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◆ 07
みちるに逢いたい、みちるに心をあけ渡したい、僕の全てを知ってほしい、そして知りたい、彼女の全てを。どうして人を癒すことができるのか、いつから、どんなきっかけで……
そして、人を癒すときに自分はどう感じているのか。
僕には感じられた。あの写真のまなざしを見て。
彼女は、何かを求めていた。激しく。
人を癒すという特別な力に魅せられたのではない、その、燃えるようなまなざしに焼かれたのだ。
その目はこう叫んでいた。
私を救って、と。
そしてそれを救えるのは僕だけだ、即座にそう感じとった。共鳴と言えばいいのか、共振か。
走り出すには、十分すぎる動機だった。




