と行く方が気が楽なので別に良い。
おっ。 また次の曲が入っている。
/ ください 。 /
ん〜俺が知らない曲だな〜 なんて思っているけれど亜美が歌うことで俺は新しい曲を知れるので嬉しい。俺は毎度の如く音楽のサブスクアプリを開き新たなプレイリストを作る。
×月○日 亜美カラオケリスト 。
ください 。
2曲目が入ったようだった 。
/ 私と付き合って /
この曲は知ってる。綺麗な女性のシンガーソングライターがホステスの男の人と一悶着あった後に作られた曲で中々悲しい曲となっている。
「 私の好みの服装 。 私が見繕ったもんね。 だけどそれで遊びに行くと 私が居なくなるようで 。」
そんな悲しい曲調とメロディで歌われている。
×月○日亜美カラオケリスト 。
私と付き合って
ください 。
3曲目が入った。 / 見れないのかもしれないけど /
これもまた失恋ソングだ。 好きな人のタイプになろうとして翻弄するけれど最終的には付き合えないという曲だった。
×月○日亜美カラオケリスト 。
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
4曲目 は / 女の子として見て欲しい /
これはあれだ。 幼馴染バンドを組んでいた人達が結婚するきっかけになった曲だったはず。 内に潜める意志を全面的に出している曲。まあ俺は亜美のこと女の子として見ているから意味は無いんだ。
×月○日亜美カラオケリスト
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
5曲目は /もう15年たったよ /
この曲は結婚した人が15年たっても旦那さんへの愛は未だに冷めていないといった曲 。
×月○日亜美カラオケリスト
もう15年たったよ
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
6曲目は / 私はあなたの事が好きになって /
この曲は 好きで好きで堪らないそんな人のことを思った歌になっている 。
×月○日亜美カラオケリスト
私があなたの事が好きになって
もう15年たったよ
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
ん〜 カラオケリストを作りながら思ったんだけどあれだあれ
恋愛ソングが多いのもあれなんだがなんかあれだな。
なんだが俺に向かって歌われているような気がしなくもない
だってさっきから亜美がチラチラこっちみながら歌ってるの
だから 。
「な〜 亜美そろそろ疲れてない? 一旦飲み物飲もー」
「ん〜それもありかな。」
ここまで6曲続けて歌っていたのだから喉もカラカラだろう
なので俺は気を利かせて飲み物を取りいくことにした 。
「亜美いつものでよろし〜?」
「よろし〜!」
その声を聞くと俺はドリンクバーに向かい俺はメロンソーダ亜美の分は純粋白ぶどうを取って部屋に戻ると、何故か亜美が上の服を多少脱いでいた 。
その姿はとても色っぽくて目も合わせられず、俺は何故か顔も全て真っ赤になってしまっているようで。
「ん〜 なんで堅顔赤くなってんの ? 」
といいながら近づいてくる。 お前のせいだよ。 なんてことは言えずに。
「なんでも ね〜よ 」
とだけ言っておこう。 因みに亜美も何故か赤くなっていた
「そんじゃ次は私の得意曲行こうか〜! 」
といって入った曲は/ 出会って17年 /
この曲は演歌だったかな。 こんな女子っぽいのに演歌も歌えるなんてスペック高すぎやしないか俺の幼馴染。
この曲は出会ったばかりから互いに好きな人が出来ていた。けれどそれは嘘でホントは両思いだったんだという曲。
×月○日亜美カラオケリスト
出会って17年
私はあなたの事が好きになって
もう15年たったよ
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
次に入った曲は / 鈍感すぎるよ /
これもまた恋愛ソングだ。 日頃から一緒に出掛けたり、
互いの好みのファッションを知っている。君にしかやらないことをやっているのに気付いてくれない 。 という曲
×月○日亜美カラオケリスト
鈍感すぎるよ
出会って17年
私はあなたの事が好きになって
もう15年たったよ
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください 。
う〜んこのやっぱり亜美は俺に告白しているのかもしれないだって時系列が全く俺達が出会ってから一緒なんだから。
まあ俺だって言われてないから。 まだわかんないけど 。
「んじゃ時間的にも最後かな 。 」
そんなことを亜美が言う。最後に入った曲は
/ 拝啓 君へ /
この曲は好きなフレーズがあるのだ。
「 拝啓 君は 何をしていますか?
あの日私の肩で寝ていたのは君です 。
君と居た日々は私にとってかけがえ無いものですが
君からしたらそうでも無いかもね 。」
といったフレーズがあるのだ 。
さあ。ラスト亜美の歌声を聞こうか 。
「拝啓 堅は 何をしていますか ?
あの日私の肩で寝ていたのは堅です。
堅と居た日々は私にとってかけがえ無いものですが
堅からしたらそうでも無いかもね 。」
俺はメロンソーダを吹き出しそうになった。
だって君の所を俺の名前に変えて歌っているのだから。んで今も歌い続けてるけど顔がめちゃくちゃ赤くなってるもん。
×月○日亜美カラオケリスト
拝啓 君へ
鈍感すぎるよ
出会って17年
私はあなたの事が好きになって
もう15年たったよ
女の子として見て欲しい
見れないのかもしれないけど
私と付き合って
ください。
「ねぇ亜美 延長していい?俺も歌いたい」
「珍しいね〜いいよ 」
俺はフロントに延長の連絡を入れ 、 1曲を入れた 。
/ 僕は君だけのもの /
この曲を歌い終わると亜美が一緒に歌おうと渡してきた曲は
/ これから幸せになろうね /
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