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久遠の海へー再び陽が昇るときー  作者: koto
第4章 第1次極東危機
23/24

4-3

「我々が日本を後にしても、代わりに中共やソ連が日本を支配し、彼らの軍隊が駐留するだけです。例えアメリカが非難を受けようとも、撤兵することはあってはなりません。それとも、国務省は太平洋を再び戦場にするおつもりなのか」


連合国監視の元、国民に平等に行われた選挙。

GHQ職員の多くは今回の政権選挙に反対していたものの、阻止することはできなかった。


結果、日本は民主主義的に社会主義・共産主義国となったのだ。

 

そして新政権の暴挙とも言える、日本に展開する連合国進駐軍の全面撤退。

軍隊を持たない日本は、今やソ連領となった北部北海道からのソ連軍の進軍を防ぐことはできない。


もっとも、今もなお日本の主権はGHQに委ねられている。

日本は実質的になおもアメリカ軍政下であることに違いないのだ。


GHQ司令官マッカーサーも今回の選挙に反対の立場だった。


武力革命を用いていれば軍による鎮圧ができたものの、民主主義による共産化はどうすることもできない。

むしろ、今回の結果を認めないとすればそれこそ民主主義の否定といえるだろう。

だからこそ、先ほどから国務省に撤兵の阻止を訴えていた。


そして、一方の国務省側は米軍撤退を頑なに訴えていたのだ。


「我々アメリカにとって日本は負債でしかない。それに、中ソが日本を支配したところで、何も太平洋に進出すると決まったわけではなかろう。それに、何より日本人が我々の撤退を望んでいるのだ。GHQはいつから日本の独裁者になったのだ?」


祖国を奇襲し、多くの国民を負傷させた日本人の為に、どうして我々が負債を抱えなければならないのか。

共産陣営諸国が例え日本を手に入れたとしても、太平洋で我々が後塵を拝することはありえない。


国務省側の基本方針は戦後から一貫してこうだった。

だからこそ、駐留か撤兵かをめぐる会議は戦後から今まで平行線に続いているのだが、中国と朝鮮の共産化は日本本土の価値をより一層重要なものとした。

GHQの、中でも国防総省側にとって、この地からの撤退は決して認められない。


だが、今回の日本で行われた選挙の結果をホワイトハウスや国務省、更には国連加盟国の多数が賛成しており、一部では日本に居座るGHQの存在を民主主義への冒涜として非難している。


この西側諸国の協力体制の不一致、アメリカ政府のアジア感、そして日本国内の混乱。


米軍基地内に設けられた韓国亡命政府では、はやくも日本国内の労働組合と強固な関係を築きあげていた。


何故後の組合活動で軍用銃が多数用いられたのか。

戦後の調査では、彼ら亡命政府が日本へ避難した際に積み込んでいた武器が元であったとされている。

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