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カレー料理専門店やまと  作者: Tsuyoshi&松山亮太
一組目『蓮と陽葵』
3/10

#3

「そちらのカードが伝票の代わりとなりますので、保管を宜しくお願いします。さて、それでは席が空くまでの間、ポーカーでもいかがですかな?」

「ポーカーか、俺結構ポーカー好きなんですよね。あ、でもチップは流石に別ですよね?」

「いえいえ。当店のミニゲームはドリンクを頼んで頂いたお客様全員、無料となっております」


 蓮はお金の心配をして少し表情を曇らせたが、ディーラーが優しく笑いながら、この店のシステムを説明した。蓮は無料と分かり、安堵した顔でポーカーを受ける事となった。


「お客さん、ドリンクお待たせしました!」


 そこに先程の接客の女性が、注文されたドリンクを持ってきた。ラッシーにはストローが差さっており、マンゴーラッシーの方にはストローではなく、代わりにスプーンが差さっている。二人は受け取って、さっそく一口飲んでみる。


「すっごく美味しい! マンゴーの果肉も入ってて贅沢~!」

「こっちも濃厚で美味しいよ。ミントの香りもほのかに香って意外と後を引かないし」


 蓮も陽葵もラッシーに絶賛していると、


真也(しんや)くんのラッシーは本当に何杯でも飲めますよ」


 と、ディーラーがにこやかに笑う。すると、カウンター席の方から、


「ちょっと~、(ひろし)さ~ん。アタシは真也じゃなくてマヤよ、マ~ヤ」


 真也・・・・・・もといマヤが笑いながら、ディーラーの博に名前の読み方の訂正をする。これには博だけでなく、蓮と陽葵の二人も苦笑いを浮かべていた。


「ねぇ、蓮。私、ポーカーのルール分からないから、スロットの方に行ってるね」


 陽葵がスロットコーナーに行こうとすると、


「では、こちらのメダルをお使い下さい。メダルが切れても、申し付けて頂ければ、追加致しますので、ごゆっくりお楽しみ下さい」


 博が日本のかき氷屋台でよく見かける使い捨てカップを陽葵に手渡す。カップの中にはメダルが八分目まで入っていた。

 陽葵がスロットコーナーを見渡すと左右の壁際に五台ずつ、日本のパチンコ店やゲームセンターに置かれているスロットが設置されている。


「あー、このアニメ知ってる!」


 陽葵が台の前に座ると、彼女の横に座っていた現地人の客が、


「ジャポネーゼアニメ! ジャポネーゼアニメ! ジャポネーゼアニメ!」


 と、連呼しながら、それに合わせてスロットを止めていた。


「海外でも知られてるって、日本のアニメ文化ってすごいなぁ。よーし、私も」


 陽葵がメダルを投入口に入れて適当にボタンを押していると、何度か柄が揃う。その調子でしばらく回していると、ボーナスが発生。


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