あなたのいない未来がずっと続いていく
貴方にした告白を
嘘だと笑って受け流して。
何もなかったかのように笑って
また貴方の隣を歩いた。
それを後悔しないわけがない。
だって、今となっては、理由がなければ会えないし、会っても自分だけが騒ぐ。
ただそれだけ。
好きって二文字は案外邪魔くさい。
まるで、遅刻ギリギリの時に、重量挙げのダンベルのようなものを背負いながら走るみたいな。
あれ。わかりずらい?
うん。まあ、だいたいでいいんだよ。そんなの。
重たい荷物を背負うのは、あたしだけ。
貴方は何も知らない目で、楽しそうにあたしの隣を歩く。
他愛もない話。
他愛もない駆け引き。
他愛もない日常は、中学生までだった。
違う高校にすすんでしまえば、会うことなんて中々ない。
会えば好きだと心が叫ぶのに、口では嫌味、悪口。
素直じゃないってなんでこんなに可愛くないのかな。
見た目も可愛げがあるわけじゃないんだから、せめて、中身くらいは可愛くなれたらいいのにな。
なんて…
今となっては意味をなさない。
きっとこれから。
あたしたちは、もっと偶然会う回数が減って、きっといつか、連絡先も消えてしまうのでしょう。
貴方が隣にいた時間を記憶の中にしまって、蓋を閉めて逃げないように、思い出さないようにサヨナラして。
あたしは、歩まなきゃいけない。
好きでしたって思える日が来るのかな。
新しい好きな人ができるのかな。
蓋を開けても、苦しくなくなる日が来るのかな。
1年後のあたしは、きっとここにいないから。
貴方と過ごした思い出から、手を離して飛び立つはずだから。
せめてそれまで。
貴方との思い出にしがみつかせてもらいます。
あたしは、貴方のいない未来を、想像しなかったわけじゃなかったけど。
あなたの言葉一つ一つに一喜一憂してた日々は、無駄なんかじゃなかったって本気で思ってるよ。
だけど。
だから。
だからこそ。
未来へそっと、踏み出す勇気をください。